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歩きタバコの10人に声を掛けてみました…

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 川越市では、条例により、市内全域の道路、公園その他の屋外の公共の用に供する場所において、喫煙をしないよう努めなければなりません(=義務です)。さらに駅周辺など指定された「路上喫煙禁止地区」での喫煙には、過料の制裁も科せられます。
 しかし、条例の実効性は乏しく、市内の道路等で喫煙している人を見ない日はありません。ついに先日、車いすの二男に火の着いたタバコが触れる事態も現実となりました。そこで私は、禁止地区内で、とくに迷惑かつ危険とされる歩行喫煙(歩きタバコ)をしていた男女10人に声を掛けてみました。「ここは喫煙が禁止されている場所ですよ」と――。

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 結果、10人とも、何らかの敵対行為に及んできました。
 最も穏便だったのが、声を掛けるやポイ捨てして睨みながら立ち去った1人。条例は協力要請であって禁止ではないと反論し、路上喫煙が権利だと自説を展開しながらネチネチ絡んできたのが次に穏便だった1人です。
 一方、最も過激だったのが、逆上して殴る蹴るに打って出てきた1人。あとの7人は、うるせー、このやろー、てめえ何様のつもりだよ、ぶっ殺すぞ、などの罵声暴言に加え、火が着いたままのタバコを投げつけられたり、ツバを吐き捨てられたり、タバコの煙を吹きかけられたり、と散々でした。

 己の立場を省みもせず、たった一言で、どうしてそんなに居丈高に成り果てられるのか不思議でなりません。そもそもタバコが有害なものである以上、条例の有無にかかわらず、周囲に人がいながら平気でタバコを吸うのは「自分の満足のためなら他人はどうでもいい」と大声で言い放っているのと同じで、許されません。

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 非喫煙者の多くは、口にこそ出さないだけで、日々何らかの形でタバコに関する我慢を強いられているのではないでしょうか。でも、我慢すべきは非喫煙者ではないはずです。
 この件について私は、タバコに対する規制と課税を桁違いに強化する以外に有効な解決策はない、と以上の顛末に鑑みて確信するに至った次第です。

(第611号)

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