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図書館の本に線を引く不届者

 最近、図書館を利用するたび感じる違和感。それは、手に取る本の多くに線が引かれていることです。鉛筆ならかわいいもので、ボールペンやら蛍光ペンで塗りたくったものがあり、ひどいのになると、ページごと破かれてしまっているものまで見かけます。
 これは一体どういうことなのでしょう。私は、自分の蔵書でさえ線や印を付すことにはためらいがあります。文献の資料的価値が損なわれることはもちろん、印があることで余計な考えを作用させてしまうことにもなるからです。
 ましてや他人様の物であれば、印はおろか、折り目を付けることすら憚られるはずです。それがどうして、不特定多数の利用が当然の前提である図書館の蔵書という公共の財産にそのようなことができてしまうのか。不思議でなりませんし、理解に苦しみます。
 ある物を預かっているとして、「自己の財産におけると同一の注意」と「善良なる管理者の注意」とでは、どちらの責任の方が重いでしょうか。社会の常識が変わると法律の常識との隔たりが生まれ、こんな言葉の解釈や定義づけにも影響を与えるかもしれません。

 社会の隅々において責任感や倫理性の欠如が言われてもう久しいのですが、このようなことにでも何らかの対策を練って、歪んでしまった社会は一つ一つ立て直していくしかないのでしょう。
 そういうことをする人は、きっと一つのことだけではないはずです。人が見ていようがお構いなしにゴミをポイ捨て、列には並ばず割り込んで、信号や交通ルールは守らず、禁止場所でもタバコは吸い、ところ構わずケータイを鳴らし、劇場や映画館では公演中でも平気でおしゃべりをする。…そんな人、あなたの身近にはいませんか?
 どうにかしてキツ~イお仕置きを与えてやることはできないものか、歯がゆさは日々高まります。

 ところで何でしょうか、川越市立図書館からメールが1通届きました。
 どれどれ…えっ? ナニ? 借りた本の返却期限がとっくに過ぎているって??
 これはこれはすっかり忘れて大変失礼しました。何のことはない、不届者はほかでもないこの私でした。すぐ返しに行きますので、どうかご勘弁くださいませ。もちろん、借りた本は「善良なる管理者の注意」をもって保管しております。

(第221号)

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