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日司政連定時大会、強制会と表裏一体の組織活動方針を承認

 4月17日に行われた日本司法書士政治連盟(以下、日司政連)の第40回定時大会。この大会要領を入手しました。当日審議可決された日司政連の組織活動方針(第2号議案)には、目を疑うような文字が連なっていましたのでご紹介しておきます。

 第2号議案、第9.組織活動方針 (PDF 230.6K)

 【以下、上記より一部抜粋】
 ※なお、a)、b)、…の符号付加、並びにテキストの色づけ及び下線は筆者による。

 ――政連と本会の協力関係に対し問題が投げ掛けられている。a)司法書士政治連盟を政治家の資金管理団体等の政治団体と同一視し、本会が強制会であり政治と距離を置くべきという一部の考え方である。
 しかし、ここで重要なのは政治連盟の組織が、強制会である本会の要請と決議の元に誕生した経緯である。40年前に政連の設立を日本司法書士会連合会や各本会が決議したのは、会員ならびに時代の要請であり、決議は、司法書士制度存続の危機を憂えた司法書士ならびに司法書士会の自治権に基づくものである。先人の司法書士たちの苦労と汗で築いた職業団体としてb)憲法上保障された政治活動の礎を、単に政治とは離れていたいという無責任且つ非現実的な主張に埋没させてはならない。
 c)政連の活動目的は、まさしく司法書士制度推進であり、司法書士制度に関する政治活動に自己限定し、一般的政治課題すなわち個人の思想信条の自由にかかわるような政治課題は扱わないことを方針としてきた。
 この自己限定された司法書士制度推進のための政連活動の成果は、等しく司法書士会会員の全員に行き渡り司法書士の社会的地位向上や業務範囲の拡充に繋がっている。繰り返して言うが、司法書士政治連盟は司法書士制度のためにだけ存在し機能してきた。そして、d)40年前も今日も、もし強制会である本会と真剣且つ真実の協力がなければ政連の活動は成り立たないのである。e)政治連盟と本会との協力関係の分断を図ることは、政治連盟の組織を形骸化させ、今後の司法書士法の改正を遠くするものである。弁護士の増員に伴う法律家一元構想や他士業の業務参入の危機は常に続いている。f)今こそ政連と本会は真に表裏一体となり、司法書士制度存続と発展の運動が必要である。
(以上、抜粋終わり)

          *          *          *
 さて、最後まで投げ出さずに読むことはできたでしょうか。事実と意見がごちゃ混ぜの読むに耐えないシロモノで、もはや反論するまでもなく自滅の感が否めません。
 ただ、文脈上、私に対する批判と受け止めるほかない(しかも組織決定を経ている)文書であるので、いちおうコメントだけはしておくことにします。

・a)について
 ここで日司政連は、次の2つのことを「一部の考え方」だと批判しています。批判の対象は、1つに、司法書士政治連盟を政治団体と同一視すること。もう1つに、本会が強制会であり政治と距離を置くべき、という考えに対してです。
 1点目については、独自の見解と言わざるを得ません。日司政連は、政治資金規正法上、
政党及び政治資金団体以外の政治団体であり、政治団体としての区分は「政治家の資金管理団体等の政治団体」と同じです。ゆえに、同一視は当然です。2点目については、「政治と距離を置く」という表現で何を伝えようとしているのかが不明です。ちなみに言うと、私は、強制会が「政治と距離を置く」べきという主張はしていません。

・b)について
 「単に政治とは離れていたい」と誰が言ったのでしょうか。私は、そのような主張をしたことはありません。
 しかし、仮に、そのように主張する人がいた場合には、その意思は、憲法上、最大限に尊重されるべきは言うまでもありません。日司政連の政治活動が自由であると同様に、です。

・c)について
 司法書士制度を推進すべきか否かが「個人の思想信条」と密接に関わっている点において、こうした主張は失当以外の何者でもありません。おまけに言うと、ふだん日司政連及びその関係者並びにそれら支持者たちは、口を揃え「国民のため」と宣伝しているはずですが…。

・d)について
 日司政連の活動のためならば、憲法や政治資金規正法はどうでもいい、ということのようです。

・e)について
 「政治連盟と本会との協力関係の分断を図ること」は、憲法及び政治資金規正法の要請であり、現在の判例及び通説でもあります。

・f)について
 とうとう本音が出ました。このような主張をする組織及び組織を動かしている人たちに、本件問題の改善とか見直しなど期待できないことは、これで明らかといえましょう。
          *          *          *

 以上見てきたように、今次の日司政連定時大会が可決承認した組織活動方針は、憲法や法律を完全に無視するものです。己の立場の維持と発展のためなら、憲法や法律など関係ない。そのような「法律家」など、社会にとっては無益どころか有害といえるのではないでしょうか。
 日司政連がこのような方針を掲げて司法書士制度推進を叫べば叫ぶほど、司法書士制度の廃止論や不要論が現実味を増していくことでしょう。

*関連記事
日司政連幹事長、収支報告書の虚偽記載を否認へ(第349号)
司法書士会と政治団体、関係の「峻別」求める(第317号)

(第351号)

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