カテゴリー「旅と鉄道」の64件の記事

てつのみち2009

 2009年の「乗りつぶし」を振り返ります。
 「てつのみち2008」(第149号)で、“4大未乗地域”を挙げて優先検討エリアとして掲げました。4大未乗地域とは、九州(日豊本線と佐賀県)、山口県、和歌山県、それに山形県です。
 今年の乗りつぶしを振り返るには、3月に廃止された、東京と九州を結ぶ唯一の寝台特急「富士」「はやぶさ」を抜きに語ることはできません。ただ‥‥長男と初めての鉄道を目的とした旅で楽しい思い出である反面、つらく哀しい気持ちも同時に巡ってきます。今後の西への旅を思うと、ため息が出ます。
 ということで今回、「富士・はやぶさ」の話はしません。2月に書いた「胸に刻んだ誉れ高き“1レ”」(第160号)をはじめとする関連記述を参照してください。

 例年同様、2009年末時点での乗りつぶしマップを掲げます。

Noritsubushi_2009

 見ただけでは自分自身でもよくわからないので、今年の進捗をすべて書き出してみることにします(走破順)。
 ・宇部線(新山口-宇部33.2km)
 ・小野田線(居能-小野田11.6km)
 ・小野田線本山支線(雀田-長門本山2.3km)
 ・美祢線(厚狭-長門市46.0km)
 ・山陰本線仙崎支線(長門市-仙崎2.2km)
 ・吉備線(岡山-総社20.4km)
 ・井原線(井原鉄道・清音-神辺38.3km)
 ・岩日線(錦川鉄道・川西-錦町32.7km)
 ・岩徳線(岩国-櫛ヶ浜43.7km)
 ・唐津線(久保田-西唐津42.5km)
 ・筑肥線(山本-伊万里25.7km)
 ・筑肥線(姪浜-唐津42.6km)
 以上10線区12区間、合計341.2kmを走破。運転本数が少なく地理的にも行きづらいところを重点的に周って、佐賀県と山口県の地図を全部塗りつぶすことができました。山口県は思いのほか手がかかりました。
 これで兵庫県より西は、あと4線5区間(山陽本線和田岬支線、智頭急行線、博多南線及び日豊本線2区間)を残すのみ。九州完乗も視野に入ってきました。来年、もし和歌山県に行くことができれば、残り1000キロを切ることがほぼ確実です。

 乗りつぶしを達成する記念すべき駅は、行き止まり型の終着駅で、という思いがあります。いままでは全く意識してこなかったことですが、それがもう残り少なくなっていることに今年気づきました。
 5月に拾い上げたときで残り16駅(第210号参照)。その後、錦町駅と西唐津駅に行ってしまったので14駅に。錦町は「錦を飾る」駅としてキープしておくべきだったのかも。ちょっと惜しいことをしてしまいました(錦町駅 の入場券は、「錦」の飾りが付いたちょっと粋なモノでした)。
               *          *          *
Nishiki*2009年の乗りつぶし旅の詳細は…
長門本山、そして仙崎という終着駅へ(第165号)
岩日北線の夢列車に乗る(第289号)

(第295号)

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上野金沢間を直結する列車が消え去る日

 1年前の今日、「東京駅からブルートレインが消え去る日」と題して、東京と大分・熊本を結ぶ寝台特急「富士・はやぶさ」の廃止が決まったことを書きました(第145号)。今年もまた、同様の記事を書くことになってしまいました。
 JR各社から来年3月13日に実施されるダイヤ改正の内容が正式発表され、同日をもって、上野-金沢間を上越線経由で結ぶ寝台特急「北陸」と夜行急行「能登」の2列車の同時廃止が明らかとなりました。半世紀以上にもわたって走り続けてきた両列車の廃止で、首都圏と北陸を直行する列車がすべて消え去ります。

     どちらの列車も思い入れがあって・・・‥‥…

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岩日北線の夢列車に乗る

 先日、「あこがれの錦帯橋を渡る」を掲載しました(第282号)。今回はこの続き、岩日北線(がんにちほくせん)の「きらら夢トンネル」と「とことこトレイン」の話をします。5月以来となる久しぶりの鉄道記事です。
 ところで、「岩日北線」とは何ぞや、については若干の講釈が必要です。その話に入る前には、錦帯橋と岩日北線という2つの“あこがれ”をつなぐ「錦川鉄道」について述べておかなければなりません。
 しかし、講釈は長くなるので後回し、まずは写真からご覧いただくことにしましょう。

