全録を謳う模範小六法に省略あり
仕事柄、六法は毎年(忘れなければ!)買い換えるもので、受験生時代から、三省堂の『模範六法』を使い継いできました。主要法令の3段組は見易く慣れ親しんだ体裁ですが、なぜか会社法が4段組で使いづらさを感じています。
一方で、同じ三省堂から、「不動産登記法および同令・規則、商業登記法および同規則および登録免許税法を全録して、司法書士の実務上の必要にも応えている」との編集方針の小型版『模範小六法』が併売されています(※1)。模範六法は、場所を取るし、値段も高いし、重くて持ち歩けないし、というわけで、今回初めて『小』に手を出してみました。
しかしっ! 添付書類の確認をしようと不動産登記令を開いたら、なんと「別表」が「省略」と書かれているではありませんかっ!! よく見てみると、登記法の附則はほぼ省略、規則の別表・別記も省略、登録免許税法も別表第二・第三は全部省略ですから、これでは「全録」でなく「抄録」です(※2)。
登記の主要法令で収録に省略があっては、「司法書士の実務上の必要に応えている」とは言えません。そんなこんなで結局一番使うのは、総務省の『法令データ提供システム』(無料)だったりするオチです。
さて、今回の『小』の購入は、要素の錯誤でしょうか、それとも動機の錯誤でしょうか。重過失だから無効主張できず、との指摘はナシでお願いします。(笑)
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(※1) 帯裏にも、「登記法関係の令・規則を全録した」と明記。
(※2) 抄録法令の定義は、『模範小六法』の凡例によれば、「法令によっては必要と思われる部分だけを収録し他の部分は省略したものがありますが、その場合、法令の標題の下に〔抄〕と示し、かつ、該当箇所において〔省略〕と示しております」と明記。
(第660号)
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