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子育て世代が住みづらいまち川越

 11月23日付けの朝日新聞埼玉地方版に、川越市が来年度から認可保育園の保育料を月平均約1600円値上げする条例改正案を12月議会に提案すると22日発表した旨、掲載されていました。じつはこの報道に先立って、小学生の放課後児童クラブ(いわゆる学童保育)を含む保育料全般の値上げについて、保護者向けには市から事前の打診がありました。

 うち学童保育については、来年度以降4年生以上の入室を制限するという提案まで含まれていたため保護者の反発は凄まじく、11月11日に提案自体の白紙撤回が発表されたばかりでした。保育所に関しても、保護者や保育士らで構成される「川越保育をよくする会」が中心となり、値上げ問題を中心に対市交渉を重ねていましたが、今後は市の方針どおりに進んで行ってしまうということでしょうか。
 その他にも川越市では、来年度以降の各種証明手数料の値上げ、在宅高齢者の介護者手当て廃止、重度心身障害者医療費助成事業の切り下げなど、市民の負担増加策が矢継ぎ早に打ち出されています。

 これら福祉予算削減や市民負担増の理由として市は、「市の財政危機」ゆえ「財政負担の軽減」を図ることが必要だとして、「受益者負担の適正化」のスローガンのもと、諸々の水準を「県内他市に合わせる」のだと繰り返し説明しています。
 学童保育に関する説明では、現状を県内他市と比較した場合、川越市の学童保育料月額3000円(+教材費・おやつ代として2000円程度を別納)は最低レベル、対象年齢は3年生以下が大多数で最高レベル。だから、他の市を見習って、保育料は高い方に、対象年齢は低い方に合わせたい、と――。
 でも、他市と比べて現状良いところを、どうして悪い方にわざわざ合わせなければならないのでしょうか。“人のふり見て我がふり直せ”という諺がありますが、川越市の発想はその真逆。川合善明市長が今年度の施政方針として市議会で言及した「子育て支援の必要性」にも合致しません。

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 ところで、その川合市長は、川越駅西口に県と共同で計画中の「西部地域振興ふれあい拠点施設事業」の推進を同施政方針で表明。中止されたPFI方式による当初計画で市は、音楽ホールや市民活動支援センター等のハコモノ整備及び管理運営に182億円超の債務負担を見込んでいました。そんな大事業に本格着手しようというのです。川越市内には、すでに市民会館や各文化会館といった施設がそれなりに充実しているのに、です。

 川越市では、財政事情が厳しいということで、年間1億円にも届かぬ予算しか付かず未だ耐震補強工事のなされぬ校舎に日々通っている小中学生がいます(耐震化完了予定は2012年度 ※10/12/1資料更新)。32ある学童保育室の運営事業に年間3億円強の市負担分を支出するのがやっとの状況で、1室に平均60人の子どもを詰め込み、指導員はみな非正規雇用で冷遇し続けています。保育所に入れず放置されたままの乳幼児だって、毎年100人以上もいるのです(※2010年4月1日現在の公称待機児童数は124人)。

 乳幼児の医療費助成についても、埼玉県内64市町村のうち、小学6年まで通院医療費が無料の自治体は44もあります(うち30は、さらに中学3年まで無料)。川越では、最近になってようやく、小学校就学前から小学3年に拡大されたばかり。川越は、子育て世代にとって住みづらい街だなあ~と、新聞を読みながら改めて思いました。

(第404号)

【追加関連記事】 川越市統合保育35年のあゆみに続く新たな1ページ(第431号)

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