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2012年3月の3件の記事

能登線追憶(18)

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 ちょうど24年前の1988年3月24日、JR能登線最後の日。穴水―蛸島間を6両編成仕立ての記念列車「サヨナラJR能登線」号が走った。500円で線内1日乗り放題のフリーきっぷを買って、祖母や従弟らとともに汽車の人となった。時代はまだ昭和だ。
 JR穴水駅1番線ホームは、記念列車を見送る人で埋まっていた。鉄道能登線にとっては小学校の卒業式のごとし。この日を境に運行の担い手が「JR」から「のと鉄道」に変わるだけで、能登線は能登線で在り続ける。人々の表情に惜別の寂しさはあっても悲しみはない。

 当時の国鉄に見切りをつけ、早期の廃線指定を陳情してまで、石川県が先頭に立って旗をふり鉄道として残したマイレール能登線。それからわずか17年後、同じ石川県が旗をすげ替えることによって、再びこのホームでこの光景が繰り広げられる未来をまだ誰も知らない。

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▲動き始めた汽車の窓から……。
 写真上下とも、JR七尾線・能登線の穴水駅にて1988年3月24日筆者撮影

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▲この日使用した「ありがとうJR能登線」キーホルダー付き「さよなら能登線フリーきっぷ」

(第511号)

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ふたたび、埼玉県立特別支援学校について報道

flair13/3/7追記 【続報】みたび、埼玉県立特別支援学校について報道(第585号)

 東日本大震災が起こる直前の2011年3月はじめ、障害のある二男(当時6歳)について、県立特別支援学校への入学を断念し、就学猶予のうえ市立保育所で保育を受けることになった事実がテレビや新聞で報道されました(→第433号参照)。入学断念の一因となった問題については、“県「改善へ向け対応」”とも報道されたのですが、1年かけて事態は正反対に向かいました。これが異例だとして新聞2紙に再び取り上げられましたので、紹介します。

 まずは、東京新聞から――。
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20120306/CK2012030602000054.html

川越の障害児 また就学猶予 異例2年連続
2012年3月6日東京新聞朝刊24面(埼玉中央版)


 重度障害で鼻から挿入したチューブで栄養・水分補給が必要な川越市の七歳男児について、同市教育委員会は保護者の申請に基づき二年連続で就学義務猶予を決定し、男児は新年度も市立保育所で保育を受けることが決まった。学齢期の児童が二年連続で就学猶予となるのは異例。
 父親の司法書士広田博志さん(40)によると、就学を勧められている県立特別支援学校ではチューブが外れた場合に再挿入を行わないため、両親のいずれかの学校待機を求められ「夫婦ともフルタイムで働いており、学校待機は無理」と就学猶予を申請したという。
 県教育局では特別支援学校での医療的ケアのガイドラインで、鼻から管を通す「経鼻経管栄養」のチューブについて「再挿入は行わない」としている。広田さんは「特別支援学校には医師の指示で再挿入ができる看護師がいるのに、医療の素人の親を待機させて再挿入をさせようというのはおかしい」と批判。同局特別支援教育課は「ガイドラインについては検討を行ったが、再挿入を行わないことに変化はない。引き続き就学について相談を続けていきたい」としている。 (中里宏)

 つぎに、埼玉新聞――。
 http://www.saitama-np.co.jp/news03/07/03.html

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子ども子育て新システムに異議あり!

 政府は3月2日、新たな子育て施策「子ども・子育て新システム」の関連法案骨子を決定しました。関連3法案は今国会に提出される予定です。
 新システムは当初「幼保一元化」と呼ばれ、厚生労働省管轄の「保育所」と文部科学省管轄の「幼稚園」を「こども園」に統合。二重行政を改め、待機児童を解消する切り札とされていました。
 ところが、幼稚園側の反発で一体化を断念。既存の枠組みを残しつつ、内閣府管轄の「総合こども園」を新設する制度にすり替わりました。「総合こども園」には3歳未満児の受け入れを義務づけないため、待機児童の解消にはつながりそうもありません。二重行政にいたっては、解消どころか、『三重行政』になる懸念すらあります。

 現行制度は、児童福祉法24条が市町村は、保護者の労働又は疾病その他の…事由により、その監護すべき…児童の保育に欠けるところがある場合において、保護者から申込みがあつたときは、それらの児童を保育所において保育しなければならないと定めているのが柱です。これにより市町村に保育実施義務が課せられています。だから、保育所に入れない2万5千人超もの「待機児童」が問題とされるのです。
 これに対し新システムでは、市町村が実施すべき保育を「サービス」と位置付け、行政の責任を後退させる仕組みが盛り込まれています。市町村の保育実施義務をなくし、公費による保育所運営を廃し、企業の参入を認めて市場原理に委ねようというのです。保育所との直接契約になる保護者は、自力で受け入れ先を探し回らなければなりません。

 政府が進めようとしているのは、法律に沿って実態を改善していくのではなく、実態に合わせて法律を改悪していくわけで、一言でいえば、待機児童なんか『なかったことにしちゃえ』という話です。実現すれば、法律上の待機児童はゼロ。このような施策は、子育てを社会全体で支えていくとした民主党政権の理念と全く整合しません。消費税増税の人質にするなど「未来への投資」が聞いて呆れます。
 そもそも、「保育」は、「サービス」なのでしょうか――。現行児童福祉法24条は、現在及び将来の日本の子どもたちのために、いま何が何でも守らなければならない理念であり制度だと私は考えます。

【関連記事】 亡国の“子ども・子育て新システム”(第403号)

(第509号)

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