沼山峠を越えて尾瀬沼へ
▲この開放感、清涼感、爽快感……言葉はともかくも、これが清しき朝6時の尾瀬沼東岸、尾瀬を代表する一風景です。
▲この程度の逆さ燧が見られればラッキーな方。ガイドブックにあるような水鏡が朝夕必ずしも現れるわけではなく、燧そのものが雲や霧に隠れたり、沼が細波立ったりと、そう簡単には巡り会わせてもらえません。
▲ビューポイントからの眺めをLX7のパノラマシーンモードで撮影して見納めます。
▲なお、こちらが前日の夕暮れもよう。空は焼けずとも、ドラマチックな日没が見られ、燧が雲に隠れても十分に幸せでした。
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春の花が見納めでした。大江湿原ではコバイケイソウが咲き始め、ワタスゲの綿毛やレンゲツツジの蕾を見て、初夏への移ろいを感じました。あちらこちらでニッコウキスゲも芽を出していました。
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ちょっとだけビジターセンターを覗いたあとは、来た道を戻ります。再び沼山峠を越え、旧沼田街道を歩いて七入まで下ったのは前号に書いたとおりです。七入からバスで御池に戻り、車に荷物を置いて、駐車場から歩いて5分の御池田代を散歩しました。
御池田代の湿原の奥に残雪を抱いた何処かの山のてっぺんが見えていたので、七入で1本早いバスに乗れたことだし、さらに20分歩いて燧裏林道の上田代(うわたしろ)まで行ってみることにしました。
▲上田代は、燧裏林道で最大の傾斜湿原です。前回はガスの中でしたので、今回初めて全容を目にします。
▲中央のベンチからは、平ヶ岳、越後駒ヶ岳、荒沢岳、そして六十里越の山並みを鑑賞できます。素晴らしい景観です。(※どこぞのゴルフ場のグリーンではありません)
▲ゆるやかな起伏を見せる湿原の先には秀麗なる平ヶ岳の姿。あの山の上にもこのような湿原が広がっているのが信じられません。
▲いつまでも此処に居たい気分ですが、このあと「酷道」を通る6時間ドライブが控えています。登山道脇には、ムラサキヤシオ、オオカメノキ、タムシバその他たくさんの花があって、ゆっくり楽しみながら御池に戻って家路につきました。
▲国道352号線の新潟福島県境から17km、恋ノ岐乗越から眺める会津駒ヶ岳連峰(写真中央奥から右にかけて)。山頂には池塘が点在する湿原状の稜線が広がっている日本百名山の一座で、そろそろ挑戦してみたい、もう2~3年ずうっとそんな思いを持ち続けている憧憬の山です。
おそらくここが尾瀬の山を望める最終地点。道の悪さゆえ人はみな「酷道」と言うけれど、景色が素晴らしく、私はこのルート、嫌いではありません。途中、湯之谷温泉郷で汗を流し、赤城高原SAで大休止、道中ゆっくり走って川越の自宅に着いたのは恋ノ岐乗越から5時間後のことでした。(完)
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<おまけ>
尾瀬沼での楽しみの一つにヒュッテのテラスで飲む生ビールがあります。それを目指して歩いてきて、まさかの「売り切れ」では浮かばれません。缶ビールがあると言われても、銘柄が「最も正しくないアレ」だけだったので矜恃を保って見送りました。
でも、代わりに氷をたっぷり頂きました。尾瀬の天然水をチェイサーに、ポケット瓶は飲み干してしまいました。ちなみに、瓶は角ですが、中身はブラックニッカスペシャルとスーパーニッカを4:1(目分量)で混ぜたもの。言いようのないうまさでした。水が豊富な尾瀬の山小屋泊まりはサイコーです!
*撮影日/2013年6月16~17日 尾瀬国立公園にて
【今回の尾瀬に関する記事】
オサバグサ咲く帝釈山田代山へ(第607号)
沢音ゆかしき旧沼田街道をあるく(第608号)
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(第609号)
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コメント
言葉では表現しきれない光景ですね。
写真の中に吸い込まれそうな感覚になります。
生ビール売り切れは残念でした!
それでも矜恃を保つとは、さすがです。私だったらノープロブレムで2本は買うでしょう。
4:1の鉄まんブレンドは、絶妙でしたか(笑)
天然水をチェイサーなんて、うらやましい。つまみのわさび味柿ピーも、ナイスチョイスです!
投稿: ヤッジー | 2013年6月24日 (月) 19時34分
水鏡の尾瀬沼湖畔が綺麗ですね。尾瀬ヶ原と違って、ポイントが絞られるので朝の大移動をしなくて済むのが良いですね。
私は酒類を好んでは飲みませんが、散々歩いたあとのコカコーラは格別に旨いです!(^-^;)
ヒュッテの風呂は気持ちいいでしょう~!!
テント泊でも入浴出来るのでとてもありがたいです。
投稿: てばまる | 2013年6月24日 (月) 22時40分
>ヤッジーさん
じっさいに写真の中に吸い込まれて現地に行くと尾瀬病に罹ります。
景色のほんの一部は写真として持ち帰れますけど、水と空気だけはどうにもなりません。まずは行ってみないとっ!(笑) ボトル1本持ってくれるなら、よろこんでご案内しますよ。
>てばまるさん
たしかに尾瀬沼では夕も朝もノンビリできますね。人の往来を気にしないで済むのもいいです。ヒュッテの風呂は尾瀬の天然水かけ流し状態ですよね。
私の酒類の燃費は良い方で、いわゆる「嗜む程度」です。無ければ無いで一向に構いません。私も「散々歩いたあとのコカコーラは格別に旨い」に同意です、よくやります。ただ、続けてコーラ2杯は飲めませんが、ビールの正しいのなら何杯でも飲めてしまいます。その“やさしさ”が炭酸飲料との違いです(※個人差あり)。
投稿: 鉄まんアトム | 2013年6月25日 (火) 12時32分