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尾瀬ヶ原、ニッコウキスゲ咲く頃

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 尾瀬の夏を代表する花といえば、名実ともにニッコウキスゲだといえましょう。と言っても、群生で咲き誇るのは7月中旬のわずか1週間程度。その短い期間を狙って、1年で最も多くの人たちが尾瀬にやってきます。
 土日だと1年でワンチャンス、不作の年もあるので、湿原に黄色の絨毯を敷いたような群生に出会うのは思ったほど簡単なことではありません。この日はまだ、つぼみが多くピークではありませんでしたけど、写真から、湿原が少し黄色く染まる様子は伝わるでしょうか。

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以上3枚、いずれも尾瀬ヶ原中田代の下ノ大堀(写真場)にて。

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 昼を過ぎ雲が広がって、すっきり晴れた青空とニッコウキスゲとのコントラストは見られませんでした。わずかな日差しを狙って写真を撮っていましたが、燧ヶ岳の上空には……。
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 たぶん、山ノ鼻まで持たずに降られるだろうという予測は見事的中。上ノ大堀川を渡った辺りから降り始めた雨は、やがて大粒の激しいものとなりました。
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 昼過ぎに開花し、夕方には閉じてしまうヒツジグサの花。青々とした葉を水面に浮かべた静かな情景とともに写真に撮りたかったので、このコースを組んだのですが……。なかなか思い通りにはいきません。

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 早々と小屋に入り、風呂と夕食を済ませると、雨も上がったので、夕焼け狙いで牛首あたりまで散歩に出てみることにしました。静かな情景に身を置くことは叶いましたが、夕焼けは現れず。花を開いたヒツジグサは、もう一輪たりとも確認できませんでした。

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尾瀬ヶ原上田代にて 2011年7月17日午後6時頃撮影
GXR+GR LENS A12 28mm,絞り優先AE,Av11,Tv1/36,ISO200,Ev-0.3,WBオート

 1時間ほど、ひとり誰もいない湿原に佇んで、霧とともに夜のとばりがおりてきた頃、山ノ鼻に戻ってきました。

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尾瀬ヶ原山ノ鼻にて 2011年7月17日午後7時半頃撮影
GXR+GR LENS A12 28mm,絞り優先AE,Av13,Tv5,ISO400,Ev-0.3,WBオート

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 このあと参加したビジターセンター主催のホタル観察会で、ホタルの写真にも挑戦しましたが、うまくいきませんでした。シャッターを開いている最中に、誰かしら懐中電灯をつけてしまったり、ちょっと動くだけで木道を通じて振動が伝わりブレてしまうためです。単独での居残りはクマ出没の危険アリとのことで、潔くあきらめました!

*本記事で使用した写真は、すべて2011年7月17日にRICOH GXR+GR LENS A12 28mmで撮影したものです。画像クリックで少しだけ拡大表示されます。

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(第460号)

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コメント

湿原一面に咲くニッコウキスゲ、見ごたえがあります。
この時期の尾瀬に行ったのは、はるか昔、中学の林間学校の時だけです。が、こうした光景は記憶に残っていません。花の時期とずれていたのか、それとも「花よりダンゴ」で覚えていないのか・・・。
 夕方の上田代の写真も、静けさが伝わってくるような気がします。山は朝夕が一番贅沢な時間を味わえますね。

投稿: Suekichi | 2011年7月23日 (土) 21時00分

 ニッコウキスゲは、ヨッピ道の方が、さらに数が多かったかも知れません。今回歩けませんでしたが、下ノ大堀から黄色く染まっている様子が見えました。それにしても、中学の林間学校が尾瀬というのも勿体ない話かと……花も団子も風致も興味ない年頃で、大方、原っぱを延々歩かされたぐらいにしか思ってもらえていないかもしれません。

 空が焼けなくても、朝夕の凪ぐ時間帯の風情は格別です。水豊かな尾瀬であればなおのこと。今年も、あと1回は小屋泊まりしたいと思っています。

投稿: 鉄まんアトム | 2011年7月25日 (月) 11時38分

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