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早春の尾瀬を初めて縦断する(アヤメ平への巻)

 早春の尾瀬を初めて縦断する旅も最終日。この日はしっかり3時に起きて、まだ暗闇のなかを、尾瀬の代名詞とも言えるあの風景の場所へと向かいます。下ノ大堀です。天気が良すぎて朝焼けはなかったものの、ビーナスベルトの至仏に霧が流れて幻想的。まるで夢の中にいるようでした――。
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 そして、来ましたっ!!モルゲンロートの至仏山。ここまで鮮やかに染まったのを見るのは初めてです。感動しました。
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 振り返れば、程なくして燧の右肩からご来光。
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 陽が昇ってきたら、あっという間に普通の景色に戻りました。しかも、自分をはじめギャラリー全員の影が映り込むため、日の出とともに撮影が難しくなるというオチでした。<XQ1>
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 陽が上がってからしばらくは、こちらの角度で写した方が良さそうです。このアングルも私は大好きです。<XQ1>
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 ひととおり撮り終えて満喫しました。龍宮小屋に戻ります。お日様がこんなに上がっているけど、これでまだ5時半なんですよ。
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 春色の下ノ大堀はこんな感じです。
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 小屋で食事を済ませたら、六兵衛堀までひとっ走り。新緑が燧を駆け上がっていっているのがわかります。
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 六兵衛堀のザゼンソウとこの景色を見たかったんですね。Img_8838
 さて、今日はこれからどうするか‥‥。予定では、ヨッピ道回りで山ノ鼻へ。そして、見本園でミズバショウの撮影をゆっくりと楽しんで鳩待峠に上がるつもりでした。
 しかし、じゃんじゃん押し寄せてくる日帰りの人波に嫌気がさしたので、長沢新道を登って、残雪の山並みを眺めながらアヤメ平から横田代を鳩待峠へと下ることにしました。‥‥というわけで、ミズバショウは竜宮長沢で見納めです。
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 尾瀬ヶ原へと続く木道を振り返って‥‥Img_8791

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 9時を過ぎ、時間に余裕があるわけではなかったので、ここからは“巻き”です。竜宮から1時間40分で富士見田代に到着。まだ氷の中でした。
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 富士見峠には降りず右折してアヤメ平方面に直行。尾瀬ヶ原での爽快な空を見てアヤメ崖からの富士山を期待しましたが、展望はご覧のとおり。
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 でも、アヤメ平からの残雪の山並み展望は期待通り。
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 とくにこちら側、至仏山から越後の山並みの眺めは圧巻でした。
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 ゆっくりもして居られず先を急いで中原山の西肩にて。ここもアヤメ平に劣らぬ大展望です。西の方から一気に雲が広がってきて、青空が消えそうです。
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 そして、横田代。至仏山が間近に見えて実に雄大です。
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 横田代上部での山岳展望同定図。越後から会津の山の連なりが広がっています。<XQ1 ぐるっとパノラマ120にて撮影 ※クリックで拡大>
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 横田代の先で、残雪の樹林帯に入っていきます。いよいよ今回の旅もエピローグです。
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 テープ等の目印と踏み跡を辿って快調に下っていったのですが、突如、道を見失います。最後のテープから進んでは戻るの繰り返しで約30分、後から来て同様に迷い込んだ人といっしょに道を探して、ようやく正規ルートを見つけました。
 不明瞭だったのは、鳩待峠へ2.3k標識のある手前です。Yの字の中心と3方向のすべてにテープがありました。Zの字のように進めばいいのでしょうが、最後のテープが全然見えません。至る所に踏み跡があるから迷っている人も多いのでしょう、対策をお願いしたいです。
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▲この標識が見つかったときは、ホッとしました。。。

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▲道迷い復帰から30分後に鳩待峠到着。やはり、人、人、人です。サクッと花豆ソフトをかじってバスに乗り込みます。(あれ、いつの間にか、花豆ソフト復活!?)

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▲戸倉でバスを乗り継ぎ、大清水へ。なんとか最終のバスに間に合いました。(戸倉最終が14:41発=鳩待峠13:40発って早すぎますよ、改善をお願いしたいです。)

*撮影/2014年6月2日 Canon PowerShot G1 X MarkII(一部FUJIFILM XQ1)

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<おまけ> 平日帰りなので、片品郵便局にて、切手を変えてまた風景印。Katashina_h260602

 以上のような感じで3日間をダイジェストしてみました。花の写真はほとんど載せられていませんし、紹介したい風景の多くも割愛しています。最後にまさかの山ノ鼻迂回でミズバショウ撮影も中途に終わってしまいましたが、たくさんの「初」で早春の尾瀬満喫の3日間でした。

 今回の日程だと5月と6月にそれぞれ行ったことになるのでしょうか? 昨年は月1ペースでした。今年はどうなることやら――。 <完>

【早春の尾瀬を初めて縦断する連載記事一覧(第696~699号)】
プロローグ 1日目/尾瀬沼への巻 2日目/尾瀬ヶ原への巻 3日目/アヤメ平への巻

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(第699号)

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コメント

いい感じの朝でしたね。
の感じだと白虹が出てたと思いますがどうでしょう? 

