夏休みの締めくくりに…
8月31日、この日を過ごす少年の憂鬱さは、大人になっても忘れることがありません。とうとうやってきてしまった今年のその日、1週間ほど前から片が付かぬ宿題を前に溜め息ばかりついていた長男を、外に連れ出してあげることにしました。
と言っても、朝は仕事の約束があって遠くへは行けない。手頃なところとして思いついたのが秩父は皆野、『阿左美冷蔵の天然氷』です。どうせ行くなら、風情のある金崎本店に。さらに旅気分を増すよう、車なら1時間ほどで行けるところ、2時間半以上をかけて電車を乗り継いでいくことにしました(秩父鉄道上長瀞駅下車、徒歩5分)。
阿左美冷蔵のかき氷については、もうすっかり有名になってしまっているので説明は省きますが、とにかく並びます。平日にもかかわらずこの日も長蛇の列、結局1時間以上並んでようやく、こののれんをくぐることができました。
注文したのは「蔵元秘伝みつ」壱千円也。お品書きの謳い文句は、「明治二十三年創業以来平安貴族の氷菓子再現が!! 天然かき氷の極みをぜひ一度!!」とのこと。で、やってきたのがこれ。一言だけ紹介すると、みつは上品美味で氷の密度がものすごく細かい。以上!あとは各自ぜひ体験して下さい。
(……このあとすぐ我が家のテーブルにおいて、シロップをこぼしたり氷をひっくり返したり
の騒動が起こったため、キレイに写真を撮る余裕はありませんでした
)
テーブル脇には、メダカが泳ぎヒツジグサの咲く甕が。涼が増します。
庭の井戸には水草に蛙という絵画のような情景も。微動だにしないので置物かと思って触れたら、「生」でした。…カエルがいたからというわけではありませんが、いいところだなあ。春とか秋に、また来てみたいと思いました。
* * * *
行きの道中では、この日限定の特別列車「銀河鉄道999号」にも会えました。時間を調べて行ったわけではないので、運がいい、としか言いようがありません(秩父鉄道御花畑駅にて)。
長瀞を散歩したりしていたら、秩父にて夕方を迎えてしまいました。日が暮れるのもだいぶ早くなってきました。秋が深まったら登るぞ、と武甲山を仰ぎ見て、弁当に生ビールを買い込み車中の人となりました(西武秩父駅にて)。
* * * *
ちなみに私は、夏休みに学校が課す宿題など、ほとんどやる必要も意味もないと思っている教員免許状を所持する親です。ゆえに、宿題をやるかどうかは子どもの判断に委ねられています。長男は9月1日、早朝より起きて宿題をしていました。
※「長瀞」と書いて、「ながとろ」と読みます。
(第377号)
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コメント
お久しぶりです、同業の大宮のアンディです。わかってもらえると思いますが(笑)
阿佐美冷蔵、私も今年初めて行きました。車ですけどね。同じ場所です、最近は2箇所できたんですかね。長瀞の石畳のロープウェイに行く途中にもあるようです。
ちなみに私は5月ぐらいのちょっと涼しい日に行ってまいりました。その時はさすがに行列はありませんでしたね。車で行くといたるところに阿佐美冷蔵のノボリがあります、気になるんだよなぁ~、あれはいったい・・・
まだまだ暑いのでご自愛ください!!
投稿: アンディ(大宮) | 2010年9月 2日 (木) 14時39分
アンディさん、コメントありがとうございます。
すぐにわかりましたが、アンディさんは、同業ではなく水産業者だったような…(笑)
「長瀞の石畳のロープウェイ」は宝登山ロープウェイのことでしょうか、長瀞駅から山の方に延びる道沿いに「阿左美冷蔵寶登山道店」があります。メニューは本店と一部異なるとか。
一方それとは別に、周辺に「阿佐美冷蔵のノボリ」を掲げる店はたくさんあります。氷だけは同じものを使っているのだとか。ただ、氷の掻き方やシロップなどは蔵元独自で、蔵元に並んで食べる価値は十分あるようです。
7・8・9月を避ければ、それほど並ばないのかも知れませんね。春秋がオススメということになりましょうか。夏、まして今年のような炎暑のなか1時間も2時間も並ぶのは、正直ツライものがありました。お互い、熱中症には気をつけましょう。
…ちなみに、「あさみ」の「さ」は「左」が正しいようです。
投稿: 鉄まんアトム | 2010年9月 2日 (木) 18時56分