シロヤシオを求めて奥多摩真名井北稜へ
1時間ほど粘って風止み待ちしましたがダメでした。そのまま北稜を上がり川苔山の頂を踏んでから、行きとは別ルートにて下山しました。山頂では、おぼろげながらも富士山が浮かび、芽吹きも始まって淡い色彩に包まれていました。
▲川苔山頂から臨む石尾根。中央が鷹ノ巣山、右のピークが雲取山、左奥が大菩薩の稜線。遠くの山は霞んでいました。
▲川苔山の東肩分岐に咲いていたコハウチワカエデ。紅い花の一つ一つがとても端正で、花が終わった後のカリメロ(←若い人は知らない?)のような若葉も好きです。
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問題はこのあと。下山時に道に迷い、現在地が覚束無くなって戻り道すら見失う事態に。地図と磁石で推測を立てつつも沢筋で行き詰まり、途中にあった稜線に向かうらしき作業道まで引き返し、そこから登り返すことを決断。300mほどを登って踏み跡のある稜線に出て、さらに上を目指し、それでなんとか一般登山道へと復せて17時半に下山。彷徨った時間は約2時間。これは一種の遭難でしょう、日の長い時季で助かりました。
▲斜面と道が一体化し、傾斜のきつい雪渓に行き着いた時が大きな岐路でした。安全に引き返せる最後のチャンスでしたが、対岸に石垣が見えたので進んでしまいました。そもそもここに至るまでが当初歩こうとしていた道だったのかすら、今となっては定かでありません。
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道迷いを脱したあと、先の見通しの立つ中で、新緑に混じって咲き残るミツバツツジを見てホッとしました。今年はツツジ類の花付きが総じて良いため、シロヤシオを求めて、あともう少しの間、奥多摩の山を今度は正しく彷徨ってみたいところです。
谷筋にも日がある時間に下の方まで戻って来られました。奥多摩ではちょうど1000m前後が新緑の盛り、それより下では深緑へと移り変わっています。緑が増えると苦手なニョロニョロも出てきて、私の奥多摩のシーズンは秋までお休みとなります。
撮影2014年5月10日 Canon PowerShot G1 X MarkII
秩父多摩甲斐国立公園/東京都奥多摩町の山中にて
(第691号)
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コメント
真名井北陵でしたか。あそこは作業道だけですよね。川苔山までいけるのは知ってますが行ったことがありません。
それにしてもあわや遭難とは危なかったですね。沢に下ってしまうのが一番危ないらしいです。雲取山周辺ではまだ2人遭難したままだそうで奥多摩駅でチラシを配ってました。
スマホに昭文社の地図を入れておけばGPSで現在地が判るので便利ですよ。
投稿: てばまる | 2014年5月11日 (日) 22時44分
真名井北稜は地理院地図にも山と高原地図にも載っていないルートです。一部不明瞭な箇所は見受けられるものの、奥多摩観光協会をはじめとして、実際には少なくない人が歩いているようです。当日も複数の人と出会いました。
あわや遭難は曲ヶ谷沢沿いのルートです。今年の大雪の影響もあるのでしょう、振り返ってみると当初より荒れ気味で踏み跡も薄かったように思います。決断が遅かったものの、登り返して稜線に上がる作業道を辿れたことで事無きを得ました。破線ルートは要注意ですね。
私のスマホはAndroidで「地図ロイド」を入れてあります。事前に保存するか読み込んでおけば、圏外でも地理院地図(2万5千分の1地形図)と現在地の確認ができます。
今回なぜかGPS測位が全くできなくなり、再起動を繰り返してもダメでした。電子機器への依存も怖いなと思いました。(家に戻って電池を抜き差ししてみたら、ようやく復帰しました。)
投稿: 鉄まんアトム | 2014年5月12日 (月) 00時24分