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晩秋へと移ろう尾瀬を縦断する(尾瀬沼朝景の巻)

 晩秋へと移ろう尾瀬を縦断する最終3日目、尾瀬沼での夜明けから三平峠を越えて大清水に下山するの巻。シーズン初の氷点下となった朝の光景、そして、再び紅葉を愛でながら旧沼田街道を下っていくルートの様子です。まずは、尾瀬沼東岸から望む燧ヶ岳の姿から――。

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▲モルゲンロートと呼ぶほどの躍動感は出ませんでしたが、水面からは水蒸気が立ちのぼり、山腹のダケカンバが赤く染まってきれいでした。

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▲モルゲンロートの少し前の時間にはビーナスベルト(地球影)が現れ、静かな水面に映って幻想的でした。(※ブログ『尾瀬が呼んでるぅ~』のてばまるさん制作による動画はこちら

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▲雲一つ無い青空で燧ヶ岳全体に日が当たります。朝焼け無しでも美しい黎明です。

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▲大江湿原に移動してみると霜が降りています。風もなく、雲もなく晴れ渡った秋の夜は放射冷却。直前に雨も降ったりしているので霜が降りる条件としてはバッチリです。

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▲木道脇の枯れ葉やミズゴケも霜化粧。この淡き色彩が何とも言えません。

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▲第一ベンチの方まで行ってみると、大江湿原は一面真っ白な霜に覆われていて見事です。ようやく三本カラマツにも朝日が当たってきました。

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▲尾瀬沼の方に戻ってくると、辺りには朝日が差し込んでいてキラキラの世界です。このキラキラに魅せられてしまうと廃人確定です。

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▲この辺りでもう何十枚も撮ってしまいました。とにかくキリがありません。

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 長蔵小屋裏手のビューポイントに戻って来ると・・・

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▲なんとも爽快な燧ヶ岳と尾瀬沼の眺望。

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▲すっかり秋色に染まった大江湿原、三本カラマツの黄葉も近いでしょう。

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▲前の日に夕日の暮れ色が美しかった桟橋付近では、落ちたナナカマドの葉が秋の終わりを物語っています。

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▲こんな情景でしたから朝食を弁当にして大正解です。午前8時半過ぎの朝食。なお、最低気温はマイナス2.6度でした。

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 どんなに早く下山したところで戸倉は昼を過ぎ、国道120号や関越の大渋滞に巻き込まれるのは必至です。だから急がず、ヒュッテ前のテラスでのんびり寛いでからの下山です。すべての客が出立したヒュッテのロビーでは、スタッフさんたちが何やら面白いものを広げて談笑していました。

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▲スタッフさんたちの寄せ書きのようです。1つ1つのネタに大爆笑です。尾瀬沼ヒュッテは今週末26日の宿泊を最後に小屋締めです。今年はこれでたぶんもう行けませんね。今年も大変お世話になりました。

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 9時を回っての長居は無用ですので下山開始です、でも三平下で1時間さらにのんびりしました。今度こそ本当に下山です。

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▲三平峠に登る途中、最後に見える燧ヶ岳にさようなら。

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▲三平見晴に出ると青空一転、また雲優勢の空模様。

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▲三平見晴から大清水へと至る旧沼田街道は紅葉の美しいところ。しかし、今年は痛んだ葉が多く、とくに紅いものが少なくて物足りなさを感じます。日が当たる時を狙ってハイキーで撮ってみました。

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▲それでも十二曲がり上部向側の山腹は例年通りの色合い。

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▲十二曲がりの登山道。今年は良いのが少ないオオカメノキの紅葉も…

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▲岩清水付近はイエローシャワー…

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▲一ノ瀬に近づいた冬路沢に沿うあたりも、それなりに美しかったです。

<余談>
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 こういう軽装の登山者?と何度か行き違いました。まさか尾瀬沼を目指しているのでしょうか? フリースなどを着てちょうど良い陽気であるところ、半袖短パン生足手ぶらで三平峠を13時過ぎに登っていくカップルもいて驚かされました。

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 一ノ瀬から先では紅葉は始まったばかり、当初予定していた旧道を歩くのはやめて車道で大清水を目指します。
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 大清水には14時35分到着。バスは最終一本前の15時00分発に間に合いました。バス停にはそこそこの列ができましたけど、全員が座れて発車です。
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 戸倉には15時15分着。それから、いつものぷらり館にて3日分の汚れをおとす長風呂で17時過ぎ。沼田市内までは多少の渋滞(原因は椎坂峠のトンネル工事による交互通行)や道の駅白沢への寄り道で19時頃着。それから沼田IC近くでゆっくり食事をしている内に、計60キロに及んでいた関越の大渋滞も解消へと向かい、22時半には帰宅できました。

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 今年6度目の尾瀬。目標としていたシーズン中の月1尾瀬は達成できました。13日には初冠雪、17日は初雪も降って、晩秋へと移ろっていた尾瀬は一気に冬モードへと突入です。尾瀬に入れるのも今季あと2週間程度、もう1回行きたい気持ちはありますけれども、これが今年最後になるかもしれません。
 以上、「晩秋へと移ろう尾瀬を縦断する」の連載を終わります。最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。<完>

