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新緑とワタスゲの尾瀬ヶ原にて(後編)

 6月下旬の尾瀬に泊まれば寝不足は必至。夜は8時になっても残照あり、朝は3時から白んできます。星が気になる人なら寝ている遑もありません。この日も暗いうちに山小屋を発って上田代で待ちましたけれど、期待したような朝焼けには出会えませんでした。ほんのり色づく空も、漂い始めた靄が覆い隠していきます。

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ほんのり朝焼けを靄が包む尾瀬ヶ原上田代 2012年6月24日午前4時09分頃
GXR+GR LENS A12 28mm 絞り優先AE,f8,1/20s,ISO400,Ev-0.7

▽靄の切れ間から燧が姿を見せたときには、朝焼けの時間帯は終わっていました。
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▽でも、振り返ると、至仏山上部が赤く染まっていました。午前4時45分頃。
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 ここからが本日のドラマ第二幕です。いつもなら日の出とともに霧がすぅっと晴れて行くところ、この日は晴れと霞みが繰り返しやってきました。風はないのに南から北に向かって霧が流れていました。午前5時頃。
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▽池塘から靄が立ち上っていくのが分かります。朝日を受け空気が黄金色に染まっていきます。
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▽見渡す限りの幻想的な風景にただ立ち尽くしてしまいます。
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▽開き始めのヤマドリゼンマイの葉も柔らかく輝きます。
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 午前6時、上ノ大堀川の向こう中田代はまだ朝靄の中。いつもここに来る頃には靄が消えてしまっているのですが、今回は間に合いました。
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▽靄の中のワタスゲ群落はこれまた幻想的…(レンゲツツジが咲いてないのが残念!)
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▽その靄もやがて晴れ上がり、燧ヶ岳が姿を見せ始めるのでした。その燧に向かって“ゴールデンマイウェイ”を進んでいきます。
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 まるで夢の中にいたような4時間が過ぎ、なぜかあとはろくにシャッターも切らず、カメラにはこんな景色が写っている程度で…
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 いつの間にか見晴に着いてしまったのであります。午前9時のこと。
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 見晴から戸倉に戻るルートは大きく分けて3つ。1)尾瀬ヶ原を歩き山ノ鼻を経て鳩待峠に戻る、2)矢木沢道を登り富士見峠を経て下山する、3)段小屋坂から尾瀬沼を経て三平峠を越えて大清水に下る、の以上3ルート。時間が微妙なので悩みましたが、予定どおり3)を選び、尾瀬ヶ原に別れを告げます。(※続きは、次号「尾瀬沼経由の下山にて」をご覧下さい。)

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(第536号)

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