名ばかり

 きょう21日の朝日新聞に、ある外食産業の「名ばかり管理職」に残業代が支払われることになったという一面の記事がありました。1枚めくって「時時刻刻」という欄を見ると、しかしその残業代も、実態は「名ばかり」だという何とも呆れた話です。

 いつ頃からでしょう、名は体を表さなくなったのは。名だけ立派で、実体はその正反対であることもあります。障害者自立支援法という法律がありますが、その実体は障害者の孤立を支援する法律です。法律の世界でもこの通りですから、いくら名前が立派でも、きちんと中身を確かめる習慣をつけることが求められているのでしょう。

 さて、企業・団体等では、その多くで相談役や名誉会長といった役職を置いています。相談役を辞書で引いてみると、「1)相談にあずかる役、相談相手になる人。2)会社などで、重要事項に関する助言や紛議の調停などのために、役員に準じて任意に置く役職。また、その役職の人」(日本国語大辞典精選版)や、「1)相談の相手になる人。2)会社などで、運営上の諸問題について適当な助言または調停などをする役職」(広辞苑第六版)と書かれています。
 埼玉司法書士会でも、会則116条に基づき、現在、名誉会長4名、相談役8名を置いています。ところで、このブログで紹介してきているとおり、いま埼玉司法書士会では、会を二分する事態に陥っています。このようなときにこそ、相談役の出番となるはずなのですが、これが全く機能していないのです。
 それもそのはず、問題の発端となっている会則改正について、その審議をする総会に先立つ2007年11月13日、たった1名の相談役を除いてほか全員が執行部側に付いて、全会員宛てにFAXで執行部支持を表明してしまっているからです。
 対立する問題で一方の側に付くというのなら、相談役や名誉会長などを辞任したうえでするのが筋というものですが、今日現在まで辞めた方は一人もいません。名誉会長が執行部側に付いて、反執行部側の会員に翻意を促すことに汗している姿は、不名誉そのものです。

 辞書で定義されている「相談役」としての体をなさず、「名ばかり」の相談役ならば、そんなものを置いておく必要はありません。不名誉な「名ばかり」の名誉会長がいると、本当に名誉ある名誉会長にも迷惑です。

【5/21 13:15追記】
 本記事を公開したすぐあと、「埼玉司法書士会 顧問・名誉会長・相談役会」から下記文書が配達されました。この文書の評価は、読者の皆さまにお任せいたしますが、これが司法書士のなかでも名誉あるとされる人たちの「実態」です。
「顧問・名誉会長・相談役会」からの郵便物

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川越夕景(2)

Img_2497  今朝、お客様宅に書類を届ける約束がありました。その前に保育園へ子どもを送り、法務局に立ち寄り、その時点でもう、スーツのズボンの折り目は消えていました。
 土砂降りの雨に、強い風。それでも昼過ぎには雨も上がり、青空が見えてきました。適度に雲もある、”いい感じ”になりました。こういう天気のときは、いい夕焼けが見られることが多いので期待しました。
 しかし、夕方が近づくにつれ、再びどんよりした曇り空に。残念ながら、期待したほどの夕焼けは現れませんでしたね。

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かえるてん

 県立こども動物自然公園(東松山市)で、6月1日まで開かれている特別展「かえるてん」を見てきました。
 今年は「国際カエル年」で、同公園もこの活動に参加するため、この展示会を開催したそうです。なお、国際カエル年のことは、当ブログでも1月30日付けでご紹介しました(http://hirotahiroshi.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_9f71.html)。

 さて、「特別展」というので、さぞかし大勢のカエルたちに会えるだろうと期待で胸をふくらませました。公園に着き会場となっている「森の教室」に行ってみると、田舎の集会所を思わせる小学校の教室ほどのスペースに、カエルたちは展示されていました。
 端っこの畳2枚ほどのスペースで、里山をイメージした水田のジオラマがあり、そこにおたまじゃくしが少々。それから、細工されたパネルに埋め込まれるように水槽が10個ほどあって、水槽と同じくらいの数のカエルがいるに過ぎませんでした。外国のカエルが多く、初めて目にする珍しいものばかりでしたが、”ところ広し”といっ080517た感は否めません。期待でふくらんでいた胸は、風船がパッと割れるように消えてなくなりました。
 同じ場所で行われた工作教室で「ピロピロガエル」を作り、それをピロピロやりながら他の動物たちを見て回りました。急に雲行きが怪しくなり、屋根のある場所でにわか雨をやり過ごしました。雨はすぐ止みましたが、遠くから雷鳴が聞こえてきたので家路につくことにしました。
 出入り口ゲートにある「かえるてん」のポスターをバックにして、係の人に家族写真のシャッターを押してもらったら、「記念にどうぞ」といろいろな鳴き声のするカエルのおもちゃを頂きました(写真中央奥)。係の人も、きっとカエル好きなんでしょう。

 川越の田んぼにも、ようやく水が張られ始めました。今年は、例年より少し遅めです。でも、夜になるともう、カエルの大合唱会が連日開催されています。

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埼玉司法書士会定時総会の招集通知届く

 5月24日に開催される埼玉司法書士会第41回定時総会の招集通知(埼司総発第294号)が、本日12日、普通郵便で届きました。招集通知のほか同封されていた資料等は次のとおりです。

