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入川森林鉄道跡を歩いて

 埼玉県の西の果て、山梨県との境に近い奥秩父の山中に、「入川森林鉄道(入川軌道)」の線路がいまも残っています。秩父市(旧大滝村)川又から十文字峠へと分け入るあたりの荒川源流を「入川渓谷」といい、森林鉄道の軌道跡が渓流に沿って西に延びています。ここを歩いてみました。

▽川又から約3kmで林道と分かれると、落ち葉の中から、かつての森林軌道のレールが見えるようになります。
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▽1969年の入川森林鉄道の廃止から40年以上(※)。軌道跡は自然に帰りつつあり、路盤の崩落によってレールが宙に浮いたところもあります。(※但し、1983年に1年限り復活)
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▽川又から約6kmのところ、入川と赤沢の合流点である赤沢出合に「一級河川荒川起点」の石碑があります。なお、軌道跡はこの先も続いていますが、追跡は困難です。
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▽東京湾まで総延長173kmの荒川の起点がココであることは、国土交通省のお墨付き。でも、写真を見て分かるように、右からも左からも水が勢いよく流れ込んでいます。
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 右が入川、左が赤沢で、要するに荒川の源流点はさらに奥にあって、じつは、甲武信ケ岳(標高2475m)の頂上直下「真の沢」に位置しているのです。えっ、源流点が起点じゃないの? 起点は源流点じゃないの? 素朴な疑問はいまだ解消できておりません。

 甲武信ヶ岳は一大分水嶺であり、山梨県(甲州)側は笛吹川、埼玉県(武州)側は荒川、長野県(信州)側は千曲川のそれぞれ源流となっています。ちなみに、荒川源流点には、埼玉側から直行する登山道はなく、ここ赤沢出合から途中1泊で沢を辿っていくしかないそうです(=無理)。

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▽赤沢出合には、入川森林鉄道を紹介する看板がありました。
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▽この日は家族連れだったため、軌道跡の写真はほとんど撮っていません。なによりレールが落ち葉に埋もれ見えなくなっています。森林鉄道を目当てに探索するなら、落ち葉のない、草木が生い茂る前の新緑の頃がいいかもしれません。
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▽紅葉も終わろうとしていました。
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 森林鉄道の存在は、ここが豊かな森である証し。屋久島の原生林を思い浮かべるような森が埼玉県内にもあるんですねえ……。

*参考文献
「鉄道廃線跡を歩く X(第10巻)」宮脇俊三編、JTB出版(2003年)
「入川渓谷」(西武鉄道各駅で配布のハイキングマップ)

(第491号)

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コメント

紅葉最盛期にはちょっと遅かったようですが、落葉を踏みしめながら歩くのもいいですね。
軌道跡なら、あまり上り下りもないでしょうから、家族でハイキングに行くにはよさそうです。新緑の時期に行ってみようかと思います。

投稿: Suekichi | 2011年11月17日 (木) 08時50分

 赤沢出合までは自転車でも走れそうでした。
 ただ、一帯の森は、正式には、「東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林秩父演習林」(長っ!)です。冬季を除き立入禁止ではありませんが、何があっても自己責任だと予告されています。
 じっさい、西武鉄道が専用パンフ出して宣伝している割りに、現地は全く整備されていません。整備されていないからこそ良いのですが、断崖には柵もなく、崩落や落石、また滑落などにも注意が必要なので、お含み置きくだされば幸いです。

 でも、Suekichiさんがこの辺りをウロウロしたら、甲武信岳や雁坂峠も気になり出すかもしれませんよ。それも含めて自己責任で(o^^o)

投稿: 鉄まんアトム | 2011年11月17日 (木) 10時36分

わたしは、人吉の段塔森林軌道の画像を最近アップしました。
http://homepage1.nifty.com/naro/danto/danto_1.htm
いつまでも、こういうことに、興味はつきません。

投稿: なろ | 2012年2月 1日 (水) 13時10分

なろさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
ご紹介いただいたwebを、少し拝見しました。
私も、いつまでも、そういうことに、興味はつきません。(笑)

投稿: 鉄まんアトム | 2012年2月 3日 (金) 11時38分

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