15年前、碓氷峠にて
▲碓氷峠鉄道文化むらにて動態保存されている“ロクサン”11号機/信越本線横川駅にて1997年9月30日撮影
1997年9月30日、私は、この日限りで廃止される信越本線の横川~軽井沢間を何度となく往き来して、峠を越える最終列車まで見届けました。行き交う列車の吹鳴する汽笛が、ふだんは静かな碓氷の山々に響き渡っていた情景を忘れません。いま聞いても涙が出てきてしまうくらいにそれは、悲しき惜別の音色でした。
それから15年を経た2012年、同区間11.2kmの鉄路はほぼ当時のまま残されています。横川駅からの一部区間にはトロッコ列車が走り、峠を守っていた専用機関車も数両が動態保存されています。15年にわたり現状を維持しながら、再び横軽両駅を繋ぐ希望を灯し続けている関係者の労苦は人並み外れたもの、敬服せずにはいられません。
▲同じく当日をもって廃止される上野~金沢間の特急「白山」上野行き最終列車が“峠のシェルパ”ことEF63形電気機関車に身を委ね、碓氷峠のJR最急勾配66.7パーミルを下る/信越本線軽井沢~横川間にて1997年9月30日撮影
(第557号)
| 固定リンク
コメント
こんにちは
なんと鉄分豊富な鉄ちゃんでもあった訳ですね。
それにしても
いい写真をいつも拝見できて参考にさせて頂きます。
投稿: 飯能の山人 | 2012年10月 1日 (月) 19時32分
飯能の山人さん、こんにちは。
鉄分が欠乏し、もう錆び付いてしまって久しいのですが、当ブログのプロフィール欄から当初は鉄分豊富であったことが窺い知れます。こうしてたまに昔話を掘り出すのが精一杯の今日この頃です。
投稿: 鉄まんアトム | 2012年10月 1日 (月) 20時53分