冬景色の尾瀬ヶ原を見届けて
冬景色の尾瀬ヶ原を初めて見ました。それも新雪で、前夜までの荒天から天気が急速に回復していくところに立ち会えました。朝日を浴びて光る真っ白なバージンスノーがとても美しかった2012年11月4日の尾瀬をご紹介しましょう(全18カット)。
雪山経験がないので、吹雪模様だった3日(祝)の入山は諦めました。4日(日)の予報も回復は後半と微妙でしたが、無理なら途中で引き返せばいいと日帰りを決めて、戸倉7時50分始発のバスに間に合うよう自宅を出ました。鳩待峠に上がってみたら穏やかな天気で安心しました。スマイリーな雪だるまに見送られ、尾瀬ヶ原へと向かいます。
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<※注> 降雪シーンには立ち会っていないため、以下、同じような色彩の単調な写真を連発します。普通の人はすぐに見飽きてしまうでしょう、予めご了承下さい。一方、狂喜乱舞してしまう人もいるかもしれません。そういう人は、「尾瀬病」に対する免疫がないか、すでに感染又は発病している恐れがあります。さあ、あなたは、どちらでしょう――。
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朝8時頃の鳩待峠。素晴らしい青空で、冬木立の向こうに至仏山が白く輝いています。思っていた以上に車も人も少ないようす。いざ、出発します。
登山道は雪に埋もれていて踏み抜き注意、慎重に下っていきます。予想以上の積雪ですが、霜用に装備しているシューズチェーンが役に立ちます。鳩待沢付近にて。
一気に真冬の景色となった登山道、かなりの降雪だったことが伺えます。ヨセ沢付近にて。
川上川の横に出るあたり。なごりの樹氷に日が当たりとてもきれい、10日前に紅葉を楽しみながら下山したのが信じられません。この階段を下りれば、急な下りはもうおしまいです(ひと安心)。
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山ノ鼻に着いたら見本園に直行します、真っ白な雪原に大興奮です。バージンスノーいただきっ!と思ったら、尾瀬の小さな住人さんに先を越されていました。午前9時半頃。
山ノ鼻田代にすすんで振り返ってみると、至仏山が視界いっぱいに広がります。至仏にだけ陽が当たっている様は神々しくもあります。
ゆるぎ田代からアップでとらえた至仏山。至仏は、雪を纏った姿がとてもよく似合います。カラマツの黄葉が残雪期でないことを示しています。
尾瀬ヶ原は見渡す限りの冬景色、池塘に雪が降り積もってシャーベット状になっているところもあります。
ちょっと変わった写真を狙ってみましたけれども、風があって、きれいな鏡映にはなりませんでした。
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中田代に入って牛首分岐にて、少しずつ雪が溶けていっています。午前11時半頃。
さらに進んで下ノ大堀川を渡る手前の丸池塘。雪煙を上げる至仏の美しさに思わず唸ってしまいます。
そして、下ノ大堀ビューポイントまで来ました。朝から燧ヶ岳はずうっと雲の中でしたが、ようやく姿を見せてくれました。柴安嵓の白さが際立っています。正午過ぎ。
もっと先に行きたい気持ちはありましたけど、正午を回ったので、ここいらが潮時でしょう。乾いたベンチを見つけ、軽い昼食をとって来た道を引き返します。
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戻り道は、雪が溶けて、シューズチェーンがほとんど効きません。足元は不如意の極み、高架木道から滑落すれば大けがにもなりかねません。写真を撮る余裕がなくなりました。
…というわけで、いきなり鳩待峠です。朝にあった雪もだいぶ溶けて、行きを見送ってくれた雪だるまも何処かへ行ってしまいました。
もう思い残すことはありません。最終の1本前、15時25分のバスで鳩待峠を去ります。戻ってきた下界の戸倉は紅葉の真っ盛り。あの雪景色は本当に現実だったのか、夢見心地のまま戸倉を離れます。午後4時頃。
