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文学にて八ヶ岳を復習する

 八ヶ岳はいい山でした。今月私が歩いてきたのは、いわゆる「北八ッ」と呼ばれているエリアで、深田百名山には、「八ヶ岳の細長い主稜線は、普通夏沢峠によって二分され、それ以北が「北八ッ」という名で登山者に親しまれるようになったのは、近年のことである。北八ッの彷徨者山口耀久君の美しい文章の影響もあるだろう」の一節があります。
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 その美しい文章とは、これや如何に――。

 北八ッを観光地にしようと“開発”を進めているのは、自動車道路だけではなかった。
 横岳の中腹に「日本ピラタス」という耳馴れぬ、あやしげな地名がつけられ、そこにロープウェイが建設された。蓼科高原の観光客を、横岳の南面の八合目あたりにある坪庭の熔岩原に運びあげようとするもので、開発をおこなったのは長野県企業局。
 ここに、相沢武雄という当時の企業局長の書いた「日本ピラタスへの道」と題する一文がある。読み返すのもうとましい低俗な文章だが、山の自然を台無しにしたこの“開発”がどんな単純な個人の思いつきによるかを示す一証言として、あえてそれをここに書き写しておく。
 
――山口耀久著『八ヶ岳挽歌』2001年(平凡社)より引用。

 このあとに続く相沢と山口の各文章を読み進めると、「おそらくは初めて外国の視察旅行をした一地方公務員の、軽薄な勇みぶりが眼に見えるよう」 ですよ。目先の金儲けや己の出世しか頭にない木っ端役人が小気味好くコテンパンにされており、不覚にも吹き出してしまいました。読後感の、なんと爽快なことでしょう。‥‥ただ、引用すべき「美しい文章」は此処ではなかったかもしれません。
 さあ、詳細またはその他が気になってしまった諸君は、前掲写真2冊のなかを彷徨いながら「美しい文章」を読み探してみて下さい。まずは『北八ッ彷徨』から入りましょう!!

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苔むす北八ッ白駒の森 2013年8月撮影 DMC-LX7/白駒池南岸にて

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(第717号)

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