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尾瀬沼経由の下山にて

 尾瀬ヶ原見晴から尾瀬沼を目指し、新緑の段小屋坂を登っていきます。この時点ではまだ、大清水の最終バスには乗るつもりで歩いています。イヨドマリ沢を越えて、沼尻川のせせらぎが心地よく響く山道をゆっくり進んでいきます。
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沼尻には午前11時半到着。ここでカップヌードル昼食を済ませたら正午を過ぎていました。う~ん、最終バス、間に合わないのでは……。
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バス=本日中の帰宅は半分あきらめながら、尾瀬沼北岸道をのんびり歩きます。
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12時55分、大江湿原の三本カラマツ前を通過。
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 で、この空を見て、この時間を考えたら、もう泊まっていっちゃえ~と心は決まり、尾瀬沼ヒュッテに直行します。宿泊OKの返事で泊まり確定。そうと決まりやってしまうことといえば、コレを置いてほかにありません。
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  イッキ飲みしてしまいました… (おかわりは自重しました)

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 押していた時間が一転、尾瀬沼を2周もできそうなほどの時間を手にしました。ふと、宮脇俊三の「自由は、あり過ぎると扱いに困る」(最長片道切符の旅)の名言がよぎりました。

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 でも、遭難騒ぎを起こさぬよう家族に連絡をしたり(←コレに意外と難儀!)、ベンチで横になってみたり、コーヒーを淹れてみたり、なんだかんだと時間は過ぎていくもの。すぐに風呂の時間となり、食事の時間となり、日は暮れていくのでした。

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暮色の大江湿原をのぞむ 2012年6月24日午後7時18分頃撮影
GXR+GR LENS A12 28mm 絞り優先AE,f11,1/3s,ISO200,Ev-0.7,三脚使用

【関連記事】 たなぼた尾瀬沼夕景(第534号)

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 翌朝――。

 これで朝焼けが出たら値千金のバス乗り遅れになったのですが、そうはいかぬと視界不良の朝を迎えました。霞む新緑の大江湿原もいいものです。午前5時15分頃。
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日が昇るにつれ晴れて行くも、燧ヶ岳だけは見せてなるものかと言わんばかりの厚い雲。
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東岸を離れ、木洩れ日の道をたどり下山の続きを始めます。午前8時過ぎ。
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三平下近くの早稲の砂風(わせのすなっぷう)でも相変わらず。ここで8時半を過ぎるとまた予定のバスに乗り遅れてしまうので、燧を拝むのはあきらめ尾瀬沼を去ります。
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三平峠、午前8時35分。
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標高1762mの三平峠を最高地点に、ここから大清水までの約5.5kmで600m足らずを下っていきます。三平峠から一ノ瀬までは豊かな森の中を歩いていきます。ここを急ぎ足で下っては危ないし、もったいないです。(眺めの良い三平見晴はこの日、ガスの中でした。)
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 大清水には午前10時45分到着。11時03分発のバスに余裕を持って間に合いました。原と沼を縦断すると、やはり充実感が違います。そもそもの狙いは大外れでしたが、補って余りある尾瀬の3日間でした。

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 そして、戸倉に戻ってまず向かったのは、もちろんいつものココ。頭も体も2回ずつ洗ってから、6時間遅れで月曜の出勤にこぎ着けました。
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*第535号~本号までの撮影/Canon S100 (IMG-)&Ricoh GXR A12 28mm(R-)

*今回の尾瀬の下山までについては…
「新緑とワタスゲの尾瀬ヶ原にて」 前編(第535号) 後編(第536号)  をご覧下さい。
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(第537号)

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