*撮影/2013年10月14日 Panasonic DMC-LX7&Ricoh GXR+GR Lens A12 28mm
*このほかの尾瀬関連記事は、カテゴリ「尾瀬」をクリックしてご覧下さい。

【連載記事一覧】
晩秋へと移ろう尾瀬を縦断する(プロローグ) (第636号)
・1日目 矢木沢道の巻/鳩待峠→富士見峠→見晴→赤田代 (第637号)
・2日目 燧裏林道の巻/赤田代→三条ノ滝→御池→沼山峠→尾瀬沼(第638号)

(第639号)

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コメント

尾瀬沼編も読ませて頂きました。
霜の朝のキラキラってほんとにキリが無いですよね。
でもデジタルになって良かったです、フィルム時代ならケチってあれもこれもと撮れませんでしたからね~特に最終日なんてあと何枚あと何枚って感じでしたから(^-^;) 
 逆にデジタルでは同じ写真を何枚も撮っちゃうので後で見るのが大変です(^-^;)

十二曲がり付近は今年はイマイチでしたね。傷みが多いです。それでも光が入るだけでずいぶん変わるので何とか秋らしい紅葉写真は撮って帰ることが出来ました。

私の方は先週か今週末に予定してましたが、先週末は雨。今週末は台風で難しい感じです。

とりあえず11月初旬の小屋締めには行く予定です。

投稿: てばまる | 2013年10月21日 (月) 21時57分

てばまるさん、こんにちは。
尾瀬沼の巻まで読んで頂けたとは光栄です。

霜に限らずデジタルになって写真にキリがなくなりました。以前は記録メディアが高価だったので容量の壁があったのですが、いまではそれもほとんどありません。良いのか悪いのか、自由はあり過ぎると扱いに困る、の典型になっています。

紅葉は、見た目では、少なくとも私が紹介している写真以上には見えていました。とくに秋の尾瀬が初めてだった家族には、あれでも十分に楽しめたようです。
今年の尾瀬の紅葉はもう終わりでしょうね、あとは、奥多摩あたりで楽しみたいと思っています。小屋締めの尾瀬行きは未定ですが、日程だけは空けてあります。

投稿: 鉄まんアトム | 2013年10月22日 (火) 10時26分

アトムさん
こんにちは

今回も深まりつつある
秋の尾瀬、いいですね。
紅く化粧をした逆さ燧、
素晴らしいとしかいいようがありません。
それを余すことなく
上手く撮りこんで、、、
さすがです。

投稿: 奥武蔵の山人 | 2013年10月24日 (木) 08時44分

奥武蔵の山人さん、こんにちは。
これらの写真は、コンデジ撮影で、かつブログリサイズものだから、まあまあきれいに見えるのかもしれません。私の場合フルサイズの一眼なんか使ったら泥縄方式までしっかり写っちゃって、下手クソなのがバレちゃいますからね。レンズが明るくセンサーサイズの小さいLX7のおかげです。

ブログ拝見しております。金峰山に行かれたのですね。奥秩父の盟主で行ってみたい山の一つです。記事を参考にさせてもらいます。2000m級の山は雪になってきましたので、これからはまた奥武蔵奥多摩のシーズンですね。

投稿: 鉄まんアトム | 2013年10月24日 (木) 11時23分

鉄まんアトムさん はじめまして
突然の書き込み失礼します。
てばまるさん達のブログから時々お邪魔していたのですが、ご挨拶もせず読ませていただき申し訳ありませんでした。

尾瀬沼の晩秋から初冬に変わる写真を見せていただき、前日とは違っていて羨ましく思っています。

自分でも先の三連休で尾瀬に入っていたのですが、ブログを拝見すると13日の燧裏林道ですれ違ったかもしれません。13時過ぎに渋沢の吊り橋あたりに居ました。

どこかでお会い出きることもあると思います、よろしくお願い申し上げます。ちなみに今の住所は狭山市なのでかなりご近所さんになると思います。

投稿: horiguti | 2013年10月26日 (土) 16時17分

horigutiさん、コメントありがとうございます。こちらこそはじめまして。
私も、てばまるさんブログのRSSから、horigutiさんの「ぶらり尾瀬」を時々拝見させて頂いております。私もこれまで挨拶無しで失礼しました。

14日は尾瀬ヶ原でも霜が楽しめたんじゃないでしょうか。なので私は13日朝の燧ヶ岳初冠雪(それも三段紅葉バージョン!)の方が羨ましいです。まあ、隣の芝生は‥‥というやつでしょうかね。(笑)

それにしても13日の13時過ぎに裏燧橋ですと、その辺りで確実にすれ違っていますね。裏燧橋には12時55分に着いて13時07分まで休んでいました。狭山にお住まいでしたらきっと地元でも会いますね、狭山だとカメラのキタムラとか酒商増田屋とか智光山公園とかにたまに出没しています。こちらこそどうぞよろしくお願い申し上げます。

投稿: 鉄まんアトム | 2013年10月27日 (日) 00時52分

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