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「きらら夢トンネル」こと、岩日北線広瀬トンネル内にて。上の写真の奥先、下の写真の手前が錦町側です。上はLX3、下はS90にて、それぞれ手持ちで撮影。
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トンネルの壁画は、赤、青、黄、緑、白、桃の6色の光る石を使って、山口県内の大学及び地元小学生、幼稚園児等が制作。これを見るだけでも十分に乗る価値があります。この写真では、その魅力を十分に伝えきれませんが…。

 この先いよいよ講釈に移ります。

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あこがれの錦帯橋を渡る

 見てよし、渡ってよし。橋には、そこはかとなく魅力を感じます。鉄道橋に限らず、道路橋や歩行者橋でも、とにかく私は橋が大好きです。数ある橋の中で、若い頃からずっと行ってみたいと憧れている橋の一つが、山口県岩国市にある名勝「錦帯橋」です。
 錦帯橋は、清流錦川にかかる木造5連のアーチ橋で、日本三名橋の一つです。写真や絵で見るその姿はじつに優美。あの急な弧の上をどうやって歩くのか、大変興味もありました。今回、山口県に所用があり、探訪する機会がようやく巡ってまいりました。

 現地に着くと、まず木造橋としての規模の大きさ、存在感に圧倒されます。河原に降り橋の下に行ってみると、石組みで頑丈そうな橋脚とともに木組みの橋の緻密な構造にも驚かされます。さっそく300円を払って、あこがれの橋を渡ってみることにしました。
 するとどうでしょう、坂や階段が交互にあり、階段は段差も幅も微妙に異なるため、なんと歩きづらいことか。よそ見ばかりしていたせいか、2回もずっこけてしまいました。

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 それにしても、錦帯橋は、写真で撮るのがムズカシイ橋です。橋の上からではちっとも絵になりません。橋の上に限らず、橋の周辺でも同じで、角度や立ち位置をいろいろ変え試しても全然上手くいきません。とりあえずモー、テキトーに撮って済ませました。

 錦帯橋の最寄り駅は、錦川鉄道の起点でもあるJR岩徳線の川西駅。駅から橋まで約1kmの道のりで途中 に郵便局(岩国川西局)があります。下手くそな記念写真に代わり、そこで風景印を押してもらうことにしました。Iwakunikawanishi切手やスタンプに描かれている錦帯橋はとても素敵で“絵になっています”が、それでも見た目の感動にはかないません。橋の魅力はやはり、見てよし、渡ってよし、なのです。錦帯橋の渡りには多少の難がありましたけど。
 ちなみに、日本三名橋のほか2橋は、東京日本橋と長崎眼鏡橋だそうです。

*関連記事 岩日北線の夢列車に乗る(第289号)

(第282号)

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尾瀬大好きの半年を総括

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 尾瀬ヶ原では11月2日、初雪が降りました。例年より早めの冬将軍到来です。
 今年7月以降、すっかり尾瀬の虜になった私ですが、さすがに冬は無理。雪景色は大好きでも、尾瀬は山岳地帯。冬山の経験、装備、体力、それに気力、どれ一つとして備わっていない私には、初冬であっても絶対に踏み込めない領域です。
 というわけで、来年の雪解け(5月下旬以降)まで、尾瀬はしばしおいとまです。春になったら、また小さなカメラ1つ抱え、今年見られなかったミズバショウを見に行くつもり。今年実現できなかった山小屋泊まりもしてみたい、学生時代に一度だけ訪れたきりの尾瀬沼にも行ってみたい、もう考えただけでワクワクしてきます。
 5度に及ぶ尾瀬ハイクで、中断していた山歩きの感覚を取り戻しつつあります。この感覚を来春まで維持できるよう体力の増強を兼ねて、これからの季節、奥多摩や奥武蔵の山でも歩いてみようと思っています。
          *          *          *
 この半年の記録を整理する一環として、これまで尾瀬について書いた記事をリンクでまとめておくことにします。…ここまでの余韻を導き出すウイスキーは、そう多くはないでしょう。バランタイン21年をもってしても及びません。

