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2009年3月の9件の記事

川越夕景(13)

P1040621
 安土桃山時代開基の真言宗「慈眼寺」(じげんじ・坂戸市大字中小坂)。
 ここの境内には、樹齢250年以上になるシダレザクラの老木があります。枝垂桜の閑寂感ある写真を撮るには、近隣でここが一番といえる場所だと思います。が、訪れる人が多い、あまりにも多すぎるという難題を抱えています。
 きょう30日、所用と天候と開花具合がうまく合致して、朝に夕に立ち寄ることができました。平日にもかかわらず、いずれの時間帯もカメラマンの姿はもちろん、老若男女を問わず数え切れない人が出入りを繰り返していました。
 そういうわけで、人を入れずに写すのが至難。携帯で撮るような人は、サッと撮ってすぐに立ち去るのですが、問題なのは一眼レフを持った空気の読めないカメラマンです。みんなが後ろの方で人が立ち去る瞬間を待っているのに、あとからノコノコやってきて人の前に入り込み、撮っては確認、また撮っては確認。位置を変えいつまでも退く気配はありません。するとまた他の人がやってきて、ということが延々と繰り返されます。
 この場所で人を入れずに写すのは、それなりの忍耐と我慢と根気強さが必要です。普段この3要素には乏しい私ですが、きょうはがんばってみました。

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川越夕景(12)

P1040466
 江戸時代前期の1663年に創建された天台宗「明見院」(川越市大字今福)。
 この寺の境内には、樹齢200年以上になるシダレザクラの老木があります。観光地化してしまっている中院や喜多院とは違い、郊外にあって訪れる人も疎ら。ここでは、静かで落ち着いた花見が楽しめます。
 境内にある説明板によると、この木はウバヒガンザクラの一変種で、1779年、この寺の本堂及び庫裡の落慶記念樹として、本寺である中院の幼苗を植樹したものであるとのこと。
 日のあたるベンチに腰をかけていると、近所の人たちが散歩や墓参りにやってきます。写真を撮って帰る人もいます。そして、風が流れると、枝が大きく揺れ花びらが少し舞います。時間はゆっくり流れているはずなのに、あっという間に1時間が過ぎてしまいました。
 夕方4時前にはもう、周囲の森の木々によって日が遮られてしまいます。寒くなってきたので家路につくことにしました。今日は、よい休日でした。

(第189号)

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見納めの中院シダレザクラ

 週末の金曜、中院の枝垂桜を見納めてきました。
 出勤途上に見た、朝の柔らかい日差しを浴び澄んだ空に映える姿は、桜色をまさに具現し、透明感ある爽快なものでした(写真はこちら)。
 しかし、シダレザクラを見て思うことは、妖艶でいて、しかも幽玄。そんな姿を写し撮ってみたかったのですが、これがじつに難しい。暗いだけの地味な写真と紙一重の世界です。その微妙な写真がこちら。P1040396

 それでも今年は、見過ごしてしまわぬよう開花前から気に留め、そばを通るたび足を運ぶようにしたので存分に楽しむことができました。みなさんに、散りゆく間際の生彩をお伝えすることができたでしょうかP1040380_2

●関連記事
川越夕景(11)(第187号)
中院の枝垂桜が満開に(第186号)
サクラサク(第185号)

※本号に掲載の写真は、すべて2009年3月27日に撮影したものです。

(第188号)

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川越夕景(11)

P1040329

 3号続けて、「天台宗別格本山中院」(川越市小仙波町五丁目)を取り上げます。
 中院は、830(天長7)年、慈覚大師によって創立されたといわれる古刹で、前号で紹介したように、川越を代表する桜の名所です。手入れの行き届いた境内の庭園では、四季折々の趣を楽しめますが、とくに春の枝垂桜は圧巻です。今年は、26日にほぼ満開となりました。

 18時を過ぎるとライトアップが始まりますけど、その直前、桜の花が夕日に映える色合いを見せる頃の方が私は好きです。そんな桜が咲いているのもいまだけ。一年のうちでほんの数日しか見ることのできない夕景です。

天台宗別格本山中院のホームページ
中院の枝垂桜が満開に(第186号)

(第187号)

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中院の枝垂桜が満開に

P1040177

 前号で開花を伝えた中院の桜。境内にある大きな枝垂桜のうち2本が、ともに満開を迎えつつあります。葉も生え始めていて、今日の強風で花が少し飛ばされていました。つぎの週末には見頃を過ぎてしまうかもしれません。P1040159
 それにしてもシダレザクラの写真は難しい。中院の写真はとくに難しいと思います。川越の桜の名所の一つであり写真を撮る人は多いですけど、ここの桜は、春風にそよぐ枝を目で見ながら心で味わうものなのかもしれません。

(第186号)

●追加関連記事
川越夕景(11)(第187号)
見納めの中院シダレザクラ(第188号)

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サクラサク

 中院(川越市小仙波町五丁目)にある桜が花を開き始めました。
 きょうは汗ばむ陽気。中院の桜が気になって、用務先に出向く際、少し回り道をしてみました。昼すぎに通ったときは1本だけが咲いていましたが、夕方の帰り道では、他の木も咲き始めていました。昼すぎに咲いていた1本は満開でした。

P1040071

 こうして今年もまた、桜の季節がめぐってきました。
 この記事のお題は「川越夕景(11)」にしようと思っていたのですけど、今日は、昨年なぜか咲かなかった別のところにあるサクラが咲いた、という知らせがありました。なので、「川越夕景」は次の機会まで待ってもらうことにしました。

