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無法者,西武グループ

 西武グループの「グランドプリンスホテル新高輪」は,日教組との間の会場を使用させる契約を一方的に破棄,裁判所の3度にわたる命令をも無視して会場使用拒否を断行しました。
 同ホテルは,裁判所の出した命令に納得できず,2度も異議を出しました。が,すべて退けられています。でも,結局,命令には従いませんでした。
 ホテルが事前に予約していた利用者を守らず,その利用者を暴力的に阻止しようとする側に立つ。そんなホテルを,今後,誰が利用しようというのでしょう。

 西武グループは,ホテルでの集会を妨害しようとする団体の意を酌む一方,何ら契約上の違反や落ち度もないホテルの利用者に不利益を与え,そのうえ法律,特筆すべきは裁判所の決定に従わない,という選択をしたのです。会場を使わせないことにした判断。そして,裁判所の命令に従わないことにした判断。二重の判断ミスです。これは,どちらが”右”でも”左”でも許されないことです。
 西武グループ曰く,「法令を守らないことになるが、企業としての判断だ」と。法により人格を与えられている企業が,”法の支配”に服さない。私たちの社会が共有する価値観を根本から否定する宣言です。西武グループは,私たちの社会に対して挑戦状を叩きつけたのです。
 さすれば,今度は,私たちが西武グループに答えを出す番です。利用の避けられない鉄道・バスは仕方ないとして,西武グループへの不買運動の実践と呼びかけ。そして,家族名義の西武ホールディングス株を譲り受け,株主総会という場で内部から追究することも検討しなければなりません。
 法を無視する姿勢を鮮明にした企業には,即刻,社会から退場してもらわなければなりません。しかも,同社は,2004年,法令違反がきっかけで株式市場からの退場を命じられたばかり。いまだ復帰(再上場)の見込みも立たないなかでの究極の法令違反。このような企業が存続し,鉄道やホテルといった公共性の高い事業を営み続けることに疑問を感じます。
 なお,余談ですけど,今後,日教組は,損害賠償を求めて提訴することになるのでしょう。西武グループがカネさえ払えばいいんだ,と思わないよう,そして,同様の事例での悪しき先例とならないよう裁判所は,命令を無視された制裁の意味を込め,ホテルが払いきれないぐらい多額の賠償を命じてほしいと思います。

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コメント

”法の支配に服さない””無法者”・・・?あれ、どっかの”公共性の高い”法人にもそんなのがいたような気が。気のせいかな?

投稿 末吉 | 2008年2月 4日 (月) 20時20分

 法が法として価値を持つのは,法が規範性や客観性を備えた普遍なものであるからです。
 一方で,法は,こじつけや屁理屈と常に隣り合わせ。
 しかし,こじつけや屁理屈をするのは人間であって法ではない。人間はそのような過ちを犯す。それゆえ,普遍的な法に支配されることに意味があるわけです。
 このことは,法律に携わる者として,絶えず意識していなければなりません。司法書士もその一員として,リーガルマインドを高めていかなければならないのでしょう。
 …なお,coffeeはシュガーレスに限ります。

投稿 鉄まんアトム | 2008年2月 5日 (火) 00時13分

ホテルは、民間なのだから、契約の債務不履行の問題はあっても、顧客属性が好ましくなければ取引をしない自由は守られてしかるべきという気がします。ホテルでは結婚式もあれば、受験生の宿泊者も滞在予定と聞きます。そんなところに、何十台もの街宣車がくることになる厄介な相手先を呼び込むのは、ホテル経営者としてはありえないでしょう。司法判断は一度契約したことの履行をすべきと言っているだけなのでは?

投稿 学芸大学の者 | 2008年2月 5日 (火) 22時16分

 「学芸大学の者」さんがおっしゃるとおり,ホテルが民間企業である以上,ホテルには,顧客属性を判断し,その判断に基づき特定の顧客と取引をしない,という自由はあるのでしょう。その点について異論はございません。
 ところで,今回のケースでホテルは,日教組の”顧客属性”を判断したうえで取引をしたはずなのに,それを一方的に破棄。これに対し裁判所は,そのような破棄は許されないと認定し,命令した。しかしホテルは裁判所の判断を無視した。裁判所の判断を無視,というところがこの問題の肝です。
 ホテルには経営の自由がある。日教組には集会の自由がある。この私人間での利害衝突の調整は,「公共の福祉」の概念で判断するほかありません。今回,その判断は裁判所に持ち込まれ,裁判所が判断をしました。以上のことと,(結婚式や受験生の宿泊者といった)他のホテル利用者との関係の問題は,明らかに次元が異なります。また,そのような利用者の存在をもって,ホテルが裁判所の命令を無視したことを是認できる根拠にもなり得ないと思います。ゆえに,これ以上のコメントは差し控えることに致します。
 最後に余談ですが,日教組の教育研究全国集会(教研集会)に右翼団体の街宣車が多数押しかけるという状況は,良い悪いはさておき,もはや周知の事実ではないでしょうか。そんなことは知らなかった,というのなら,ホテルは,これまた非常識というほかありません。

