晩秋の尾瀬ヶ原を通り抜けて(連載第1話)
昨シーズン最後の尾瀬山行(→第391号参照)と同様、今シーズン最後(たぶん?)となる尾瀬も、尾瀬ヶ原と尾瀬沼の両方を歩くことにしました。昨年は、燧裏林道が主目的だったので、御池で1泊して沼山峠を経由しましたが、今年は、霜狙いのため、機会を増やそうと「原」で1泊し、段小屋坂から白砂峠を経由し「沼」でもう1泊することにしました。下山路は昨年と同じく沼田街道にて、三平峠を経て大清水へと下ります。
前号で予告したとおり、今回の尾瀬縦断を4回に分けてお伝えします。連載第1話は、初日から2日目の見晴までの“尾瀬ヶ原編”をお届けします。
▽鳩待峠は晴れていたのに、上山(下る)につれ曇天に。川上川と合流するあたりで、日差しはなくなってしまいました。曇天と葉の散り具合が晩秋の寂しさを物語ります。
▽山の鼻も曇り空。夕焼けの可能性はゼロ。宿泊は尾瀬ロッジ素泊まりなので、午後5時過ぎ、至仏山荘にて夕食をとります。けんちんそば950円&正しい飲み物の紛い物800円也。2000円の夕食代を浮かしたつもりがほぼ同額の出費になってしまいました。
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翌朝は弱い霧雨まじりの曇り空。朝焼けは期待できず、霜も絶無。何のドラマもない夜明けでした。1泊の予定だったら、この時点で泣きが入っていたかもしれません。尾瀬沼東岸まで6時間はかかるので、5時15分出発。とにかく先に進みます。(なお、山の鼻ビジターセンター発表による朝の気温は4.2度でした。)
▽午前6時半頃。お気に入りの撮影地には木道工事用の資材が……。ズタボロ感のある2本合わせ木道と周囲の風景との調和に味があったのですが、とうとう更新の時期となったようです。
▽ゆるぎ田代を去るころ、背景の山に日差しが出るようになりました。わずかに残るダケカンバの黄葉が浮かび上がります。(午前7時半頃)
▽牛首分岐をヨッピ道へと進みます。雨になってしまうのか、晴れてくるのか、全く予想がつきません。晩秋というよりは、初冬の雰囲気です。(午前8時過ぎ)
▽ヨッピ橋まで来て、ようやく晴れてきました。(午前9時頃) ※10/24橋板撤去予定
▽東電小屋を過ぎたあたり、陽だまりの林内にて。乾いた落ち葉を踏みながら進みます。
▽東電尾瀬橋を渡り福島県に入ると、鮮やかなモミジが1本、出迎えてくれました。
▽赤田代分岐を見晴方面に進むと、これまた独特な風景が現れます。同じように見える針葉樹も、秋になると種類の違いが浮き彫りになります。朝の曇天が嘘のよう、爽快な空が広がっていました。
尾瀬小屋、第二長蔵小屋、そして原の小屋はすでに閉められ、弥四郎小屋前のベンチも片付けられていました。冬支度の見晴にて尾瀬ヶ原ともお別れ。ここから尾瀬ヶ原を背に、段小屋坂を登っていきます。
*【見出し記事】 降霜の尾瀬沼大江湿原にて(第482号)
(第483号)
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