« 雪解けすすむ尾瀬ヶ原をあるく | トップページ | 株主限定特製ビール2013 »

大菩薩峠をあるく

P1020907

 「大菩薩峠は江戸を西に距(さ)る三十里、甲州裏街道が甲斐国東山梨郡萩原村に入って、その最も高く最も険しきところ、上下八里にまたがる難所がそれです。」 ――中里介山著『大菩薩峠』より引用。
 「大菩薩峠が大勢の人に親しまれるようになったのは、その名前の文学的魅力だけではない。初心者にとってまことに恰好な山だからである。東京から日帰りができるし、いろいろ変化のある安全なコースが開かれているし、展望はすばらしく雄大だし、それに二千米の高さの空気を吸うことができる。」 ――深田久弥著『日本百名山』より引用。

 6月に入って最初の休日、梅雨入り宣言後の貴重な晴天予報とあって、ずうっと前から行ってみたいと思っていた大菩薩峠を歩いてきました。

P1020985
 「峠から大菩薩岳(嶺)にかけて甲州側は広々とした明るいカヤトで、そこに寝ころんで富士や南アルプスを眺めているのは、全くいい気持である。」(前掲深田書)。まさにそんな感じのところでした。

P1020878
 富士山はもちろん、甲府盆地越しに連なる南アルプスの、まさに大展望です。ガスっていて残念なように見えますが、これでもかなり見えている方なのだそうです。

P1020880
 高曇りながら、富士山眺望は見事でした。上日川峠(標高1600m)から唐松尾根を登って雷岩に着いた頃までは薄日も差していて、裾野も見えて美しかったです。やはり富士山、それも雪を抱いた姿が見えるとテンション上がります!!

  ★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜

P1020967
 雷岩から大菩薩峠(標高1897m)にかけては、大菩薩連嶺を一望しながらの雄大な稜線歩きです。

P1030025
 親不知の頭近くから来た道を振り返ると、賽ノ河原、大菩薩嶺(標高2057m)へと続く稜線はカヤト広がる大展望。晴れていたらなあ・・・。

P1030033
 親不知ノ頭を過ぎると「介山荘」の立つ大菩薩峠を見下ろす岩稜帯に。

P1030035
 そこで視線を東に向けると奥多摩から丹沢方面が一望できます。右から延びる稜線は石丸峠からの牛ノ寝通り、中央に奥多摩三山、左には雲取山に続く石尾根が連なっています。小菅の集落、大寺山の仏舎利塔、そして特徴的な大岳山の山容で同定は比較的容易です。

P1030115
 介山荘から熊沢山の樹林帯を過ぎて石丸峠(標高1910m)へと下るあたり、前を歩く人や休んでいる人たちに釣られて本来の道を逸れて下ってしまいました。一面笹原の中での大展望は次回までオアズケです。

  ★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜

P1030214
 石丸峠から上日川峠へと下っていく登山道はカラマツの森の中。新緑のグリーンシャワーを浴びながらの喧噪を離れた静かな下山で、古の峠道を味わう山旅を締めくくります。水芭蕉シーズンの尾瀬を見送っての大菩薩歩きでしたが、楽しめました。

 大菩薩の秋はいったいどんな景色になるのでしょう。深田久弥は、「底抜けに晴上った秋天の下」に訪れて、「たださわやかな生命の息吹を感じるばかりであった」と記しています(前掲書)。私もそんな日に歩いてみたいと思います。かつての甲州裏街道(旧青梅街道)を辿ってみるのもいいかもしれません。

(第605号)

【追加関連記事】 大菩薩から牛ノ寝通りをあるく(第645号)

|

« 雪解けすすむ尾瀬ヶ原をあるく | トップページ | 株主限定特製ビール2013 »

コメント

鉄まんアトム様

大菩薩

いいですね

先日、山梨市・笛吹川沿いを散策にいきました時に見上げた大菩薩

奥多摩をうろついている間に、
またまたアトム様に先を越されてしまいましたわ。

南アルプスと富士の画像は最高です!

投稿: 飯能の山人 | 2013年6月 4日 (火) 12時49分

すっきりとした空ではないものの、梅雨入り後にこれだけ眺望が得られれば、「大当り」ではないでしょうか。
富士山は、このくらいに少し霞みがかかったほうが、絵になるような気もします。
カラマツの新緑も美しいですね。

投稿: Suekichi | 2013年6月 5日 (水) 09時14分

>飯能の山人さん
 大菩薩は良いところでした。初心者にもお勧めです。遠いイメージがありましたけど峠から奥多摩の山々が近くに見えて、レシピが1つ増えた気分です。川越からも連嶺をはっきり見て取ることができます。山歩きは競争ではありませんので、好きなときに好きな山に行くのが一番ですね。

>Suekichiさん
 梅雨入り宣言後の方が好天続きで、撤回されそうな雰囲気です。富士山眺望は湿度が高いとダメですね、当日はカラッとしていて頂上部がシャープに見えたのが良かったです。広角24mmでも存在感バッチリでした。
 一帯のカラマツ林は、秋空と黄葉の組み合わせを想像しただけで、よだれが出てしまいました。大和から上日川峠の県道もすごいことになりそうです。

投稿: 鉄まんアトム | 2013年6月 5日 (水) 11時02分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 雪解けすすむ尾瀬ヶ原をあるく | トップページ | 株主限定特製ビール2013 »