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2008年4月の13件の記事

雲上の温泉と湖底に沈む温泉と

 私は、温泉が大好きです。
 いま現在、一番のお気に入りは群馬県万座。標高1800メートルの雲上にある温泉地です。
 80~90度の強酸性硫黄泉、自噴で湧出量は1日540万リットルにも及び、源泉は27種もあるといいます。源泉掛け流しで、泉温が高く加水してもお湯が濃く、泉質は゛極上゛の一語に尽きます。10数軒の宿泊施設以外に民家がなく、夜には自動車の通行もなくなり静寂に包み込まれます。晴れていれば、露天風呂で満天の星空を仰ぎながらの湯浴みも楽しめます。

 たまたま予定の空いていた先週末、予約ができたので行ってきました。定宿は不買運動の対象ですので、今回は別な宿を取りました。「泉堅」がキーワードの今回の宿は、万座の中で最も歴史があり、源泉にも近いところです。細かいことは他に譲るとして、ここの「極楽湯」と「苦湯」が気に入りました。次回の万座もこのホテルを利用しようと思います。080429_1
 昨年の同時期にも万座に行きましたが、気候に対する認識が甘く、雪のため万座ハイウェイの料金所にて足止め、ホテルの迎えのバスに乗り換えることになりました。その学習の成果あって、今年はスタッドレスで行くことにしました。
 やはり天候は雪。冬季閉鎖から開通したばかりの志賀草津道路(国道292号)で、草津から白根山を経由して゛雪の回廊゛を楽しむつもりでしたけど、白根山では霧も加わり視界がほとんどありませんでした。
 万座に着いても天気は変わらず、満天の星空も見られませんでした。その代わり、露天の「極楽湯」で、季節外れの雪見風呂が堪能できました。

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福知山線列車事故から3年

 あの凄惨な事故から、今日で3年が経ちました。
 いまも心身ともに重い苦しみを背負っている遺族負傷者など関係者に、かける言葉は見つかりません。
 誰もが被害者になりうる事故。被害に遭わなかった者としては最低限、事故を銘記して風化させないよう語り継いでいかなければなりません。同時に、事故の検証を些かの遺漏もなく厳正かつ厳密に行わせ、責任の所在を明確にして、二度とこのような事故を起こさせてはなりません。
 犠牲者42名、負傷者614名を出した1991年の信楽高原鉄道列車事故の教訓は生かされなかったわけです。事故原因を科学的に解明して、再発防止のための安全対策を立てる。大事故を”再発”させたJR西日本は、このうえさらに事故の教訓を読み違えるようなことがあってはいけません。
 この当たり前のことを当たり前に実行していく難しさに、私たちも自分自身の問題として向き合っていかなければならないと思います。

(第62号)

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「最長片道切符の旅」取材ノート

 今日4月22日、「『最長片道切符の旅』取材ノート」が新潮社から刊行されました。
 同時に、”宮脇俊三と旅する”と題する特集を組んだ「小説新潮」5月号も発売されました。

  自由は、あり過ぎると扱いに困る。

 この書き出しで始まる「最長片道切符の旅」は、宮脇が27年間勤めた中央公論社を退社した直後の1978年10月13日から計34日間、広尾駅(北海道広尾線、廃線廃駅)から枕崎駅(鹿児島県指宿枕崎線)まで、同じ駅を二度通らないで可能な限り長くする片道切符(いわゆる”ひと筆書き”)での旅を綴ったノンフィクション作品です(新潮社、1979年)。
 その旅の距離、1万3319.4キロ。当時の国鉄全旅客営業キロ(21011.7km)の3分の2、それは地球の直径に及ぶものです。デビュー作「時刻表2万キロ」と並んで、宮脇を代表する作品の一つでもあります。080422
 「メモを見て思い出すようなことは書くに値しない」と語っていた宮脇でしたが、2003年の没後、自宅書斎からメモ帳100冊が見つかり、うち「最長片道切符の旅」の”取材ノート”が11冊も含まれていたことが明らかになりました。
 それを完全収録したのが、きょう発刊された「『最長片道切符の旅』取材ノート」です。29年を経て、名作「最長片道切符の旅」のネタ帳が公開されたわけです。宮脇ファンとしては久々に、宮脇の”新作”が読める、もちろん発売当日に買い求めました。

