川越大師喜多院 有終のもみじ

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 川越でも紅葉が終盤を迎えています。今年は良くない、期待薄だ、などとさんざんに言い続けながら、総じて実際そういう傾向であったのは間違いなかったけど、高山の稜線から低山の森、里山の雑木林、そして街の中へと、なんだかんだと例年並みにあちこち出掛けたし、師走に入ってなお追いかけてしまっています。

 喜多院の参道に架かる「どろぼうばし」の界隈もまた然り。ばらつく色づき具合が豊かなグラデーションをもたらし、いつもの真っ赤に燃える姿とはまた違った味わいを楽しませてくれました。それでもここいらが見納め、名残惜しい、有終のもみじです。

*撮影2018年12月5日 FUJIFILM XQ1 Velvia simulation 川越市小仙波町一丁目

(第1014号)

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比企丘陵 里山の雅

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 師走入りの週末、出掛ける予定じゃなかったけど、朝から穏やかに晴れ上がっている小春日和がもったいなくて、お昼を過ぎてから家を出て、地元は比企丘陵の嵐山渓谷(らんざんけいこく)の森を歩いてきました。
 一帯は、さいたま緑のトラスト保全第3号地で、コナラやクヌギが優占する雑木林と大平山に続くゆるやかな斜面や槻川の流れとが織り成す県内屈指の景勝地。イロハモミジは散り加減ながらコナラ等は紅葉のピークを迎えており、午後の日差しを受け木々が黄金に光り輝き、ときおり吹く風で葉が花吹雪のように舞い上がっていました。

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 車椅子の子どもを連れ、時間も押してしまったため、渓谷の水辺には降りられませんでした。もちろん大平山にも登れていませんが、去りゆく秋、里山の雅をのんびり楽しみました。

*撮影2018年12月1日 Canon PowerShot G7 X MarkII
*武蔵嵐山渓谷(遠山口IN・OUT)/埼玉県嵐山町/県立比企丘陵自然公園

(第1013号)

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もみじに映える裏妙義をあるく

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 11月後半3連休、今シーズンお初の冬将軍がやってきて、あちこちで白い初物見られる絶好チャンスでしたが、紅いの追い続けてしまいました。
 向かったのは裏妙義、ただしデンジャラス最高度の奇岩エリアには近寄りません、お手軽ハイキングコースのみ周遊です。全体的にはやや遅めながら、所々全視界いまが盛りのもみじに包まれ、日向はぽかぽか陽気、今季一番の紅葉を楽しむ小春日和でありました。

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 特筆すべきはメグスリノキ。時間配分を誤って後半の密集ゾーンで曇ってしまったのは痛恨だったけど、日差しのあった前半に見た独特のサーモンピンクグラデーションが素晴らしく、この上なき目の保養となりました。上毛かるた「紅葉に映える妙義山」に偽りなし。

*撮影2018年11月24日 Canon PowerShot G7 X MarkII
*国民宿舎裏妙義跡~巡視道~三方境~女道周回/妙義荒船佐久高原国定公園

(第1012号)

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思い募らせた巻機山の頂に立つ

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谷川岳山頂オキノ耳から上越国境清水越えの奥に浮かぶ巻機山をのぞむ
撮影2017年6月17日 Canon G1 X MarkII

 2018年も立冬を過ぎそろそろ山も仕舞いとなるところ、今年初めて登った山でレポの済んでない山が1座だけあります。7月の巻機山(まきはたやま、標高1967m、群馬新潟県境)です。巻機へは早くから思いを募らせようやく登れた山ゆえ、時機は逸してしまったけど、振り返って記録に留めておくこととします――

(※以下写真21点の長編)

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奥多摩で紅葉狩り、水根沢から榧ノ木尾根をあるく

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 ここ数年、秋のマイ定番である奥多摩での紅葉狩り。今季は出遅れ、もう尾根筋での紅葉には間に合わず、ならば、と例年見逃してきている谷筋へ。小河内ダムを基点に水根沢林道を登り詰め、榧ノ木尾根から奥多摩湖畔へと戻ってくる周回コースを歩いてきました――

 (※以下写真21点の長編)

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紅葉盛る奥武蔵峠ノ尾根をあるく

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 奥多摩と奥武蔵を分ける長沢背稜の七跳山から北側へ、大ドッケ・独標を経て、秩父の浦山界隈へと落ちるいくつかの支尾根があります。峠ノ尾根はその一つで、モミジの名所、とくに大平山北東斜面は奥武蔵随一のブナの森との噂を聞きつけ、歩いてみました。地理院地図はおろか、「山と高原地図」にも破線すらないバリエーションルートです。

