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東京司法書士会にも政治資金規正法違反の疑義

 当ブログにおいて、日本司法書士政治連盟(日司政連)の政治資金収支報告書の虚偽記載問題について取り上げるなか(第236号ほか)で、これまで、大阪、岩手、新潟、京都、そして山口の各府県司法書士会に政治資金規正法違反の疑義あることを指摘して参りました(各記事は下記のとおり)。
  ・司法書士関連の政治団体による事務所無償使用問題(第258号)
  ・岩手県司法書士会に政治資金規正法違反の疑義(第272号)
  ・新潟県司法書士会にも政治資金規正法違反の疑義(第276号)
  ・京都司法書士会内に自民党支部の事務所を発見!(第277号)
  ・山口県司法書士会内にも自民党支部の事務所を発見!(第281号)

 今回、岩手の記事(第272号)のなかで触れた東京の問題について、具体的に取り上げることにします。
 なお、これまでの記事で、以下に示す事実の問題点などについては繰り返し述べてきました。ですので、今回は極力、事実の指摘に留めて簡潔に公表することにします。問題点や論点等は上記各記事をご参照下さい。

1.東京司法書士会の政治団体への資金提供
 東京司法書士会(東京会)は、東京司法書士政治連盟(東京政連)に対し、次のとおり資金提供をしていたことが、公開されている東京政連の政治資金収支報告書から判明しました。
 2007(平成19)年に「資料提供費(派遣問題の解説とその過程並びに対策の一覧)」として50万円、翌08年に「業務委託費(司法書士制度に関する情報の収集、分析および解説)」として52万5000円、2年間の合計で102万5000円にものぼります。なお、平成18年分報告書には、東京会から同様の資金提供を受けた記載はありません。

   東京司法書士政治連盟の政治資金収支報告書写し
   平成18年分(845.3K) 平成19年分(691.9K) 平成20年分(659.5K)

 また、上記各収支報告書から東京政連に会費を納めた会員数が約1150人であることがわかります。しかし、人件費の支出はゼロ。経常経費総額も年間200万円前後と非常に少額です。
 なお、平成20年分報告書に記載された東京政連の「事務担当者」に電話をして確認したところ、「東京政連は、東京会の全会員で組織されていて、東京会の事務所と区別はしておらず、東京会の事務職員が東京政連の事務をすべて担当している」とのことでした。ちなみに、その担当者は東京会の事務職員(経理担当)でした。

2.東京司法書士会の政治家資金管理団体への寄附
 東京会は、1997(平成9)年及び翌98年、与謝野馨衆議院議員の資金管理団体である「駿山会」に対し、各年10万円ずつ合計20万円を寄附していました。

   平成10年9月11日付け官報/号外第189号(556.4K)
   平成11年9月10日付け官報/号外第178号(893.8K)
(※注記)
 会社、労働組合その他の団体の資金管理団体に対してする寄附については、政治資金規正法の「この法律の施行(※1995.3.11)後、5年を経過した場合において、これを禁止する措置を講ずるものとする。」(括弧は筆者注)とした平成6年改正附則第9条を踏まえ、1999(平成11)年改正によって、2000(平成12)年1月1日から禁止されることになりました。
 したがって、上記指摘の寄附は、その当時の政治資金規正法には抵触していません。ただし、その当時すでに最高裁判所は、強制加入団体が政治団体へ寄附を行うことができないと判断しています(最三小判平成8年3月19日)から、同寄附が民事上違法・無効であることに変わりはありません。

*参考文献
「逐条解説政治資金規正法」第二次改訂版、政治資金制度研究会編、ぎょうせい(2002-8)
「政治資金ハンドブックQ&A」第五次改訂版、政治資金制度研究会編、ぎょうせい(2009-6)

*関連記事
flair日司政連による収支報告書虚偽記載問題の要点整理(第288号)

(第283号)

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