 宮脇の魅力は、鉄道を中心とした紀行作品というだけでなく、正確無比なる客観的事実の描写、徹底した推敲によって紡がれた文章にあります。初期の作品にはその傾向が顕著で、文学的にも高く評価されています。
 また、いまは廃止された路線や航路が舞台になっているものも数多く、史料としての歴史的価値を併せ持つものです。その「最長片道切符の旅」も今日、同時に復刊されました。新潮社も商売が上手ですね。(写真中央。ちなみに、これは私が持っている初版本です)

 ”取材ノート”に収録されている「最長片道切符の旅」の出発地に向かう前日(10月12日)の日記の一部。
   札幌ジンギスカン飲み放題 2、000-
   退職金を高いとは思わない。国鉄運賃を高いとは思わない。私は高いとは
  思わない人間だ。(少々ノンデル)
   女房は1/3で不動産にした。1/3は新会社用。残りの1/3は減りつつある。
 
給与所得者から自営業者へ転身した頃、さぞかし懐に気を揉んだのでしょう。よくわかります。「いい齢をした男が児戯に類した目的を持っている」と自己を冷静に評価する宮脇独特のユーモアは、原作の原作である”ノート”にどれほど詰まっているのでしょうか。

 ”取材ノート”を読みながら、「最長片道切符の旅」を読む。
 「最長片道切符の旅」を読んで、”取材ノート”をまた読む。
 しばらく寝不足の日々が続きそうです。

(第61号)

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ハナミズキ

 川越ではいま,ハナミズキが見頃を迎えています。
 白,紅,そして一青窈の歌にもある薄紅色。なんとも可憐な花です。
 白に近い薄紅の花に,新芽の若い緑が添える彩りが,私は好きです。
 そんな花を咲かせる2階にも届くハナミズキの木が我が家にもあるのですが,今年はなぜか,花を咲かせないまま葉をつけ始めました。ハナミズキなりに何か考えることでもあるのでしょうか。

(第60号)

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その日は突然やってくる

 昨日,事務所でメインに使っているパソコンが突然,起動しなくなりました。
 キーボードやマウスの不具合から始まって,表示の乱れが現れ,異変に対処する間もなく画面が点滅を繰り返し,やがて真っ暗になって沈黙。それっきり通常モードで立ち上がらなくなりました。
 それからすべての仕事は中断。約束もキャンセル。日付が変わる頃まで復旧を試みましたが,safeモードでの起動がやっと。バックアップソフトによる復元もエラーが出てできません。あきらめて,今朝から出荷時の状態に戻したうえで再構築しておりました。
 7時間ほどかかって,仕事をする上で最低限のソフトのインストールやネットワークの設定を終え,最後に「法務省オンライン申請システム」の導入でJavaを入れたところ,同じ不具合に見舞われました。こうなるとハードの故障,マザーボードが寿命である可能性が濃厚です。
 買ってからまだ4年足らず。夏のオリンピックで購入,冬のオリンピックで不調になって初期化,こんな繰り返しをしているような気がします。これだけは何回やっても慣れないし,うんざりです。
 業務に必要なサイトが対応していないため,まだWindowsVistaの導入はできないのに,量販店に行くと,WindowsXPパソコンはもうほとんど売っていません。予備のモバイルノートで当面をしのぐしかないようです。日頃のバックアップ励行でデータは残ったものの,事務所の複合機やLANの接続など細かい設定が必要で,今晩もまだまだ帰れそうにありません。

 というわけで,金曜の朝から仕事に着手できない状況です。明日中になんとか応急処置をしないと,月曜日以降,オンライン申請はおろか,あらゆる書面が手書きになってしまいます。

 その日は突然やってきます。そう,明日はあなたの番かもしれません(^_^;)

(第59号)

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新聞投稿

Img_2155 先日,朝日新聞「声」欄への投稿が掲載されたことをお伝えしました。
 そうしたところ,昨日,新聞社から,掲載紙及び謝礼が送られてきました。謝礼は,3,000円分の図書カードでした。自分の言いたいことが新聞に載り,お礼までもらえる。新聞投稿は,オススメの文章練習方法です。
 朝日新聞への投稿は500字以内という制限があります。他紙を調べてみたところ,読売新聞「気流」欄へは330字程度,毎日新聞「みんなの広場」欄へは420字以内となっています(いずれも各社HPより)。
 とにかくこの字数に収めなければ話になりません。ですから,推敲には時間がかかります。頭も使います。事実と意見を区別して,相当に要点を絞り表現も工夫しないといけません。一般的に,文章は長くなればなるほど分かりづらくなります。しかし,物事を正確に伝えようとすると,どうしても文章が長くなるという相反する事態が起こります。この調整を図る作業が推敲ですが,”迷ったら削る”。これが鉄則だと思います。
 あとはいかにいい文章が書けても,新聞ですから,時宜にかなっていることも大事です。その二点を考慮して投稿すれば,案外と採用されるものだと思います。
 ちなみに,前行末までがちょうど500字。皆さんも挑戦してみませんか。

