夏休み、北アルプス常念岳へ(中)
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南側に目を向けると、八ヶ岳、南アルプス(赤石山脈)、中央アルプス(木曽山脈)、そして真ん中に富士山も。日本の屋根が全部見えています。
5時23分に御来光を迎えましたが、たった4分足らずで雲に隠れてしまいました。大キレットを突き刺す影常念の光は槍まで回りませんでした。
このあとは、どんより曇りの、パッとしない景色になってしまいました。ただ、遠望は効いています。裏銀座、立山・剣、鹿島槍から白馬、小蓮華と良く見えていました。
少しすると東側に天使の梯子が下りてきました。遠く妙高・火打の方まで続くカーテンとなり、とても幻想的です。晴れていたら見られないこの光景に大満足です。
梯子の一部は穂高や大キレットにも下りてきましたが、すぐに消えました。
視界から日差しはなくなり、カーテンも消え、ここらで撮影をあきらめます。西風が強いです。東の岩陰に隠れて朝食を取り、蝶ヶ岳を目指しましょう。
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幸か不幸か、常念岳を下りていくと空は晴れ、槍・穂高連峰に薄日も当たってきました。1時間ほどの間、こんな情景を見ながらの稜線歩きが楽しめました。
この景色も、穂高の方からどんどん雲が湧き、次から次へと槍の方に流れてきて、なんと一番大事な部分だけが隠されてしまいました (T-T) ※Z3compactで撮影
やがて道は樹林帯に入り、槍穂高の展望は物理的に無くなります。振り返ると、歩いてきた常念岳が聳えています。稜線の一座と言うには余りに大きく、もはや独立峰の貫禄です。
続くアップダウンに疲れが滲み出す頃、ようやく中間地点の2592ピークに着きます。しかし、進む先に目をやると、マジかっ!の眺め。いったん最低鞍部まで下っての蝶槍への登り返しです。前後は楽園のようなお花畑ですが、眺めるだけで精一杯 (×_×)
ひいこら歩いて樹林帯を抜けると、再び展望が開けます。こ、これはすごいっ!! 雲が流れているので少し待ってみると‥‥
槍様復活!! 今日はもう諦めていたから大感激です。写真も数枚撮れました。
これに元気をもらい、一気に蝶槍へと登り詰めます。しかし、幸運は長続きせず、槍穂高はまた雲の中へ‥‥。目指す蝶ヶ岳はまだ先で、此処は明日の朝また来るから、と素通り‥‥まさか明日来られぬことになるとは露程も思わず。
かなりヘトヘトで蝶ヶ岳ヒュッテに辿り着き、蝶ヶ岳山頂(標高2677m)にて来た道を振り返ります。なんか頑張ったな自分、という気がします。もう15時、予報が悪いのでエスケープも考えていたけど無理です、迷わず泊まります。
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そんな夕食後にサプライズ! 槍・穂高連峰の稜線に掛かっていた雲がきれいに取れています。 17時47分のことです。
でも、さすがの幸運もここまで。10分も経たないうちに稜線は雲に覆われてしまいました。18時35分、主役不在のもと、素晴らしい夕焼け空に暮れていく蝶ヶ岳稜線でありました。
このあとはガッスガスで、時折その切れ間からわずかに安曇野・松本平の夜景が見えたぐらいでした。
次第に西側から勢いよく流れてくるガスに完全に包まれ、風が音を立てるほどに強まる一方でした。狙っていた北アルプスでの満天星はまたの機会にオアズケです。
*撮影2017年8月28日 Canon PowerShot G1 X MarkII/G7 X MarkII
*北アルプスパノラマ銀座南部縦走2泊3日の2日目/中部山岳国立公園
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次回は下の巻、蝶ヶ岳で迎えた夜明けと下山を綴ります。
(第961号)
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