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続・約20年ぶりとなる尾瀬沼へ

 約20年前の尾瀬沼訪問では、三平下まで来て沼を見ただけで、すぐに大清水へと引き返したよう記憶しています。覚えているのはそれだけ、景色などは全く見覚えがありません。こうなると、尾瀬沼は今回が初めてのようなものです。
 昼前には尾瀬沼東岸の山小屋に着き、荷物を預けて沼を1周するつもりでした。しかし、浅湖(あざみ)湿原まで行ったところで雷が聞こえてきたので、大事を取って宿に引き返し、一杯飲みつつ部屋で休むことにしました。部屋に入るや、土砂降りの雨となりました。
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山小屋泊だからこそできるこの一杯。午後1時過ぎ、尾瀬沼ヒュッテのテラスにて。

 昼からの雨は断続的に降って、結局そのまま日没の時を迎えました。沼1周は翌日に、楽しみだった沼畔での夕景は次回以降に、それぞれオアズケ。残念ですが、これで再び訪ねる口実もできました。
 夕焼けはダメでも、日暮れの風情は味わいたい。そう思い、夕食後に少し散歩することに。小雨がぱらつき時おり雷鳴もとどろくせいか、霞む大江湿原をひとりじめすることができました。これは贅沢だ!P1120480
午後6時過ぎ、大江湿原

 雷が怖くなってきたので小屋に戻ります。明かりの灯った山小屋の情景は、泊まりでなければ撮ることができません。
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午後6時半、尾瀬沼ヒュッテ前

 せっかくなので、日が暮れてからもう一度近くを散歩。緑色のカエルに会いたかったのですが、こういう色のしか居ませんでした。ビジターセンターの人に聞くと、緑のカエルは「原」の方にたくさんいて、沼の方ではあまり見かけないのだそうです。
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午後7時半過ぎ、尾瀬沼東岸

 そのあとも雨は降りつづきました。檜枝岐村の午前0時以降は「晴れ」という天気予報を信じ、20時過ぎには床につきました。息子の寝言や蹴りでたびたび起こされるのですが、雨音しとしと、止む気配を感じません。

 ところが! ドでかい寝言で起こされた午前2時過ぎ、窓の外にはなんと満天に星が!! 眠たい目をこすりながら、とりあえずカメラを適当に固定。一度も使ったことがない「星空モード」にセットして60秒露光にて撮ってみました。ノイズが激しいですが、雰囲気だけは伝わるでしょうか。ぼんやりながら、天の川も捉えています。
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午前2時過ぎ、尾瀬沼ヒュッテ1階の部屋から

 こんな星空を見てしまったせいか、夜明けへの期待が高まって寝付けなくなってしまいました。午前3時半には起き上がり、息子を叩き起こして、長蔵小屋裏手の「定番ポイント」と云われている場所へ行きました。辺りは霧に包まれ、東の空が明るくなり始めていました。
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午前4時過ぎ、尾瀬沼東岸

 それから1時間、じっと明るくなるのを待ちました。とっても幻想的なんですけど、ちょっと霧が深すぎるような…。これでは写真に変化がつかないので、カメラを向けていた方へと行ってみることにします。さあ、この霧、このあとどう動くのでしょう。楽しみです。
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午前5時過ぎ、尾瀬沼東岸
写真は、すべてPanasonic LUMIX DMC-LX3にて撮影。

次号「白虹たつ尾瀬沼の黎明」につづく――

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(第367号)

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