投稿 鉄まんアトム | 2008年2月 5日 (火) 23時19分

 株式会社プリンスホテルは,2008年2月5日,同社のホームページに「今回の日本教職員組合様に対する対応について当社の考え方」を掲載しました。
 ”盗人にも三分の理”。牽強付会の説です。
 つぎの言葉を使うには迷いが生じるものですが,今回は寸分の狂いもなく当てはまってしまいました。
 ”盗人猛々しい”

投稿 鉄まんアトム | 2008年2月 8日 (金) 20時23分

 2月16日付け朝日新聞朝刊によれば,「連合は15日、プリンスホテル系列の施設を利用しないよう呼びかけることを決めた。」とのことです。
 なお,asahi.comの記事はこちらでご覧になれます。
 http://www.asahi.com/national/update/0215/TKY200802150348.html

投稿 鉄まんアトム | 2008年2月16日 (土) 11時18分

 2月20日付け朝日新聞朝刊によれば,「舛添厚生労働相は18日、ホテル側の行為が『旅館業法に違反する疑いが濃厚と思う』と述べ、港区が事情聴取する予定だと明らかにした。」とのことです。
 なお,asahi.comの記事はこちらでご覧になれます。
 http://www.asahi.com/national/update/0218/TKY200802180485.html

投稿 鉄まんアトム | 2008年2月19日 (火) 10時56分

 2月27日付け朝日新聞朝刊によれば,「日本教職員組合(日教組)の教育研究全国集会をめぐり、グランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)が、いったん予約を受けた会場の使用を拒んだ問題で、ホテル側が26日、初めて会見を開いた。」とのことです。
 同記事では,会場使用を認めた仮処分について,同社の山田明文・顧問弁護士が「正しいとは思っていない。日教組が11月まで何の説明もしてこないのは異常。裁判所にもそこを分かってほしい」と述べたことも報じていました。
 報道が事実だとすれば,この弁護士の異常性が際立ちます。弁護士が主観で「正しいとは思っていない」とすれば,仮処分に従わない正当な論拠になる,とでもいいたいようです。裁判所で自分の正しいと思うところを主張することは自由でしょうが,それが受け容れられなかったとき,じゃあ無視しちゃえ,って,それでいいのですかね。しかも,弁護士が。
 この弁護士,自分が裁判官であると勘違いしているのではないでしょうか。
 企業も顧問弁護士を間違えると相当な損害を被りますね。

 なお,asahi.comの記事はこちらでご覧になれます。
 http://www.asahi.com/national/update/0226/TKY200802260460.html
 東京新聞(TOKYO Web)にも記事があり,こちらでご覧になれます。
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008022702090810.html
 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008022601000551.html

投稿 鉄まんアトム | 2008年2月27日 (水) 16時23分

 2月27日付け日本経済新聞朝刊によれば,西武HDの後藤高志社長が26日の記者会見で,「『”集会の自由”を守らなくてはいけないが”公共の福祉”も大事な権利だ』と強調した」とのことです。?????...ポカーン。
 報道が事実だとすれば,後藤社長は,「公共の福祉」の概念を全く理解していないことになります。さらに,後藤社長は記者会見の場で,「ここで憲法論議をするつもりはない」とも述べたとされています(他紙)。
 そりゃ,あんた,頼まれてもこちらから断りますよ,前提知識がそれじゃ。
 企業も経営者を間違えると相当な損害を被りますね。

 なお,NIKKEI NETの記事はこちらでご覧になれます。
 http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20080227AT1G2604426022008.html

投稿 鉄まんアトム | 2008年2月28日 (木) 11時21分

 2月29日付け朝日新聞「天声人語」より,以下一部引用します。
 (引用はじめ)
 司法判断に従わず、日教組の教研集会に会場を貸さなかったグランドプリンスホテル新高輪に、東工大の橋爪大三郎教授が喝。「いったん約束したら、体を張っても客を守るのがホテルの責任……近所の迷惑とかと言い始める江戸時代の発想では困るのだ」(引用終わり)

投稿 鉄まんアトム | 2008年2月29日 (金) 10時05分

 3月3日付け日経産業新聞の「眼光紙背」(p22)に,「ご都合主義の限界」と題して,西武グループを巡るコンプライアンス(法令遵守)問題に対し,きつ~いコラムが掲載されていました。
 記事では,「西武ホールディングスの後藤高志社長の弁舌が興味深い。」として,今回の問題以外にも,次のような事実を指摘しています。
 「そもそも後藤氏主導の西武グループ再編は旧コクドの株式名義偽装問題にフタをして強引に進めたもの。創業家一族が起こした再編差し止めの仮処分申請では地裁や高裁が『名義偽装』を認めたほか、東京国税局もコクド株の名義偽装を追及して西武系企業に追徴課税した経緯があるのに一貫して『偽装はない』との姿勢を崩さない。」
 
