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2008年5月

事実と意見を考えて

 日本司法書士会連合会が発行している月刊誌「月報司法書士」で、今年1月号から、某大手新聞社の論説委員による「司法書士のための文章技術」という講座記事が連載されています。
 最新の5月号は、「『事実と意見』を考える」というテーマでした。文章の書き方に関する本には、必ずと言っていいほど挙げられる事柄です。しかしこれは、モノを書く者にとって、”判っちゃいるけど…”という永遠のテーマともいうべき困難な課題でもあるのです。でも、これが判っているのと判っていないのとでは、天と地ほどの差が出てきます。

 私たちは、日常生活の中で、人それぞれ様々な意見を持っています。ときに、意見と意見がぶつかり合い、議論が生じることがあります。ここで議論を「けんか」と混同してしまってはいけません。議論とけんかは似て非なるものなのです。
 例えば、甲論を展開するグループAに対し、甲論を批判するグループBが乙論を展開したら、両者の議論により甲論と乙論の違いが次第に絞られて争点が明確化し、両者間での説得や妥協をしながら合理的な結論が導かれる。そのようにして問題の解決を図っていくために議論をするわけです。これが法的な問題を含む現場における対立であれば、まず事実に裏付けられた仮説を立て、その立論は法的な論考を踏まえた検証を経て、絞られた争点にはさらに法的な検討がなされ、結論は法的に妥当な内容で解決されなければならないものです。こうした議論は、文章によってなされることで緻密さが増し、無用な誤解などを回避することにもなるのです。訴訟はその典型ともいえるでしょう。
 ですから、議論の過程において書かれる文章というものは、より厳密に事実と意見を区別して書かれなければなりません。抽象的な表現は慎み、事実は具体例を挙げ、そのことと関係があるような意見を簡潔明瞭に述べるようしなければならないのです。このことは単なる文章論に留まらず、訴訟実務において避けて通れない要件事実論にも通じるところがあると思います。
 仮に、グループAが先輩集団でグループBが後輩集団だからといって、Bによる乙論を展開する書面に対し、「先輩に楯突くのはけしからん」「失礼な話」だと反論する書面をAが書いたとしたらどうでしょうか。超高利のヤミ金融から借りて返せなくなった当事者に、「借りたものを返すのは当然だ」と説教するのはどうでしょうか。
 そんなことをしても法的に争点は絞れませんし、それに説得力がありません。法的な解決には繋がりませんし、リーガルマインドをもってすれば、そもそも無関係で無意味なことに気付くはずです。それどころかむしろ、誤解を生じさせ、感情的な対立をも呼び起こす危険すらありますから、注意して避けるべきなのです。

 司法書士という漢字からは、法を司る「書」の「士」(さむらい)であることが読み取れます。そこには、司法に関する書き物によって人様から報酬を頂く、という司法書士資格の歴史的な経緯が込められています。訴訟の現場においていまでは、訴状や準備書面の作成という書き物だけではなく、一定の限度で代理人となって報酬を頂くようにもなりました。そのようなプロ中のプロともいえる団体の機関誌にあって、文章技術を説く講座が連載で組まれるという背景には、司法書士による文章技術がぐずぐずになってしまっている現状があるということでしょうか。
 このようことを懸念するのは、司法書士が書く文章において、最近とみに、事実と意見がごちゃ混ぜになってしまったものを目にする機会が多くなったからです。
 事実を述べているとしか読み取れない部分で客観的な事実でないことが書かれ(つまり裏付けがない)、それゆえ意見が幾重にも飛躍しているような形のモノは枚挙に遑がありません。すでにこのブログでも最近の記事で具体例をお示ししました。また、どこの誰がとはここであえて申し上げませんが、いまだにそのようなぐずぐずになった書き物を目にしてしまいます。
 このような文章群は、「他山の石」としては有用なこともありますけど、あまりにみっともなくて、何だかこちらが恥ずかしくなってしまいます。議論をけんかの次元に押し下げ、それでいて議論にならないなどとボヤいているんですから、それこそ失礼な話で、笑い種もいいところです。