(第185号)

*追加関連記事 中院の枝垂桜が満開に(第186号)

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信濃路の終わりにある鉄道風景

 国鉄時代は急行列車として活躍した165系電車。すでにJRからは完全に姿を消し、碓氷峠通過対策の施された169系12両のみが「しなの鉄道」(旧信越本線軽井沢-篠ノ井間)に残っていて、ほぼ原型を留めた状態で最後の走りを見せています。
 2008年9月、信越本線軽井沢-関山間の開業120周年を記念して、1編成3両が「湘南色」と呼ばれる国鉄時代のオリジナル塗装に戻されました。その姿は、かつてこの区間を走った急行「信州」「妙高」を彷彿させてくれます。中央本線の「アルプス」も165系で、私より上の世代の岳人には懐かしの列車であり車両でしょう。いまはなき「大垣夜行」でもお馴染みでした。

 雪の浅間山を背景にこの電車の写真を撮ってみたいと思いながら、これまでスケジュールと天候が噛み合わず実現しませんでした。たまたま3月15日は予定がなく天気予報も快晴を示していたので、花粉症でヨレヨレの身体に鞭を打ち、朝4時半起きで現地へと向かいました。雲1つない埼玉県内を走る関越自動車道から浅間山が頭をみせ、期待とヤル気は急上昇です。上信越自動車道の佐久平SICを降りるまでは、なにもかもが順調でした。
 ところが、現地まであと数キロというあたりから、向かう先は鉛色の雲の中。浅間山の姿も見えません。それで現地に着いてみると、霧がかかっていて、なんと雪までちらついてきたから本当にがっかりです。仕方がないので、その場で様子を見ることにします。

 写真を撮るチャンスはわずか2回、7時50分頃とその1時間後だけです。1回目は霧の中、列車はやってきてしまいました。それでも天気は回復の方向へ。少しずつ日差しが出て、徐々に霧も晴れてきました。2回目の30分ほど前には青空が広がり一面晴れ渡りました。しかし、肝心の浅間山の手前にだけ雲が流れています。浅間山を隠すかのごとく、どこからともなく次々雲が流れています。
 結局、そのままの状態でラストチャンスとなってしまいました。そうして仕上がったのが、この微妙な作品です。

P1030947
 しなの鉄道 信濃追分-御代田間2603M 2009年3月15日撮影

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涙雨の東京駅にて

 昨夜、東京と九州を結ぶ最後のブルートレインがそれぞれの始発駅を旅立っていきました。大分・熊本を出発した東京行き上り「富士・はやぶさ」が、東京駅で見る最後のブルトレということになります。東京駅からブルートレインが消え去る日(第145号参照)は、昨日ではなく、きょう3月14日なのです。
P1030826  東京駅に行ってみると、10番線ホーム端にはすでにびっちり人が並んでいて、立ち入る余地はありませんでした。列車の正面を見るのはあきらめ、ホーム中程で最後の「富士・はやぶさ」の到着を待ちます。のりば案内板の“~方面”に書かれていた「大分・熊本」の文字の上には、白いテープが無造作に貼られていました。
 列車は、所定の時刻から88分も遅れる11時31分、約2千人もの人が出迎える東京駅10番線ホームに汽笛を響かせながら辿り着きました。下関から牽引してきた機関車は、P1030888 到着後ただちに切り離され神田側に引き上げ、隣の9番線を使って有楽町側に付け替えられます。その間に乗客の全員が列車から降りると、すぐに客車の扉が閉じられ照明も落とされました。発電機のエンジンも止められ、いましがたそこにあった人の温もりはもうありません。
 そんな余情にひたるのも束の間、「その時」がやってきました。
 11時53分、東京駅に最後の汽笛が吹鳴されます。数えきれぬ人たちが見送るなか、回送列車となるブルートレインが静かに動き始めます。東京駅からブルートレインが消え去る瞬間です。こうして客車はいったん車庫に引き上げられ、もう二度と明かりを灯すことも乗客を迎え入れることもなく、このまま遠く九州へと回送されていきます。
 東京駅で見る最後のブルートレイン、東京駅で聞く最後の機関車の汽笛。遠ざかっていくその姿……そして、とうとう見えなくなりました。これで、ほんとうに終わってしまったんですね…。口惜しいから、哀しいから、泣きたくなるから、だから僕はいま、ありがとうもさようならも君に言いません。でも、一言だけはとりあえず。お疲れ様でした。

 君が去っていったあと、君に押し寄せた人波も引いていきました。君が僕を見失いどこかに行ってしまおうとも、いつか君とまた会えるよう僕はここにいます。

P1030869

●関連記事 東京駅からブルートレインが消え去る日(第145号)
これまでの「富士・はやぶさ」関連記事のリンクは、そちらに掲載しています。

(第181号)

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名残惜しい九州ブルトレだけど

P1030589_2
東京駅10番線ホームでの機関車を連結する風景 2009年2月5日17時44分撮影

 東京駅でみるこの光景も、あと5日。
 13日発をもって廃止される寝台特急「富士・はやぶさ」を一目見ようと、東京駅に人波が押し寄せているという記事が、先週5日の朝日新聞夕刊()に掲載されました。記事に触発され、またもや感傷モードに切り替わりつつあります。

 しかし、記事の内容については、情に流されず、しっかりと指摘すべきことがあります。

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