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富嶽眺望の高川山をあるく

 富嶽と言えば三十六景ですが、山梨県大月市では独自に秀麗富嶽十二景を定めています。この第十一番である高川山(たかがわやま、標高976m)を歩いてきました。山頂からは、左手に杓子山、右手に三ツ峠山、そして中景に都留の町並みを配して、富士山が秀麗な姿を見せている箱庭のような眺望が楽しめます。

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*撮影データ Panasonic DMC-LX7 プログラムAE,Av3.5,Tv1/250,ISO80,WBオート,内蔵ND使用,EV-2/3,換算60mm,Lightroom3.6にて修整

 LX7の望遠側最大120ミリ(135換算)でここまで寄れます。ふだん埼玉から見る富士山と違って、やはり迫力があります。
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 西方には、(写真右から)甲斐駒ヶ岳、鳳凰三山、そして間ノ岳も見えていました。ご覧のとおり、間ノ岳は真っ白でした。
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 高川山山頂は、低山ながら360度の大展望です。この日(午前8時半頃)は、たぶん、ここに記されている全ての山が見えていたはずです。
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 この日は何処か富士山の見える野山に出掛けようと、朝5時までに起きられたら高川山、6時なら高尾山、7時なら狭山湖と決めました。4時の目覚ましで幸か不幸か起きてしまったので、西武線の始発に駆け込みました。夜明けは中央本線の車窓から、進行左にビーナスの帯、右にはモルゲンロートに染まる山並み(▼写真)が見えました。
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 朝は冷え込みました。草むらには薄らながら霜も降りていました。
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 当初の予定では、JR中央本線の初狩駅から富士急行線の田野倉駅へと歩くつもりでした。しかし、下山を始めると、行きに比べて、あれ、なんか紅葉がキレイ…。
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 というわけで、予定を変更し、むすび山(※おむすび山ではありません)へと縦走する尾根コースを大月駅まで歩くことにしました。クヌギ、コナラ、ダンコウバイなどが見事な色彩を奏でる散歩道でした。P1140377
 ところどころ展望が開ける場所もあって富嶽登場。
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 眼下の富士急行線にJR115系電車スカ色(※末尾参照)が走っていたので、ミニチュアライズしてみました。でも、これじゃあ、何処に電車がいるのかも分かりませんね。初挑戦とはいえ、ちょっとヘタクソが過ぎました。
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 気を取り直して再び森へ。コアジサイ、マルバウツギなど低木の紅葉も見事でした。
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 逍遙の最終章にはモミジ登場。今日は紅葉なんか全く期待しておらず、冬木立の中を歩くつもりで来ましたから、いい意味でのサプライズ。
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 陽射したっぷりの森は、真っ赤に燃え上がっているようでした。
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 これぞまさしく棚からぼたもち。立ち止まっては見上げて、の繰り返しでした。
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 そんな状況でしたから、高川山山頂から大月駅まで4時間もかかってしまいました(CT2時間35分)。遅めの昼食は大月駅の立ち食いそば屋にて、春菊天そば370円也。
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 ちなみに、JR115系電車スカ色とは、この子のことです。(大月駅構内)
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 2013年の山歩きはこれが最後でしょうか。富嶽眺望と図らずもの紅葉が楽しめて、乗りテツ気分も味わって、まずまずの1日でした。仲間と一緒なら駅前で一杯やったところですが当日は単独行、明るいうちに家に帰れそうなのでこれにて家路につき、自宅でのにしました。(完)

*撮影2013年11月30日/秀麗富嶽十二景第十一番/初狩駅~男坂~高川山~むすび山~大月駅/Panasonic DMC-LX7

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<おまけ> ゴール間近のむすび山(標高462m)には戦跡がありました。

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 大月防空監視哨跡。飛来する米軍機を24時間監視して軍管区に通報する役割を担っていた施設ですが、敵機がここを飛んでいる時点で「防空」の破綻は明らかのはずです。でも、目、耳、口を塞がれた国民に為す術はなかったのでしょう。秘密保護法案によって、いままたその過ちを繰り返そうとしているのは、じつに愚かしいさまです。

(第651号)

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コメント

朝の澄みきった空気の感じと、箱庭のような富士山の眺望、すばらしいです。この山は全然知りませんでしたが、駅から駅へと歩ける、手頃なハイキングコースのようですね。

投稿: Suekichi | 2013年12月 1日 (日) 21時50分

Suekichiさん、こんにちは。
ガイドブックの触れ込み通りで、思っていた以上の素晴らしい眺望でした。山岳重畳の先に裾野を引いている富士山が座っているのが良いです、埼玉からだと富士山の裾野までは見えませんからね。

高川山(初狩駅~田野倉駅or禾生駅)は、多くのガイドブックで「初心者向け」と紹介されています。ただし、低山ゆえに急登が多く、斜面を巻く道が細いところもあって滑落の危険ナシとは言えません(実際に何度かヒヤッとしました)。その点に気をつけてさえいれば、距離も時間も体力も少なめ、しかも駅から駅へと歩ける良いコースだと思います。

投稿: 鉄まんアトム | 2013年12月 2日 (月) 10時30分

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