ひだまりの棒ノ嶺にて
奥多摩と奥武蔵を分ける棒ノ嶺(ぼうのれい・ぼうのみね)にて、今年の“山登り初め”をしてきました。棒ノ嶺は、東京と埼玉の境に立つ標高969mの山。棒ノ峰と表記されたり、棒ノ折山(ぼうのおれやま)とも呼ばれたりしています。鎌倉時代の武将・畠山重忠が山越えに使っていた石杖がこの地で折れたという伝説が山名の由来だとか。
棒ノ嶺を選んだのは、山頂からの眺望。北東側が大きく開けていて、奥武蔵、外秩父の山並みはもちろん、気象条件によっては、榛名山、赤城山、武尊山から谷川連峰、そして日光連山までもが一望できます。今回うっすらながらも、それらを見ることができました。雪を抱いた尾瀬の燧ヶ岳も同定できました。
・真北を正面に向くとこんな感じです。↓↓(以降すべてクリックで拡大)
・ひだまりの山頂部はこんな感じ。広く明るく開いています。↓↓
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今回歩いたコースは、旧名栗村INOUT。白谷沢を上がって、滝ノ平尾根を下りました。白谷沢ルートは、藤懸の滝、天狗の滝、白孔雀の滝という3つの滝見物が楽しめる変化に富んだコースです。一方の滝ノ平尾根ルートは、杉木立の中をひたすら歩くかなり単調なコースです。
どちらにしても4kmの距離で700mぐらいの高低差があり、急坂であることに変わりはありません。後者は根っこの露出が多く歩きづらかったので、沢歩きのある前者の方が一概に危険だとは言い切れないような気がしました。
・白谷沢ルートの圧巻は、このゴルジュ(両岸を岩壁に挟まれた細い谷筋)を行くところ。↓↓
・滝ノ平尾根ルートの“根っこ軍団”。こんな感じ↓↓の足もとが延々と続きます。
どちらがいいかの最終判断は、あくまで自己責任でお願いします。
いずれのコースとも結節点となるのは岩茸石。そこから少し登ったゴンジリ峠(標高893m)のベンチからは、名栗湖を見下ろすことができます。ここからでも、なかなかの眺望でした。↓↓
なお、名栗に戻らなければ、高水三山や百軒茶屋などを経てJR青梅線の軍畑、御嶽、川井の各駅へと下る多彩なコースも選択できます。次回は、そんな通り抜けコースで歩いてみたいと思います。
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【余録】 ひだまりの……と言っても厳冬期。湧き水が氷結していたり、登山道に霜柱を多く見かけました。そんな氷のオブジェをお届けして、新春・棒ノ嶺登山報告を閉じることにします。
ちなみに、名栗INOUTにした理由は、温泉山行が楽しめるから。滝ノ平尾根登山口には、「さわらびの湯」という日帰り温泉施設があります。しかし月に一度、第1水曜日が定休日。きょう2011年1月5日は、なんとその定休日でした。いやぁ、がっかり……。
気を取り直して、さあ、あす6日から仕事始めです!!
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