 いい文章を書くためには、いい文章にたくさん触れることが大切です。それ以上に大切なことは、数多くの文章を実際に書くことです。もちろん、書く際には事実と意見の区別にできる限り注意しなければなりません。意見を書くならまず事実。筆を滑らすのも自分、止めるのも自分。少なくとも私は、みなさんに「他山の石」を提供することにならぬよう、気を引き締めたいと思います(…この文章は意見ばかりですが)。

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埼玉司法書士会第41回定時総会

 2008年5月24日,埼玉司法書士会第41回定時総会が開催されました。
 この定時総会には,執行部提案の議案のほか,会員から3つの議案が事前に提出されていました。会員提出の議案は,昨年11月30日の臨時総会で追加した(とされる)会則を削除して,本人確認等義務を維持しつつその記録の作成及び保存を法律の範囲内に限るという会則一部改正議案(議案第17号,以下,「再改正議案」ともいいます),会長及び副会長4名を解任する議案(議案第18号及び第19号)です(議案の詳細は,当ブログ5月12日付け「埼玉司法書士会定時総会の招集通知届く」参照)。

 まず議案第17号ですが,投票による表決の結果,次のとおり可決されました。
 ・総会組織会員総数(会則第39条) 707名
 ・出席会員数 545名(うち委任状出席者 350名)
 ・賛成317 反対224 無効4 棄権0
 提案されていた改正案は次のとおりです。

※議案第17号 埼玉司法書士会会則一部改正の件

当会会則の一部を次のとおり改正する。
会則第93条の2を削り、会則93条の後に次の1条を新設する。
(依頼者等の本人確認等)
第93条の2 会員は、業務(相談業務を除く。)を行うに際し、依頼者及びその代理人等の本人であることの確認並びに依頼の内容及び意思の確認を行わなければならない。
2 前項の確認事項及び依頼内容等に関し、法令に定めがある事項については、記録を作成しこれを保存しなければならない。

次のとおり附則を定める。
附則(施行期日)
1 この会則は、認可の日から施行する。
(総会会議規則第46条に基づいて,字句の修正等について議長に一任する動議も可決承認済み)

 この可決を受け,議案第18号及び第19号が議題となる前に,解任当事者の議決権が特別利害関係にあたるかどうかをめぐって,特別利害関係にあたらないとする執行部側とそれに異議を唱える側との動議が重なり,議長の判断で議事は一時中断,暫時休憩となりました。
 この間に,公式非公式を問わず様々な協議が行われ,50分間ほど経過したのち議事は再開されました。再開にあたって議事運営委員長からの説明があり,会長及び副会長から今後の執行についての表明を頂きたいという議長への諮問があり,議長はこれを認め,会長に発言を許可しました。
 そうしたところ,会長は,次のとおり表明されました。
 「総会会場の皆さま,大変お待たせいたしました。何かとご心配もおかけしております。ただいまは埼玉司法書士会会則一部改正の議案を慎重ご審議のうえ,可決していただきました。私どもはこの議案については反対の立場を貫いたわけでありますけれども,この総会で可決された以上は,これに従って執行して参ります。最初の会長挨拶でも申し上げましたとおり,会の執行部というものは,法令,会則,総会決議に従って粛々と会員の意思に従い,業務を執行していく,会務を執行していく,これが仕事であり当然のことでございます。従いまして,本日可決されました会則一部改正についても,そのとおり認可申請当然致しますし,また日司連には,これが認可するにつき相当であると,そういう意見を付して頂けるように会として働きかける,これも認可申請の業務の一環として当然のこととして行って参るつもりでございます。2月11日の総会のこと,それから11月30日の総会のこと,この決議内容の比較等先ほども縷々お話し申し上げましたけれども,本日のこの決議に従うことが,結果的に2月11日の決議の趣旨に沿うものであるということであれば,そのとおりかもしれません。なお,この間,会則改正の問題につきまして,会員の皆さまの多数の反対意見等頂きました。執行部としては会員全員の皆さまの気持ちを一つにまとめて,反対意見なく一丸となって会則は決め,または執行していく,もちろんそれを目指しているわけでございますが,そういうことができなかったという点については力不足を反省しております。今後はさらに,皆さまの意を体して民主的な会務の執行に努めていく所存でございます。以上です。」(大きな拍手)
 これに続いて,副会長4名からも順次,意見表明がなされました。
 「私たちは理事でありまして,会長の指名によって副会長を任命しております。常任理事も同じでございます。そういう意味で会長の方からお話ししましたとおりの業務執行を私はやらしていただきますのでよろしくお願いします」(石川重夫副会長)
 「いま石川理事が話したとおり,会長の指名によって副会長にさせられて(?)おります。ですから会長の意向は副会長の意向,というか行動をケアしたりということは重々承知しておりますので,そのように理解していただいてよろしいと思います。認可申請等については,これは会の会則改正を決議した場合には認可申請することにはなっておりますので,そういう執行はする,ということでご理解いただきたいと思います」(佐藤美好副会長)
 「私も藤縄会長の指名(?)によって副会長をしております。副会長は会長を補佐し業務を執行していく立場にございますので,会長のご意向どおり業務を執行していきたいと思います。よろしくお願い致します」(知久公子副会長)
 「これまでも法令,会則等に基づいた会務執行をしてきたつもりでいますけれども,今回の総会の決議が当然会務執行を縛るものでもありますし,それは当然のことだと思っております。そういった立場から会長の職務を支えて行き(?)たいと思っております。よろしくお願い致します」(中川修治副会長)