 たしかに、カエデの木は数も種類も多く、上り詰めていくうち林相はブナへと遷り、大木が立ち並ぶ、奥武蔵では無二のブナ原生林が広がっていました。
 ただし、取り付くには奥武蔵おなじみ、急傾斜の杉林をこなさねばなりません。ここのはとりわけ長く激しく帰りも辛かった‥‥。もっと楽で安全な場所でも同じ程度の紅葉は見られます。祝日ながら出会ったのはたったの3組5人、物好きにお誂え向きと心得ました。(笑)

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 中腹では、紅に黄に橙にと、紅葉さかる森歩きが楽しめた一方、標高1300mより上では多くが葉を落とし、吹く風は冷たく、もはや初冬の雰囲気でした。ブナ黄葉狙いは失敗です。

*撮影2018年11月3日 浦山大日堂~峠ノ尾根~大ネド尾根下山/埼玉県秩父市
*初心者には推奨しません。ルートファインディングの能力と装備が必須です。

(第1009号)

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カラマツ黄葉の晩秋雲取山をあるく

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 平地に波瀾を起した幾多の小山脈が、彼方からも此方からもアミーバの偽足のように絡み合って、いつとなく五、六本の太い脈に綜合され、それが更に統一されて茲(ここ)に初めて二千米以上の高峰となったものが雲取山である。 ――木暮理太郎 『秩父の奥山』 (青空文庫版、初出1941年9月)より引用

 上記は雲取山の「巧みな表現」として深田久弥が『日本百名山』に引用した一節です。奥多摩の山々を歩くうち、いつか雲取山へ、の思いが芽生え、しかし、歩くのはいつも「五、六本の太い脈」どまり、いつかいつかと言っているうち徒に歳月ばかり流れていました。
 登山を始めて10周年になるのを前に、前号に書いたとおり、きっかけは他力ながらも、ようやく奥多摩での本願を果たす日がやってきました――

(※以下写真26点の長編)

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宿望だった雲取山の頂に立つ

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カラマツ黄葉と奥秩父や大菩薩の山岳重畳に富士山・南アルプスを望む
2018年10月22日雲取山頂下の石尾根縦走路にて撮影 Canon G1 X MarkII

 簡単に行けそうでいて、でも日帰りは難しく、ずうっと手の届かなかった奥多摩・奥秩父の雲取山(東京都最高峰、埼玉山梨県境、標高2017m)の頂にようやく立ちました。まさか北アルプスに遅れるとは‥‥
 きっかけは、雲取奥多摩小屋とそのテント場の今年度限りでの閉鎖発表。かねて抱いていた望みが絶たれるとあってはもう今年行くしかあるまい、そう背中を押されて、夏にテント装備一式を買い揃えて、北アルプスで二度の予行練習もして、ここが本番、いちばん行きたかった時季にて宿望を果たせました。感無量であります。

 2日間で撮った写真は1100枚に及びます。整理に少し時間がかかりそうですが、この山旅の様子は日を改めて必ずや記します。

(第1007号)

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錦繍の奥利根水源の森をあるく‥‥はずが

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 紅葉が見頃の情報を掴んで、秋晴れ行楽日和の天気予報で、北アルプスに行くのを押し避けてまで、群馬北部の「奥利根水源の森」の錦繍に期待し向かったのですが、丸坊主。もう紅葉は終わり、と言うよりは、元から葉が傷んでいるのか、茶枯れや黒ずんだ状態多数でした。正直遠目にも美しくありません。
 加えて、天気予報まで大外れ、空は分厚い雲に覆われ、木々の色はいっそうくすんで見えました。そんななか、たまたま紅葉が残る場所で、雲が切れて陽が射してきたほんの数分に撮ったのが上の写真。この日の地合からは奇跡のような“別格”の1枚です。

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 それ以外の時間は、ずうっとこの武尊田代の写真のような雨模様の曇り空でした。登るにつれ落葉も目立ち、さすがにやる気を無くし登山なんか早々に止め、武尊田代を回って引き返しました。‥‥まあこんな日もあるわい。つぎ行ってみようか!

*撮影2018年10月8日 奥利根水源の森/群馬県みなかみ町

(第1006号)

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秋分の北アルプス唐松岳をあるく(後編)

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 午前3時過ぎに月が沈むと文字通りの満天星です。わが“別邸”の玄関から見上げる空には、冬の星座オリオン、そして冬の大三角が昇りはじめ、東から西への天頂を天の川が流れていました。これは寝ててはいかんやつだ! 急ぎ支度を調え山頂に向かいます。稜線までだって10分以上かかるんです――

(※前編からのつづき、以下写真20点+1の長編)

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