 なるほど,これが事実だとすれば,西武後藤体制の裁判所を無視する姿勢はいまに始まったことではない,ということでしょうか。国税当局の見解も無視しているんでは,今回,仮に港区が旅館業法違反で行政指導しても,かる~い気持ちで無視するんでしょうね。

投稿 鉄まんアトム | 2008年3月 5日 (水) 11時47分

 3月15日の新聞各紙朝刊で,日教組が,裁判所の決定を無視して会場の使用を拒否したプリンスホテルに約3億円の損害賠償等を求める訴訟を東京地裁に起こした旨,報道されました。違法な業務執行に対する監視義務違反があったとして,役員12人全員も被告とされた模様です。
 具体的な請求の内容は,「原告は日教組のほか、集会に参加予定だった1889人の組合員と日教組傘下の全77単組。損害賠償のうち慰謝料は約2億3000万円で内訳は▽日教組1億円▽1組合員5万円の約9400万円▽1単組50万円の計3900万円」(毎日新聞)とされ,総額が「計3億392万円」(読売新聞)であり,併せて,全国紙への謝罪広告の掲載を求めるものとなっています。

 朝日・読売・毎日の3紙によれば,ホテル側が「契約を解除したのは当日近隣で行われた入試に臨む受験生に対する多大な迷惑を第一に考えた結果。教職員の皆様だからこそ、この点をご理解いただきたい。 」という話をしたことも報じられています。

 プリンスホテルは,そんなお門違いなことをいつまで言い続けるつもりなのでしょうか…

 ちなみに日本経済新聞は,ホテル側が『教職員の皆様だからこそ、この点をご理解いただきたい』と話した部分を落として報道しています。この部分はホテル側の異常性を現す重要なところだと私は思うのですが。

投稿 鉄まんアトム | 2008年3月16日 (日) 11時54分

 宿泊拒否「違法」認める
 プリンスホテル、訴訟は継続

 3月28日付けの日本経済新聞夕刊で,ホテル幹部から3回目の事情聴取をした港区が同日,「宿泊拒否は旅館業法に違反する」との見解を示し,プリンスホテル側も違反を認めた旨が標記見出しで報じられました。
 渡辺幸弘プリンスホテル社長曰く,「真摯に受け止め、しっかり反省する」んだそうです。
 記事ではもう一方,集会の会場使用を拒否したことについて,「あくまでも周辺の安心安全を考えての判断で、以前と考え方は変わっていない」と同社長が述べていたとも報じています。

 これこそまさにプリンスホテルの”真姿”ですねえ(新明解国語辞典を参照)。

投稿 鉄まんアトム | 2008年4月11日 (金) 20時05分

 4月15日及び16日付け朝日新聞朝刊によれば,プリンスホテルの旅館業法違反行為に対し港区は,営業停止などの行政処分を見送り,”口頭での厳重注意”という行政指導をしておしまい。「都心の大型ホテルを営業停止などにした場合の影響の大きさも考慮」してのことだそうです。

 何かおかしい。いや,絶対におかしい!
 「都心の大型ホテル」だからこそ,格段に厳しい姿勢で臨まなければならないのではないでしょうか。営業停止の影響に比べ,営業停止処分を見送った方の影響の大きさは測りしれません。結局,中小零細業者には厳しく,大企業には甘甘なお役所の体質が露見したに過ぎないお話でした。

 ”裁判所は無視なのに,区役所には平謝り。営業停止免れたグランドプリンスホテル新高輪。企業精神,卑しすぎないかい。”(4月16日付け朝日新聞夕刊「素粒子」)

投稿 鉄まんアトム | 2008年4月16日 (水) 21時58分

「中小零細業者には厳しく,大企業には甘甘なお役所の体質」フムフム、”利用者に何ら実害が生じていない”場合でも、抽象的な法令違反に対し”1週間の業務停止”処分を発する某省庁もありますね。この場合、処分の対象はまさに「零細業者」ですからね。

投稿 末吉 | 2008年4月17日 (木) 08時55分

 「鉄道革命」世界で大復権がはじまった! 6カ国16都市徹底調査。
 表紙一面を飾るのは「週刊東洋経済」の最新号(4/19号)。
 経済誌ですから、鉄道雑誌とは視点が異なるものの、おもしろそうだったので買ってみました。ハガキが挟まっているページが指にかかり、何気なくそのページを開いたところ、年間予約購読の案内と申込みのページでした。

 「【特典&サービス1 全国のプリンスホテル・ゴルフ場にご優待】プリンスホテル・グループとの提携により…。」

 不買運動の実践も容易ではありません。

投稿 鉄まんアトム | 2008年4月17日 (木) 16時54分

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