 この意見表明を受け,私が賛成者のうちの1名にもなっている議案第18号及び第19号(会長及び副会長4名の解任議案)を提出している矢島亮会員から発言許可の申し出があり,議長はこれを許可し,矢島会員は次のように述べました。
 「ただいま,会長の意見表明を聞いておりまして,今日の317という結果を受け,我々が,私が,今まで求めてきた総会の決議を尊重し,その決議に従った業務執行を行っていただく,それが11月30日,2月11日の決議を遵守することだということが同じであればそういうことだということで,会長からお話いただきました。また,日司連にも認可相当の意見を出してくれるように働きかけるということを,それを執行部一丸となって全力を尽くしていただくということを約束していただきました。また,会長を補佐される副会長4名の皆さんも,それを当然のこととして会長の方針に従い補佐するということを意見表明していただきました。これまで私が求めてきたことが,会長が総会決議を遵守してくれるということを約束して下さいましたので,私の議案提出書の補足に書いてあるとおり,それが実現しましたので,また,この議案を提案する理由がなくなりましたので,総会に出席している賛成記名者を連記して,総会会議規則第19条に基づき本総会に提出しました議案第18号と議案第19号を撤回いたします」(大きな拍手)

 このあと議場は,残った今年度の事業計画及び予算等の各議案について,議案第17号で可決された会則改正によって抵触する部分を除いて原案どおり承認し,予定された時間内にすべての議案の審議を終え散会となりました。これは,林康雄議長による終始冷静で公正かつ公平なる議事運営の成果でもあり,議長を称えるべきなのでしょう。

 埼玉司法書士会における「本人確認及びその記録保存等に関する会則改正」をめぐる昨年11月30日以降の状況については,その背景を含め,当ブログにおいてもこれまで度々お知らせしてきました。様々な困難に直面しながらの半年間でした。しかし中途であきらめることなく,私たちは,丁寧に運動を進めてきたつもりです。その運動に対して多くの会員による支持が持続したことで,それが再改正議案の提出,そして可決に繋がり,これまでの路線を見直す会長の意見表明へと結実したのだろうと思います。
 メモを見ることもなくご自身の言葉で,簡潔明瞭なお話をするその姿を拝見して,厚く垂れ込めていた漆黒の雲が晴れ,輝く藤縄会長の光が私のもとに再び差して参りました。
 今後も認可の問題が控えていますが,土壇場での会長及び副会長の゛英断゛によって,総会と執行部の意思が同じ方向に向かうことになりました。執行部が再び,ハチャメチャな言動を繰り広げていた勢力と同じ方向を向かなければ,今回の問題での埼玉司法書士会の混乱は収束に向かうでしょう。

