尾瀬で初冠雪に逢うしあわせ
尾瀬初冠雪の翌朝、山小屋を未明に出発し、ゆるぎ田代にて日の出を待つことにしました。陽が昇ってくる燧ヶ岳の方向に雲はなく、霧も出始めたため、朝焼けは来ないだろうとあきらめました。そうしていたところ、わずか5分程度の間だけ、空のごく一部が淡紅色に染まったのです。このとき、尾瀬沼東岸から見る燧ヶ岳は、燃えるようなモルゲンロートに包まれていたそうです。(※本記事は、第474号の続編です。)
ゆるぎ田代に陽が差し込んでくる頃になって、ようやく至仏山の頂上に掛かっていた雲が取れ始めました。しかし、今度は、霧が流れ込み、その姿はまた隠れてしまいます。
でも、その霧は、湿原の風景を幻想的なものに変えてもくれます。この神々しさは、日帰りでは、まず見ることができません。
そもそもの目的だった降霜風景はオアズケです。木道はカチカチに凍り付きましたけど、霜はうっすら、すっぴん同然です。あまり好きではありませんが、霜だけは、厚化粧のそれを見てみたいものです。
霜が消えたあとの草木には水滴が残り、これはこれで味わい深いものです。(尾瀬ヶ原上田代・上ノ大堀川橋付近)
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▽初冠雪は景鶴山(左)にも見られました。(尾瀬ヶ原中田代・下ノ大堀川付近)
▽ゆるぎ田代で時間を使ってしまったため、下ノ大堀のビューポイント到着時には、霧は晴れ上がり、景鶴山の雪もほとんどが消えてしまいました。
▽燧ヶ岳(正面)、中門岳や会津駒ヶ岳の稜線(左奥)もうっすら雪化粧。
▽時刻は午前8時半。至仏山の雪もほとんど見えなくなりました。朝から何も食べていなかったので、ここで食事タイムとします。ウールのシャツ1枚で居られるほどの陽だまりのなか、食後のコーヒーを淹れながら、1時間ほどのんびりと過ごしました。
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霜狙いといっても、初霜限定ではないので、年に何回もチャンスがあります。一方の初冠雪は、当然ながら年1度。雪が降るわけですから雲に覆われたりして、来ていても狙いどおり見られるものではありません。よって、このタナボタ式しあわせに、お山に向かって手を合わせ感謝した次第です。
(第476号)
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