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アヤメでもカキツバタでもなくハナショウブ

 梅雨入りとなりました。しとしとと降る雨が私は好きです。
 ところで、この時期に見頃を迎える「ハナショウブ」。そう言えば、アヤメともカキツバタともよく似ています。えっ、もしかして、みんな同じとか?? “いずれアヤメかカキツバタ”と言われるよう、私には、アヤメもカキツバタもハナショウブも見分けがつきませんし、違いの説明もできません。

 少しだけ調べてみることにしました。
 まず、「あやめ」を漢字変換すると「菖蒲」になり、「菖蒲」を日本国語大辞典でP1060756漢字検索すると「あやめ・しょうぶ」と書いてあります。「花菖蒲」もまた然り。!!。
 つぎに、気を取り直して辞書をふつうに引いてみます。
 「アヤメ」は、アヤメ科の多年草でありながら、「ショウブの古名」と書いてあります。それでじゃあ、端午の節句の菖蒲湯に使われている「ショウブ」はどうかというと、サトイモ科の多年草とあって、「アヤメ」とは種類も花も全く違うものなのだそうです。もはやこの時点で頭の中は大混乱です。

 いったん頭の中を白紙にして改めて辞書や事典などを総合すると、花と居場所にポイントがあることに行き着きました。
 「アヤメ」の外花被片(前面に垂れ下がった花びら)には網目模様があるのが特徴で、ほか2種にはそれがない。そして、その外花被片の基部に、黄色い斑紋が有るのが「ハナショウブ」で、白い斑紋が有るのが「カキツバタ」なのだそうです。また、「アヤメ」は乾燥したところを好み、「カキツバタ」は水湿地限定、「ハナショウブ」は水陸両用なので、水辺に生えていたら「アヤメ」ではなく、丘に生えていたら「カキツバタ」ではないようです。

 …なんだか、わかったようなわからないような……いずれにせよ、三者どれも見応えがあって甲乙は付け難いということで、それ以上は気にしないことにしました。

P1060751
狭山市立智光山公園「花菖蒲園」にて撮影(2009年)

(第229号)

 なお、以上のところで、いったん話を終わりにしました。以下は、かなりネガティブなことを書きましたので、気になる方のみどうぞ。

 …この写真を撮っていると、三脚を構えている還暦前後と思しきカメラマンに出会いました。「中に入らないでください」という堅牢な標識の横で、三脚も撮影者も花壇の中にありました。これだけでもすでに「アウト」な状況ですけど、人の目を気にする様子はまったく見受けられません。
 注意するか思案していたそのとき、ファインダーを覗いては花に手を伸ばし、いくつかの花をむしり取ったり、葉を折り曲げているではありませんか。
 「そういうことをしてはいけないでしょう」とすぐに注意しましたが、逆に「もう萎れているのだからいいでしょう」と反論されました。私は、「そういう問題ではないし、そもそも中に入るなと書いてあります」と標識を指し示して忠告を続けました。が、そのあとも、ああ言えばこう言うの繰り返しで、「とにかく、写真はマナーを守って撮ってください」と言っても、「私はマナーを守ってやっています」という主張でした。
 芸術作品としての写真というものは、レンズの先にあるものをただ写すのではなく、そのレンズの先にあるものに撮影者の感情や良心を写し込み生まれるものです。アヤメとカキツバタの違いはうやむやにできても、ミソとクソの違いは区別しておかねばなりません。こういうことに平気でいられる人は、どうか今宵、クソで溶いた味噌汁を食してください。

P1060753(左写真)傍若無人の振る舞いの跡。

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コメント

このカメラマン氏とのやりとりから、某団体内でのやりとりを思い出してしまいました。

投稿: 末吉 | 2009年6月12日 (金) 12時31分

末吉さん、コメントありがとうございます。
そんなやりとりをしている団体があるのですか。最悪ですね、そんな団体は。

 ところで、ある老舗料亭でのこと。この店には、料理のことは何も分からないくせに威張ってばかりいる性根の腐りきった料理長Aがいました。2年前に、腕利きの料理人Bが、Aからその座を譲り受けました。
 この料亭で、彼らが長年にわたり砂糖と思って使っていた調味料は、じつは甘みを装う毒薬であったことが、この頃になって世間に知られるようになりました。新しく料理長になったBは、以前からそのことにうすうす気付いていました。それでも、自分の保身のため、これは砂糖だと押し通す決心をしてしまいました。
 あるとき、これまでの常連客が噂を聞きつけ大挙して店に押し寄せ、この店で使っている砂糖は毒薬ではないのかと問い質そうとしました。けれどもBの手下の使用人が、「強い口調で唐突異常な要求だ、帰れ帰れ」と怖い顔で塩を撒いて一蹴。B自身も、いちおうは記者会見を開き「うちの店の砂糖が毒薬であったとわかっても何も意味をもたない」と突っぱねて強行突破を図りました。そのことがきっかけで、常連客の半数以上はいっせいにそっぽをむいてしまいました。その後しばらくして、この店の砂糖はやはり毒薬であったことが確認されました。
 Bは、常連客を呼び集め、今後は気をつけると謝罪。常連客もBを許しました。その騒動から1年。常連客の多くも、昔のことは忘れて戻ってきています。これにて一件落着、老舗料亭はこれを契機に再生するかに見えました。
 一方、前料理長Aは、こんな料亭なんか潰れてしまえ、と外で放蕩し放題。しかし、Bは、そんなAを尊敬していて、『名誉料理長』として崇め奉っています。そして、あろうことかBはいま、再び毒薬を砂糖と信じて使い始めてしまいました。とうとうBも、砂糖と毒薬の区別が本当につかなくなってしまったようです。
 Bの料理の腕前はなかなかのもので、周囲からの期待や評判も高い一流の料理人でした。が、毒薬を砂糖と念じて使い続けたことで、すべての感覚がマヒしてしまったのでしょう、いまではその他の素材を見分けることすらできなくなってしまったようです。
 全国でチェーン展開をするこの老舗料亭は、その後も砂糖もどきの毒薬を使い続けた結果、客が離れ、まもなくして倒産。1万8千人ほどいた従業員の大半は、みな職を追われることになりました。それもそのはず、彼らもまた砂糖と毒薬の区別がつかず、料理人としてそもそも失格だったようです。

(※ なお、この物語は、すべてフィクションです。)

投稿: 鉄まんアトム | 2009年6月12日 (金) 13時42分

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