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リーガルマインド

 法律を学び始めると、必ずリーガルマインドという言葉に出会います。しかし、その言葉を深く検討することもなく、「法律的なものの考え方」という理解で流してしまっているのが、多くの法律学習者であり法律実務家ではないでしょうか。
 要件事実論・事実認定論で多数の著書や論文のある伊藤滋夫氏は、民事の法律問題に関係した限度、という前置きをして、「私は、『リーガルマインドとは、民事に関する紛争を法的な見地から、適正迅速に解決することができる思考力をいうものであり、それはすなわち、正しい法的思考力である。』と考えています」「法的思考方法とは、『民事に関する紛争を法的な見地から、適正迅速に解決することができるための考え方』と言っていいでしょう。法的思考力と法的思考方法との関係は、『法的思考力を有していれば具体的問題を解決するに当たり正しい法的思考方法を発見することができるし、正しい法的思考方法を用いて具体的問題を解決するように努めることによって法的思考力をより高めることができる』ということになりましょう」(要件事実・事実認定入門p180、有斐閣、2003年)と述べています。
 少し長くなりますが、もう少し引用を続けます。
 「民事に関する紛争は、何よりも当該具体的事案にとって妥当な解決をすることが必要ですが、同時に、その解決が、恣意的なものではなく、他の類似の事案や異なった事案に対しても適切に対応できるような一般的に安定した考え方に基づくものであることが必要です。これをさらに具体的に言えば、法的見地からの紛争解決ですから、まず当該紛争がどのような意味で法的に争いがあるのか、そのもっとも根本的な所を発見することが必要です。それが具体的紛争の本質を的確に把握するということです。そして、法的見地からそれを解決するわけですから、それに適用又は類推適用できる法規範を発見することが必要です。そのためには、多くの法規範の中から、当該紛争と本質的に同様の紛争を解決するために定められた法規範を発見することが必要です。具体的紛争の本質と法規範の本質とを比較して、その両者が同一又は類似しているとなれば、当該法規範を当該紛争に適用又は類推適用することができるし、そうでなければ、その法規範による解決はできず、他の方法を考えなければならないということになるわけです。簡単に言えば、以上のプロセスでは、物事の本質を見抜く力が必要だということになります。
 では、物事の本質を見抜くためにはどうすればよいかということになりますが、ある物事の本質とは、その物事のために必要でかつ十分な最小限のことを言うわけでしょうから、そうしたことが分かるようになればよいわけです。要件事実論は、後に詳しく説明しますように、当事者がある法的効果を主張するためには、何が本質的に必要かということを考える理論と言ってもよいのですから、要件事実論を学ぶことが法的思考力や法的思考方法の習得のために役立つことは、原理的に明らかなことであると言えます。」(以上、引用終わり)

 私は、5年前にこの本を読んで、いっそう要件事実論・事実認定論の重要性を再認識しました。この本は、それから何度も読み返すようにしています。このように要件事実論を理解していくと、要件事実論は何も訴訟に限定した事柄ではなく、日常のあらゆる場面にも生かせるように思えます。

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名ばかり

 きょう21日の朝日新聞に、ある外食産業の「名ばかり管理職」に残業代が支払われることになったという一面の記事がありました。1枚めくって「時時刻刻」という欄を見ると、しかしその残業代も、実態は「名ばかり」だという何とも呆れた話です。

 いつ頃からでしょう、名は体を表さなくなったのは。名だけ立派で、実体はその正反対であることもあります。障害者自立支援法という法律がありますが、その実体は障害者の孤立を支援する法律です。法律の世界でもこの通りですから、いくら名前が立派でも、きちんと中身を確かめる習慣をつけることが求められているのでしょう。

 さて、企業・団体等では、その多くで相談役や名誉会長といった役職を置いています。相談役を辞書で引いてみると、「1)相談にあずかる役、相談相手になる人。2)会社などで、重要事項に関する助言や紛議の調停などのために、役員に準じて任意に置く役職。また、その役職の人」(日本国語大辞典精選版)や、「1)相談の相手になる人。2)会社などで、運営上の諸問題について適当な助言または調停などをする役職」(広辞苑第六版)と書かれています。
 埼玉司法書士会でも、会則116条に基づき、現在、名誉会長4名、相談役8名を置いています。ところで、このブログで紹介してきているとおり、いま埼玉司法書士会では、会を二分する事態に陥っています。このようなときにこそ、相談役の出番となるはずなのですが、これが全く機能していないのです。
 それもそのはず、問題の発端となっている会則改正について、その審議をする総会に先立つ2007年11月13日、たった1名の相談役を除いてほか全員が執行部側に付いて、全会員宛てにFAXで執行部支持を表明してしまっているからです。
 対立する問題で一方の側に付くというのなら、相談役や名誉会長などを辞任したうえでするのが筋というものですが、今日現在まで辞めた方は一人もいません。名誉会長が執行部側に付いて、反執行部側の会員に翻意を促すことに汗している姿は、不名誉そのものです。

