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白銀に輝く谷川岳天神尾根をあるく

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 前の号でのプロローグどおり、あこがれだった積雪期の谷川岳天神尾根を歩いてきました。森林限界を越えた雪山の世界は未知のもので、新雪の急坂を2時間ひたすら登り続けて目に飛び込んできた景色のなんと美しいことか‥‥見渡す限りの銀嶺に言葉を失います――

 (※以下写真23点+おまけ1つの長編)

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 ロープウェイを使って一気に標高約1320mの天神平へ。スキー場のゲレンデ脇から登っていきます。のっけからの急坂と天神尾根への取り付きは登降ともに初心者には試練です。
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 ゲレンデを離れ天神尾根に取り付くと、目指す山頂が正面にどーん!と見えてきます。
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 雪山初心者向けとされる天神尾根ですが、少し厄介なのがここ、熊穴沢避難小屋の手前、1441mピークあたりの崖地です。行きも帰りも慎重な通過が必要です。
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 その難所を越すと熊穴沢避難小屋‥‥ といっても小屋はすっぽり雪の中です。
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 ここから本格的な登りに差し掛かります。ひたすら喘ぎ登り続けるしかありません。辛抱の時間帯です。まだバックカントリーのシュプールは描かれていません。
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 高度が上がってくると、オジカ沢ノ頭~俎嵓(まないたぐら)山稜が目線に迫ります。天狗の留まり場あたりでは予想外に霧氷が見られ、うれしくなります。
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 俎嵓山稜~川棚ノ頭をアップで。国土地理院により谷川岳の名を奪われ、いまもって登山道すらない、本家本元ほんとうの谷川岳がこちらであることは公知の事実。
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 天神ザンゲ岩を過ぎ、さらに登り詰めると肩ノ広場に躍り出ます。主脈稜線が目に飛び込んできて、いよいよ憧れの核心へと入っていきます。
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 肩ノ小屋はひとまずスルーし山頂へ。正面に一ノ倉岳や茂倉岳が見えてきて、深~い万太郎谷を見下ろすと吸い込まれそうになってしまう、上下左右の大パノラマです。
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 標高1963m、谷川岳山頂トマの耳
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 トマの耳からもう1つの山頂オキの耳(1977m)を望みます。鞍部には巨大な雪庇、東尾根はクリーミーな雪に覆われ、まさしく絶景であります。
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 そして、谷川岳最高点オキの耳。山頂標識がだいぶ埋まっていますが、これでも雪は少ない方だそうです。標識の先は雪庇ゆえ近づきません。
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 迫り上がった雪庇ゆえ、無雪期に比べて東側の展望は狭まりますけれども、白毛門から朝日岳を経て清水峠に至る「馬蹄形縦走路」を一望し、その背後には巻機山や越後三山、さらには平ヶ岳など豪雪地帯の名峰の数々、見事です。
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 白眉はなんと言っても上越国境主脈方面の大展望でしょう。何度見ても惚れ惚れ、夏も良いけど冬は陰影がより深く刻まれ、いっそう素晴らしい山岳景観です。似たようなカットを200枚以上も撮ってしまいました。(^◇^;)
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 連なる吊り尾根の、このカーブに萌えるんです♪
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 オキとトマの鞍部付近からオキを見ます。西黒尾根、ロープウェイの天神平駅も見えています。ちなみに、後で分かったことですが、この立ち位置の下に地面はありません。崩れたら“終わり”です。雪山に潜む魔の代表格でしょう。
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 稜線は無数の“エビ”に覆われていました。環境の厳しさが伺えます。
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 さて、名残惜しいですが14時、そろそろ下山しないとロープウェイの最終に間に合いません。肩ノ広場をあとにします。
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 赤城山を正面に見ながら一気に下ります。帰りは、速い!
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 気分は半分もう温泉。でも帰りたくもない。何度も振り返ります。
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 ひときわ白い至仏に燧、上州武尊を横目に‥‥
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 はじめての本格雪山デビューに笑ってくれた谷川岳よ、ありがとう!
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 積雪320cmの天神平、RW最終に1時間の余裕を持って帰着です。
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<おまけ> 山の先輩に買わされた(笑)道具。オクトスという国内メーカーの安物、もとい、安価にして必要な機能と性能を持った良品です。2つ併せて1万5千円でお釣りが来ました。先輩、良き助言、ありがとうございます。(※今回ピッケルは使わず)
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 冬場の雪遊びが高じてついに乗り込んでしまった新境地。数年前まで「冬山はやりません」なんて言っててこのザマですが、もともと雪景色は大好きだし、雪山に行けるものなら行きたい欲求はあったから、むしろこれで然るべき流れなのかもしれません。まもなく登山10年の節目を前に、またひとつ人生観が変わってしまいました。
 雪山の魅力に惹かれ今季こうしてステージを上げてしまいましたけど、同時に、それは魔の誘いでもありましょう。決して侮らぬよう常に安全最優先を貫徹し、ほんわか楽しんで行けたらと思います。

*撮影2019年3月25日 Canon PowerShot G1X MarkII/G7X MarkII 群馬県みなかみ町
*谷川岳ロープウェイ~天神平~オキノ耳往復/上信越高原国立公園

(第1026号)

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コメント

絶景ですね。3月下旬でも雪はまだまだ多く、春山というより冬山最終盤というところでしょうか。一日晴天が続いた月曜日で人も多くなく少なくもない、絶好の雪山登山日和だったようですね。気象情報の収集・分析など、万全の準備があってこその結果と思います。

投稿: Suekichi | 2019年3月30日 (土) 14時37分

Suekichiさん、平日は、ラッセル地獄とロープウェイ開始の遅さが懸念材料でしたが、当日に限ってはこの点は問題なしでした。深くはない新雪に風もなく気温は高からず低からず、Suekichiさんが行かれた3/9には及ばないにせよ、まずまずの好条件でしたね。

3月は冬と春が往ったり来たり、天気も変わりやすくなり、まして谷川みたいなややこしいところの見極めは難しいです。最低限、天気図(地上&高層)に目は通しつつ、気象の分析についてはヤマテンに丸投げ(ヤマテンが荒れる言う日は行かない)です。

投稿: 鉄まんアトム | 2019年3月30日 (土) 16時10分

晴天に映えるどこまでも続く銀嶺の峰々が美しいですね。至仏山や燧ケ岳がぴょこんと白く輝いているのが印象的で、これだけ見るために行きたくなりました(^^;)

今回は天気が良かったので最高でしたね。
冬山はほんとに天気良くないと辛いだけになりますから。

投稿: てばまる | 2019年4月 1日 (月) 09時43分

てばまるさん、谷川から見る尾瀬は、会越の山々とともにあって味わい深いですよ。燧を見るなら上州武尊ですが、至仏はこっちですね。至仏は天神平からも見えます。

当日もっと曇る覚悟の予報でしたが、良い方に外れてくれました。思いのほか遠望も効いて平日突撃の甲斐がありました。谷川での悪天は命に関わります、赤城山で吹雪かれるのとはワケが違いますんで。

投稿: 鉄まんアトム | 2019年4月 1日 (月) 17時48分

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