(第58号)

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命を繋いで4年間

 先週末、妻の手作りケーキで、二男の4回目の誕生日を祝いました。
 以前にこのブログでも書いたとおり、二男は重度心身障害者です。
 生まれてすぐ保育器に入り、産院で手に負えなくなって救急車で東京都立清瀬小児病院の「NICU」に搬送されました。このとき初めて、NICUと呼ばれる新生児集中治療室のことを知りました。
 この時点では重い障害のことも判らず、いまのような暮らしは想像の範囲外、未知のものです。が、それから今日までのことはここでは省略しましょう。

 さて4歳といえば、幼稚園に入園する歳ですね。イタズラは、し放題。お菓子やケーキが大好き、歌も歌い、お遊戯もでき、アスレチックで遊ぶことだってできる年齢です。
 でも二男は、鼻からチューブでの経管栄養、自分の意思で立つことはおろか座ることもできない。手や足が自己の意思どおりには動かず、言語も発することはできず、排泄にも介助が必要です。私たちが考える”意思の疎通”など不可能なのです。
 こうして健常児と比べると二男にはできないことばかりですが、見方を変えると、歳を重ねて成長していることも実はたくさんあるのです。二男なりの時空があるのでしょう。
 寝返りが打てなかったのにいまは自由自在。音や物に反応しなかったのに追うようになった(視覚及び聴覚の”確認”)。口から食べることが全くできなかったのに、おいしい物は知っていて要求する仕草を見せるようになりました。肉やイクラは大好きなようです。何よりうれしいことは、笑うようになったことでしょうか。それも、ゲラゲラと。
 とくに1年前から保育園に通えるようになって以降の成長は著しく、特筆しておかなければなりません。
 あれもダメこれもダメと人のできないことばかりを挙げて排除するのではなく、あれはできるこれができるという視点で見ることが、障害児はもちろん、どんな人にも大切なのではないでしょうか。そんな視点で二男を公立保育園に受け入れてくれた川越市には、改めて感謝しています。

 また1年、彼はどんなことができるようになるのでしょうか。確率は低くても可能性だけは無限に広がっています。

(第57号)

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相続関係説明図について一考

 2005(平成17)年に改正された不動産登記法では,権利に関する登記の申請をする場合には,原則としてすべて,登記原因を証する情報(以下,登記原因証明情報)を提供しなければならないこととされました(*1)。
 相続を原因とする権利の移転の登記申請(以下,相続登記)の場合,「相続その他の一般承継があったことを証する市町村長,登記官その他の公務員が職務上作成した情報(公務員が職務上作成した情報がない場合にあっては,これに代わるべき情報)」(以下,相続証明情報)を提供しなければなりません(*2)。
 そして相続証明情報とは,具体的には,1)被相続人の10歳頃以後から死亡に至るまでのすべての戸籍,除籍又は原戸籍謄本,2)相続人の戸籍謄本又は抄本,のことを指し,3)遺産分割がある場合には,遺産分割協議書及び印鑑証明書,4)相続放棄がある場合には,相続放棄申述受理証明書,なども提供しなければなりません。なお,この取扱いは,旧法の「相続ヲ証スル…書面」(*3)に基づく実務と実質上変わりはありません。
 ところで,登記申請に添付する証明書類の一部は,原本と写し(コピー)を提出して原本を返してもらう(以下,原本還付)ことができます(*4)。
 相続登記の場合,戸籍などを直接コピーするのではなく,『相続関係説明図』という一覧表を作成添付して,戸籍などは原本還付してもらうことが一般的です。

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源平桃色吐息

Img_1931_1  写真は、我が家に咲く源平桃です(2008年4月9日撮影)。
 ひとくちに「桃色」と言っても、これだけたくさんの色彩があるんですよ。毎年の開花がサクラ以上に楽しみで、今年は例年になく大きな花をつけてくれました。
 ”きれいと言われる時は短すぎて”。
 満開を過ぎ、はや散り始めましたが、たぶん、いまがもっとも美しい瞬間です。