 辞書で定義されている「相談役」としての体をなさず、「名ばかり」の相談役ならば、そんなものを置いておく必要はありません。不名誉な「名ばかり」の名誉会長がいると、本当に名誉ある名誉会長にも迷惑です。

【5/21 13:15追記】
 本記事を公開したすぐあと、「埼玉司法書士会 顧問・名誉会長・相談役会」から下記文書が配達されました。この文書の評価は、読者の皆さまにお任せいたしますが、これが司法書士のなかでも名誉あるとされる人たちの「実態」です。
「顧問・名誉会長・相談役会」からの郵便物

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川越夕景(2)

Img_2497  今朝、お客様宅に書類を届ける約束がありました。その前に保育園へ子どもを送り、法務局に立ち寄り、その時点でもう、スーツのズボンの折り目は消えていました。
 土砂降りの雨に、強い風。それでも昼過ぎには雨も上がり、青空が見えてきました。適度に雲もある、”いい感じ”になりました。こういう天気のときは、いい夕焼けが見られることが多いので期待しました。
 しかし、夕方が近づくにつれ、再びどんよりした曇り空に。残念ながら、期待したほどの夕焼けは現れませんでしたね。

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かえるてん

 県立こども動物自然公園(東松山市)で、6月1日まで開かれている特別展「かえるてん」を見てきました。
 今年は「国際カエル年」で、同公園もこの活動に参加するため、この展示会を開催したそうです。なお、国際カエル年のことは、当ブログでも1月30日付けでご紹介しました(http://hirotahiroshi.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_9f71.html)。

 さて、「特別展」というので、さぞかし大勢のカエルたちに会えるだろうと期待で胸をふくらませました。公園に着き会場となっている「森の教室」に行ってみると、田舎の集会所を思わせる小学校の教室ほどのスペースに、カエルたちは展示されていました。
 端っこの畳2枚ほどのスペースで、里山をイメージした水田のジオラマがあり、そこにおたまじゃくしが少々。それから、細工されたパネルに埋め込まれるように水槽が10個ほどあって、水槽と同じくらいの数のカエルがいるに過ぎませんでした。外国のカエルが多く、初めて目にする珍しいものばかりでしたが、”ところ広し”といっ080517た感は否めません。期待でふくらんでいた胸は、風船がパッと割れるように消えてなくなりました。
 同じ場所で行われた工作教室で「ピロピロガエル」を作り、それをピロピロやりながら他の動物たちを見て回りました。急に雲行きが怪しくなり、屋根のある場所でにわか雨をやり過ごしました。雨はすぐ止みましたが、遠くから雷鳴が聞こえてきたので家路につくことにしました。
 出入り口ゲートにある「かえるてん」のポスターをバックにして、係の人に家族写真のシャッターを押してもらったら、「記念にどうぞ」といろいろな鳴き声のするカエルのおもちゃを頂きました(写真中央奥)。係の人も、きっとカエル好きなんでしょう。

 川越の田んぼにも、ようやく水が張られ始めました。今年は、例年より少し遅めです。でも、夜になるともう、カエルの大合唱会が連日開催されています。

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埼玉司法書士会定時総会の招集通知届く

 5月24日に開催される埼玉司法書士会第41回定時総会の招集通知(埼司総発第294号)が、本日12日、普通郵便で届きました。招集通知のほか同封されていた資料等は次のとおりです。

  1. 定時総会資料(153ページものの冊子)が1冊
  2. 議案第17号ないし19号が1冊(会員提出の会則改正議案並びに会長及び副会長全員の解任議案の合計9ページがなぜか別冊になっています)
  3. 「本人確認事務等に関する全国銀行協会との協議経過等について(お知らせ)」(埼司総発第295号)が1枚。その裏に「本人確認等に関する事務対応について(お願い)」(日司発第134号)あり。
  4. 「登記事務における本人確認等についてのQ&A(金融機関用)」(”取扱注意”や”内部資料”と書かれた13ページもの)
  5. 出欠連絡用ハガキ(会則に根拠がないのに、なぜか半分は委任状になっている)