はるかな尾瀬(第237号)
 すべての始まりはここから。このときヒツジグサさえ咲いていたら…
続・はるかな尾瀬(第238号)
 尾瀬の「はるかさ」について雑感。読み返してみると若干感傷気味のよう。
続々・はるかな尾瀬(第248号)
 このときは、ヒツジグサ中毒でした。
総延長57km(第249号)
 尾瀬国立公園特別保護地区の約7割は東京電力の所有地です。
尾瀬を吹き渡る千の風(第250号)
 旧盆の尾瀬は案外と空いていました。が、帰りの関越は大渋滞でした。
ヤマドリゼンマイ燃ゆる初秋尾瀬ヶ原(第254号)
 じつはヨッピ道のヤマドリゼンマイも気になっています。
尾瀬の山上に広がる楽園を見る(第260号)
 富士見峠までバスで行けるようになったらいいのに。
去りゆく尾瀬の秋風景(前編)(第262号)
 初めて見る紅葉の尾瀬や天上の楽園アヤメ平に感動。
去りゆく尾瀬の秋風景(後編)(第263号)
 裏燧の紅葉、大江湿原のカラマツ黄葉も見てみたくなりました。

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7月上旬、見渡す限りのワタスゲは緑の湿原で異彩を放っていました。が、写真はどうもイマイチ。撮りためた写真は反省の山を築いています。~尾瀬ケ原上田代牛首付近にて(クリックすると写真が拡大します)。

(第274号)

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去りゆく尾瀬の秋風景(後編)

 前回の尾瀬散策(10月4日)で心残りとなっていた樹林帯の紅葉。今回は、もう何度目になろうとも、いつもの鳩待峠~山の鼻を歩くことに決めていました。黄色を基調にしたブナ林の色づきは、どこで立ち止まっても写材に事欠きません。

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 前編でお伝えしたとおり、行きの足下はつるんつるんで写真どころではありません。それでも、朝の斜光に輝く黄葉を見ると思わず足が止まります。ちなみに、こうして止まっていても滑るような状態でした。

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去りゆく尾瀬の秋風景(前編)

 行ったばかりなのに、また行きたくなる。尾瀬はそういうところです。
 10月4日に行ったものの時間の都合で尾瀬ヶ原に降りられず、今年はもうそれでお仕舞いと思っていながら、それから1週間もたたない10日にまた行ってしまいました。家族はおろか、自分自身でも驚くほど今年は尾瀬に熱を浮かされています。

 わずか6日間でも紅葉は進み、“過去10年で最強”という台風も通り過ぎていきました。紅葉は最盛期を過ぎたようで、木道には落ち葉が折り重なっていました。
 この日の朝は氷点下。霜が降り、濡れた落ち葉と相俟って木道は大変危険な状態に。半歩ずつのへっぴり腰でしか前に進めません。軽アイゼンが必要なレベルで、前後で転倒する人が続出しました。鳩待峠から山の鼻へ下る登山道の紅葉は見事でしたが、足下に気を遣うと紅葉は見られず、紅葉に目をやると途端に滑る。山の鼻まではふだんの倍以上もの時間がかかりました。

 なんとか無事、山の鼻に辿り着いて一服。すっきりとした青空に尾瀬ヶ原へと進みたくなるのをガマン。午後は天気が崩れるという予報なので、先に研究見本園をまわっておくことにします。P1090823_0
 研究見本園にある池塘に行ってみると、そこには、これまで写真でしか見たことのない尾瀬の秋風景が広がっていました。一面の草紅葉、落葉して白い幹を見せるダケカンバの林、樹林帯の紅葉に抜けるような青空。…人がいなくなるのをじっと待ち、ローアングルにて“逆さ至仏”を狙いました。広角一杯24mmにしても画面から溢れてしまうほどの雄大さです(山の鼻にある尾瀬植物研究見本園にて)。