アヤメ平もいいですね~ まだ残雪のある山々が見えて爽快です。昨年は行ってないのでなんとか行きたいですが・・・夏かな・・・

登りだと目印も判るのでしょうけど下ると見失いやすい位置に取り付けられてるのかもしれませんね。改善して欲しいですね。

投稿: てばまる | 2014年6月 8日 (日) 22時21分

残雪の登山道は基本的に赤布をマーキングにして進みます、鳩待峠〜アヤメ平も良く歩きましたが確かに正規ルートを外れることがあります。何度か歩いていると登山道を頭にイメージして歩くので正規ルートを外れても誤って谷側に落ちない限り問題ないです、トレースがあちこちに有るのでトレースをそのまま進みません。

私が尾瀬沼と尾瀬ヶ原を2泊で歩く場合には戸倉から大清水行きのバスが少ないので戸倉に車を置いて(龍宮小屋に宿泊時は龍宮旅館とか)、バスで大清水登山口に移動します。鳩待峠からバスで戸倉に戻れば帰りも早いと思います。

投稿: pulsar | 2014年6月 8日 (日) 22時24分

>てばまるさん
連載記事のすべてにコメントいただき、ありがとうございます。
白虹出現は意識して見ていました。下の方で少し見えたのですが、西方の霧が薄かったので弧を描きませんでした。日が出たら霧もすぐに消えてしまいました。

原と沼を歩いていると展望はないので、雪山が見えたらキレイだろうなとアヤメ平に行ってしまいました。まったり一転がっつりで、道迷いのおまけも付いてしまいました。下りは迷いやすいですね、長沢新道の上部はさらに注意が必要と見ました。

>pulsarさん
晴れて至仏山が見えていたので方向感はありました。迷った辺りは比較的平坦で、尾根筋が2方向に分かれていました。左方(南側)が正規ルートですが若干登っていく感じ、右方が広く下っていく感じでテープもあって右へと進みました。ただし、トレースもなくなり、そのまま突き進むとヨセ沢に向かうだろうと思ってすぐに引き返しました。

管理者側が入山口の分散やマイカー自粛を呼びかけているわりには、バスの本数が少ないし、鳩待峠以外は不便だから、結局デフレスパイラルです。戸倉から大清水へのバスは始発8時55分着と朝も遅いです。いつも縦走は、原→沼でしたから、これは盲点でした。
龍宮小屋泊のときは龍宮旅館駐車OKなんですね? それだと戸倉の駐車料金が節約できていいですね。教えていただき、ありがとうございます。

投稿: 鉄まんアトム | 2014年6月 9日 (月) 14時32分

ブログを読ませていただいていたら、偶然こちらのページにたどり着きました。2014年の尾瀬、横田代から鳩待峠までの樹林の中での道迷い、実は私も経験しました。私は逆コースの鳩待峠からの入山でしたが、慣れてる道なのに雪道と赤テープの欠落、多くの間違った踏み跡などで完全に道迷い。GPSのおかげで正しい道に戻れましたが一時は冷やっとしました。その時の記録をブログにしています。もしお時間ありましたらお目を通していただければ幸いです。川越は私が20代の頃に住んでいた街です。懐かしさもあって書き込ませていただきました。ありがとうございました。

投稿: Chiba | 2017年3月 9日 (木) 20時41分

Chibaさん、はじめまして。弊ブログをご覧下さりありがとうございます。
貴ブログも拝見させて頂きました。

この当時の私の場合はGPSが機能せず、全く役に立ちませんでした。
尾瀬は基本的に携帯電話も通じませんので、救助要請も容易でありません。とくに残雪期は道迷いのリスクが高く、実際に毎年のように遭難事例もあり、樹林帯(とくに長沢新道上部など)の下りでは要注意ですね。

弊ブログのネタとしては尾瀬も川越も最近ちょっと停滞気味ですが、よろしければまたお越し下さい。

投稿: 鉄まんアトム | 2017年3月11日 (土) 11時55分

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