 以上の合計6点です。2.~4.は末尾からダウンロードできます。

 驚くのは、質問は5月16日までにせよ、という”申し付け”。中3日でこんな大量の文書を精読しろ、ということでしょうか。それだけでも正気の沙汰とは思えません。執行部がいかに会員をなめているかの証左です。

 さて、同封されていた「内部資料」に書かれていることが現実のものになると、影響は内部に留まりません。金融機関やその利用者には顕著な負担が生じます。
 日本司法書士会連合会や埼玉司法書士会の執行部曰く、このような仕組みが、司法書士制度の目的である「登記等の手続きの円滑な実施と国民の権利保護」を達成するため、何が何でも必要だと言います。しかし実態は、「司法書士の権限拡大」だけが目的であって、本来の目的は置き去りどころか犠牲にされ、制度そのものが目的になってしまっているのです。主客転倒もいいところです。
 登記等の手続きの円滑な実施を阻害し、国民のプライバシー権をも侵害する恐れのある仕組みなのですから。

※ こうした内部資料にあることが現実のこととならぬよう、広く情報を知らしめることで、一般の皆様が”取扱注意”できるよう、ここに公開することにしました。
会員提出の議案第17号ないし19号
「本人確認事務等に関する全国銀行協会との協議経過等について(お知らせ)」
・「登記事務における本人確認等についてのQ&A(金融機関用)」(取扱注意や内部資料と書かれた文書)

【5/13追記】 当初公開した「会員提出の議案第17号及び18号」のpdfファイル(kaiingian.pdf)を差し替えました。提案した会員の印影がありましたので、当該部分を加工して公開しなおしました。すでにダウンロードされた方は、再配布の際にご配慮頂きますようお願い申し上げる次第です。 

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通りゃんせ

080511_2080511_1 朝日新聞には「be」という8ページものの別冊があります。
 5月10日付けの赤いbeでは,連載記事「うたの旅人」に,わらべうた「通りゃんせ」を取り上げ,三芳野神社を中心に川越のことが紹介されていました。
 川越は,「小江戸」と呼ばれる城下町です。その川越城(別の名を初雁城といい,日本100名城の一つです)の本丸御殿すぐ近く,木立に囲まれたところに三芳野神社はあります。市教育委員会の立て札によれば,平安時代の初期に成立したと伝えられる,とされています。この三芳野神社が通りゃんせの発祥地とされているのですが,諸説・異論もあるそうです。詳細は,図書館などで記事をお読みください。
 そんな観光地の中核にありながら,辺りは公園の一画のようで訪れる観光客はまばらです。私の事務所からは歩いても5分ほど。昼食の帰り道,缶コーヒー片手に境内のベンチに腰を下ろし,しばし読書をすることもあります。Toryanse
 この風景は18年前,切手にも描かれています。また,つい先日(5月2日)には,「時の鐘」も切手の題材になっています。時の鐘は川越のシンボルともいうべきもの。いまも1日4回,蔵の街に時を告げていて,事務所の窓を閉め切っていても鐘の音色が伝わってきます。
(左が1990年発行のふるさと切手「ふるさとの童謡シリーズ」埼玉版で,当時の関東郵政局管内でしか発売されていません。右は2008年発行のふるさと切手「ふるさとの風景第1集」で,解説帳とともに全国販売されました。第1集10地域の一つに選ばれたのは光栄ですね。)

 いまではすっかり全国区の観光地となった川越は,年間550万人ものお客様が訪れる街となっています。旅番組や雑誌での紹介は当たり前となり,今度はNHKの連続ドラマの舞台にもなるそうです。市では年間の観光客数の目標を1,000万人としているそうですが,そうなったらライトレールでも走らせないと,それだけの人を招き入れるのは無理でしょうね。
 埼玉ではここだけの伝建地区(国選定の重要伝統的建造物群保存地区)なのに,その中心を貫く県道の車の往来や,押し寄せる多くの観光客の喧騒で,蔵づくりの町並みが醸すせっかくの風情は消え去りそうです。ツアーバスが連なるとき,時の鐘の音色はかき消され,そこには通りゃんせの歌声ではなくエンジンの音が響き渡っています。

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新聞社へ”内部通報”