 ただ…、我が家に庭と呼べるほどの土地はなく、家も密集しているところなので、ここまで大きくなるとご近所の迷惑にもなります。花が終わったら、枝の剪定など手入れをしないといけませんね。
 いつも悩むのは、いつ頃、どの枝を、どのように、どれぐらい切ったらいいのか。以前、業者に頼んだら枯れる寸前の状態にされてしまったので、頼むのが不安なんですよねえ。

(第55号)

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地方の足消え新幹線に巨費

 当ブログ記事の「加津佐の風、昭和の薫り」(2008年3月31日)に付した私自身のコメント(4月3日00時10分)を改編し朝日新聞「声」欄へ投稿したところ、採用されました。
 4月7日付けの朝日新聞東京本社版朝刊の「声」欄に、「地方の足消え新幹線に巨費」というタイトルで掲載されています。タイトルは朝日新聞によるものです。

 地方の足消え新幹線に巨費
    司法書士 広田 博志
    (埼玉県川越市 38)
 先月末、長崎県を走る島原鉄道に乗ってきた。車窓には雲仙岳や有明海が広がり、旅情豊かなローカル線として知られている。しかし、噴火災害などで利用客は減り、05年度の赤字は約1億7千万円という。80年余も地域を支えてきた景色のよい南半分は県や沿線の市が支援を断念し、先月末で廃止された。
 同じころ、九州新幹線長崎ルートの武雄温泉―諫早間約45・7㌔の着工が認可された。総工費は約2600億円。このうち長崎県は297億円を負担する。新幹線開業後の並行する在来線は、20年で約34億円の赤字と試算する。博多―長崎間の所用時間の短縮はわずか26分にすぎない。
 長崎県は、島原鉄道を支援せずに廃線にする一方、新幹線には巨費を投じ、並行する在来線を赤字路線にまでして支援するというのだ。
 新幹線の建設費で、島原鉄道が1529年間走る勘定になる。人口が減って高齢化する中で、今ある物を次の世代にどのように引き継いでいけばいいのだろうか。政治家はもちろん私たち自身にも問われている。

(以上、文字数428+空白4)

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心得10カ条!?

 朝日新聞夕刊のコラムに「素粒子」という欄があります。毎度やや暴走気味の風刺をすることで有名ですが、極度のブラックユーモアの場合もあります。
 そのことを踏まえつつ、2008年4月3日付けの同欄を紹介しましょう。

 新入社員に贈る出世心得10カ条
 ①保身と無責任を肝に銘ずべし
 ②失敗は全て他人のせいにせよ
 ③偽なくば会社立たずと考えよ
    ×   ×
 ④闇の圧力にとことん屈すべし
 ⑤法や裁判所の命令は無視せよ
 ⑥他の客の迷惑を第一と考えよ
 ⑦世間の批判に馬耳東風であれ
    ×   ×
 ⑧正義感や気骨、見識は捨てよ
 ⑨悪事には見て見ぬふりをせよ
 ⑩つねに尻尾を振るポチであれ
 (以上を守れば諸君も役員に)

 これを読んで数名の顔がすぐ、頭に浮かびました。
 埼玉司法書士会の役員心得10カ条ではありません、…たぶん、ね。

(第53号)

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桜、みましたか

桜が散り始めました。
氷川橋周辺の新河岸川沿いに咲く「誉桜」もご覧のとおりです。
事務所から5分とかからないので、息抜きに見てきました。
川越でのお花見は、今度の週末が最後でしょうか。
Img_1659_1

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甘木鉄道の乗務員の一言で

 島原の帰り道、ちょっと寄り道をして雨の甘木鉄道に乗りました。甘木鉄道は、JR鹿児島本線の基山(佐賀県三養基郡基山町)を起点として、甘木(福岡県朝倉市)に至る旧国鉄甘木線を転換した13.7kmの第三セクター鉄道です。きょう、開業18周年を迎えました。
 甘木を出てすぐ、ごく普通の鉄橋で小さな川を渡ります。地図によれば小石原川といい、筑後川に合流して有明海に注ぎます。両岸の堤防で囲まれた100mほどの河原には、一面に菜の花が咲き誇っていて見ごたえのあったほか、あとはそれといったところでした。
 そんな次第でブログに書くことも特段なかったのですが、乗車したワンマン運転の乗務員の「ワンマン状態」を目の当たりにして、書く決心をしました。

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