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尾瀬の山上に広がる楽園を見る

 またしても尾瀬に行ってきました。
 先月の初秋尾瀬ヶ原風景を見たら、中秋の紅葉に染まる樹林帯も見たくなってしまいました。鳩待峠~山の鼻間の紅葉を見てみたいと思いましたけど、それだと4回とも同じ場所ばかりになってしまうため、今回は未だ行ったことのない「鳩待通り」に足を踏み入れてみることにします。
 鳩待通りとは、尾瀬ヶ原の南側の稜線を辿って鳩待峠(標高1592m)と富士見小屋(同1863m)を結ぶ道。途中の主な見所は、横田代の傾斜湿原、“天上の楽園”と称されるアヤメ平、それに神秘的な水をたたえ燧ヶ岳の頂を臨む富士見田代などなど。ずうっと前から一度は行ってみたいと思っていました。この日は秋晴れという天気予報を信じ、山上からの眺望に期待で胸膨らませ鳩待峠から初めて登りの登山道に入りました。

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 鳩待峠から1時間ほど登り続けると、突如視界が開ける場所に。斜面が湿原になっている横田代(標高1860m)です。横田代の斜面を登る途中で振り返ると至仏山が正面に。天気が良ければその右奥には上越の山並も見えるそうです。ちなみに、これは写真が下手くそで傾いているのではなく、こういう地形なんです。

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ヤマドリゼンマイ燃ゆる初秋尾瀬ヶ原

 みたび尾瀬に行ってきました。
 9月中旬のごく短期間だけというヤマドリゼンマイが黄や橙に染まるようすを、一目みたいと思って訪れました。この日、尾瀬の最低気温は4℃。すでに尾瀬ヶ原の草もみじは始まっていて、今年は、例年に比べ秋の深まりも早いようです。
 きょう目指すのは、中田代のヨッピ橋と竜宮十字路を結ぶ“ヤマドリゼンマイロード”。この道の両脇にはその大群落が広がっています。雨のち曇り時々晴れ一時にわか雨で強風という天気の中、雨具着用で尾瀬ヶ原を東進します。

 山の鼻から2時間、つい1カ月前には緑一色だったゼンマイロード周辺は、緑、黄、橙、赤、茶がパッチワークのごとく広がる風景に変わっていました。そこには、狙いどおりの色合いをしたヤマドリゼンマイも。この燃えるような秋景色の中を1時間半ほど行ったり来たり。訪れる人もまばらな9月上旬の平日、続く木道の先にも後にも人はおらず、しばし尾瀬をひとりじめです。

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尾瀬ケ原中田代 ヨッピ橋近くのヤマドリゼンマイ群落と至仏山

 ただ…。

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続々・はるかな尾瀬

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 7月に家族で行った尾瀬ハイクの写真を眺め、ヒツジグサの花が見られず残念だったとボヤきました。すると妻が「見に行ってくればぁ」と一言。そう簡単に言うなよといいながら、1日だけ夏休みを取って1人で出かけてきました。

 池塘(ちとう)の水面に浮かぶヒツジグサ。おもしろい形をした葉の向きは勝手気まま、それでいて花はとても端正なつくり、黄泉を想わす神秘さがあります。私は、この水草が大好き。尾瀬の景観になくてはならない存在です。
 未の刻(午後2時頃)に咲くのでヒツジグサというものの、じっさいは、午前11時頃に花びらを開き、午後4時頃には閉じ始めてしまいます。だから、朝と昼で池塘のようすは一変。満開時は、夜空に散らばる星のようでもあります(写真上)。

 8月中旬の尾瀬。ヒツジグサの葉は、鮮やかな万緑の時季を過ぎ色づき始めていました。朝夕はひんやりとして秋の気配が感じられます。
 午後、山の鼻への戻り道、木道の両脇に見える池塘は、埋め尽くすヒツジグサが鏡のように光って見えました。行き交う人もまばらになった木道に腰掛け心ゆくまで堪能、午後3時を過ぎ下山しました。日帰り10時間の尾瀬ハイク、歩数計の表示は36,097でした。

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葉に付いた2つの気泡で、カエルが隠れ覗いているよう見えるのは私だけでしょうか?(上田代の池塘にて)

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