 司法書士が暴力団組長らと共謀し不動産登記簿を不正に改ざんしたとされる事件で埼玉県警が9日、司法書士ら3名を逮捕した、と10日付の朝日新聞や読売新聞で報じられました(一部9日付の朝日夕刊で既報)。
 なかで朝日新聞では、「容疑者の逮捕を受けて、同容疑者が所属する埼玉司法書士会では『資格代理人としての地位を悪用し、社会の司法書士に対する信頼を裏切った行為。会としてもおわびしたい』とショックを隠さなかった」と司法書士会のコメントまで報じていました。

 推定無罪、という法律の大原則はどうなったのでしょう。
 裁判員制度も始まろうといういま、「法律家」の団体ならば、被疑者や刑事被告人の立場について、もう少し冷静な対応がなされてしかるべきではないのでしょうか。これだから、司法書士は”自称”法律家だ、と言われるのです。

 それはさておき、朝日新聞ではさらに、「同会では事件を受けて、県内に703人いる会員に対して事実関係の説明とともに『不正行為に加担しないよう』改めて、注意喚起の通達を行う方針だ。」とも報じています。

 一方で会則違反=司法書士法違反を繰り返して解任議案まで出されている執行部が、他方で起こった法律違反をネタに会員に法律を守れ、という通達を出すのでしょうか。以前にも書いたとおり、漫才です。
 もしかすると朝日新聞は、いま埼玉司法書士会で起こっていることをご存じではないのでしょうか。そこで念のために、以下の手紙をしたためFAXにて送付しました。埼玉司法書士会執行部は内部での問題解決をとうに放り捨てていますから、こうした「内部通報」や訴訟提起といった外部への働きかけが増えていくことでしょう。

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ホカベン

 主人公・堂本灯(どうもとあかり)。職業は”弱者救済”の夢を追う新米弁護士。
 同名の漫画を原作とする日テレ系の水曜ドラマで,今週で4話まで放送されました。
 弁護士モノにありがちな現実離れしすぎた演出がさほど多くはなく,ノンフィクションを思わせるところもあって,なんとなく初回から見続けています。しかもビデオに撮ってまで。堂本灯こと上戸彩はカワイイ! じゃなくて,その真剣な演技に好感を持ちつつ,一方で羞恥の念にもかられています。私も,司法書士一年生のときは,「法律家として…」とドラマの台詞のように恥ずかし気もなく広言して憚りませんでしたから。
 ドラマを見ながら過去の自分に反省半分,最近はそのような元気のある無茶な新人を見ないなあ,と晩酌の影響を受けて年寄りぼやきモードに入ったりもします。

 第4話のワンシーンで気付いたこと。堂本灯が自宅で弁護士法を参照しながら,開いていた六法をバタッと閉じる場面があります。使われていたのは,有斐閣の「六法全書」の第1分冊なのですが,薄紫色でした。これだけでも結構な年代物であることが想像できるのですが,一瞬だけ映った表紙から「平成元年版」ではないかと。そうだとすると,小道具としてはちょっと失格ですね,いくらなんでも古すぎます。六法は最新版を使いましょう(もちろん,私たち実務家は毎年買い換えています)。

 で,そのような戯れ言はさておき,今週放送の第4話は多重債務問題が取り上げられていました。多重債務処理は,弁護士だけでなく司法書士も取り扱う法律事務です。破産案件における「過誤」の問題も取り上げられていましたが,話の展開がやや飛躍気味でした。取り上げるのなら,誤解を与えないよう,免責前の破産者に対する資格制限についてはもう少し丁寧な説明がほしかったところです。
 ただ,現実にも十分起こりうる内容で,ちょっとした気の緩みから他人の人生を左右させてしまう過誤の恐ろしさに,実務にいる専門家として改めて襟を正された次第です。

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暫定

ざんてい【暫定】
しばらくの間、仮に決めておくこと。
(三省堂「例解小学国語辞典第三版」、2005年)

 1974年度から34年間続いた「暫定」の制度が、2008年3月31日をもって失効した。しかし、同年5月1日から10年間、これまでと同じ「暫定」の制度が再び続くことになった。2008年4月のわずか1カ月間だけ本則に戻ったのだが、これは極めて『暫定』的な措置であった。

  なんのこっちゃ??

 大人には、小学生にきちんとした説明のできる言動が求められます。

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