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現実に引き戻されるのは、関越の大渋滞を確認してから。高坂40キロ、前橋17キロ、それに国道120号も……。
急いでそこに突っ込んでも仕方ないので、まずは温泉。ぷらり館(上の写真で左の建物)がシーズン終了閉館のため、片品温泉の「うめや」へ。ここで完全貸切状態1時間半。つぎに「わたすげの湯」にて食事と仮眠でほぼ貸切状態2時間。それから赤城高原SAでコーヒータイム30分。こうして時間を有効に使った結果、渋滞は東松山の先で3キロ5分程度にて済みました。22時過ぎの帰宅です。
以上、今シーズン10回目の尾瀬のレポートでした。当日11月4日をもって路線バスは運行終了、山小屋もすべて営業を終え、翌5日には尾瀬ヶ原の橋の板が取り外され通行止め、14日には道路も冬季閉鎖の予定。本日7日は「立冬」で名実ともに雪氷の季節到来です。残雪に始まって新雪まで見届けた私の尾瀬2012シーズンも、これにて終了宣言します。
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*毎年恒例のシーズンをまとめた記事を後日公開する予定です。
*このほかの尾瀬関連記事は、カテゴリ「尾瀬」をクリックしてご覧下さい。
*撮影日は2012年11月4日。写真ファイル名がIMG―で始まるのはCanon PowerShotS100にて、R―で始まるのはRICOH GXR+GR LENS A12 28mmにて、それぞれ撮影しました。
(第569号)
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コメント
今シーズンの「尾瀬診療所」通い終了、おつかれさまでした。
単調で見飽きるなんて、めっそうもありません。
清々しい光景に心を奪われそうです。(尾瀬病ウイルスの魔の手が・・・)
でも、雪の山を歩いて狂喜乱舞するようになると、「尾瀬病」のみならず、「山病」の兆候かもしれませんよ。そのうち、尾瀬のシーズンオフはスノーシューで雪山を彷徨しだしたりして・・・。( ̄ー ̄)ニヤリ
投稿: Suekichi | 2012年11月 8日 (木) 13時05分
Suekichiさん、こんにちは。
早い時期から通い始め“入通院”を繰り返すほどに“病状”が深まっていったようです。挙げ句、シーズン最後に新雪という麻薬注射を打たれて帰ってきました。原や沼でこの日の朝を迎えてしまった人たちは、みな廃人になったようです。(笑)
ご安心ください、スノーシューはあいにく装備しておりません。アヤメ平へのスノーシューハイクなんて思ってもいいませんからね。(あれ?なんか1文字多いのは気のせい??)
投稿: 鉄まんアトム | 2012年11月 8日 (木) 22時26分
こんばんは~
レポ見させていただきました~ 我々が引き上げたあとの光景なのでちょっと新鮮ですが思いの外気温が上がったので雪解けが速かったようですね。
でも、これだけの新雪はバスが運行中に出会える確率はそうとう低いので思い切って来られてラッキーでしたね。
僕の方は、いよいよ尾瀬入りもあと1回あるかどうかになりましたが、天気次第です・・・
ところで、フォトコン、保護の部に入られたそうですね!おめでとうございます。 メールに書かれた名前すっかり忘れていたので見落としてました。 初めての応募ですか?
投稿: てばまる | 2012年11月13日 (火) 23時50分
てばまるさん、お立ち寄り&コメントありがとうございます。
あの時期にあれほどの新雪に出会えるのは稀にみる機会だそうですね。もしバスが終わっていたら、また、休日でなければ行かなかったでしょうから、時機の巡り合わせのおかげだと思っています。
ただ、てばまるさんやお仲間のブログなどを拝見すると、やはり、明け方の光景は全くの別物ですね。動画を見ただけでも私には感動モノでした(また1つ、宿題が増えたかも?)。
「わたしの尾瀬」フォトコンテストについては、前回(第16回)が初めての応募(フォトコン自体が初挑戦)で、尾瀬沼での白虹が風景の部で初入選となりました。そして、2度目の今回(第17回)は保護の部で拾って頂いた次第。ブログでご紹介いただきまして、ありがとうございます。
投稿: 鉄まんアトム | 2012年11月14日 (水) 12時29分