  1. 定時総会資料(153ページものの冊子)が1冊
  2. 議案第17号及び18号が1冊(会員提出の会則改正議案並びに会長及び副会長全員の解任議案の合計9ページがなぜか別冊になっています)
  3. 「本人確認事務等に関する全国銀行協会との協議経過等について(お知らせ)」(埼司総発第295号)が1枚。その裏に「本人確認等に関する事務対応について(お願い)」(日司発第134号)あり。
  4. 「登記事務における本人確認等についてのQ&A(金融機関用)」(”取扱注意”や”内部資料”と書かれた13ページもの)
  5. 出欠連絡用ハガキ(会則に根拠がないのに、なぜか半分は委任状になっている)

 以上の合計6点です。2.~4.は末尾からダウンロードできます。

 驚くのは、質問は5月16日までにせよ、という”申し付け”。中3日でこんな大量の文書を精読しろ、ということでしょうか。それだけでも正気の沙汰とは思えません。執行部がいかに会員をなめているかの証左です。

 さて、同封されていた「内部資料」に書かれていることが現実のものになると、影響は内部に留まりません。金融機関やその利用者には顕著な負担が生じます。
 日本司法書士会連合会や埼玉司法書士会の執行部曰く、このような仕組みが、司法書士制度の目的である「登記等の手続きの円滑な実施と国民の権利保護」を達成するため、何が何でも必要だと言います。しかし実態は、「司法書士の権限拡大」だけが目的であって、本来の目的は置き去りどころか犠牲にされ、制度そのものが目的になってしまっているのです。主客転倒もいいところです。
 登記等の手続きの円滑な実施を阻害し、国民のプライバシー権をも侵害する恐れのある仕組みなのですから。

※ こうした内部資料にあることが現実のこととならぬよう、広く情報を知らしめることで、一般の皆様が”取扱注意”できるよう、ここに公開することにしました。
会員提出の議案第17号及び18号
「本人確認事務等に関する全国銀行協会との協議経過等について(お知らせ)」
・「登記事務における本人確認等についてのQ&A(金融機関用)」(取扱注意や内部資料と書かれた文書)

【5/13追記】 当初公開した「会員提出の議案第17号及び18号」のpdfファイル(kaiingian.pdf)を差し替えました。提案した会員の印影がありましたので、当該部分を加工して公開しなおしました。すでにダウンロードされた方は、再配布の際にご配慮頂きますようお願い申し上げる次第です。 

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通りゃんせ

080511_2080511_1 朝日新聞には「be」という8ページものの別冊があります。
 5月10日付けの赤いbeでは,連載記事「うたの旅人」に,わらべうた「通りゃんせ」を取り上げ,三芳野神社を中心に川越のことが紹介されていました。
 川越は,「小江戸」と呼ばれる城下町です。その川越城(別の名を初雁城といい,日本100名城の一つです)の本丸御殿すぐ近く,木立に囲まれたところに三芳野神社はあります。市教育委員会の立て札によれば,平安時代の初期に成立したと伝えられる,とされています。この三芳野神社が通りゃんせの発祥地とされているのですが,諸説・異論もあるそうです。詳細は,図書館などで記事をお読みください。
 そんな観光地の中核にありながら,辺りは公園の一画のようで訪れる観光客はまばらです。私の事務所からは歩いても5分ほど。昼食の帰り道,缶コーヒー片手に境内のベンチに腰を下ろし,しばし読書をすることもあります。Toryanse
 この風景は18年前,切手にも描かれています。また,つい先日(5月2日)には,「時の鐘」も切手の題材になっています。時の鐘は川越のシンボルともいうべきもの。いまも1日4回,蔵の街に時を告げていて,事務所の窓を閉め切っていても鐘の音色が伝わってきます。
(左が1990年発行のふるさと切手「ふるさとの童謡シリーズ」埼玉版で,当時の関東郵政局管内でしか発売されていません。右は2008年発行のふるさと切手「ふるさとの風景第1集」で,解説帳とともに全国販売されました。第1集10地域の一つに選ばれたのは光栄ですね。)

 いまではすっかり全国区の観光地となった川越は,年間550万人ものお客様が訪れる街となっています。旅番組や雑誌での紹介は当たり前となり,今度はNHKの連続ドラマの舞台にもなるそうです。市では年間の観光客数の目標を1,000万人としているそうですが,そうなったらライトレールでも走らせないと,それだけの人を招き入れるのは無理でしょうね。
 埼玉ではここだけの伝建地区(国選定の重要伝統的建造物群保存地区)なのに,その中心を貫く県道の車の往来や,押し寄せる多くの観光客の喧騒で,蔵づくりの町並みが醸すせっかくの風情は消え去りそうです。ツアーバスが連なるとき,時の鐘の音色はかき消され,そこには通りゃんせの歌声ではなくエンジンの音が響き渡っています。

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新聞社へ”内部通報”

 司法書士が暴力団組長らと共謀し不動産登記簿を不正に改ざんしたとされる事件で埼玉県警が9日、司法書士ら3名を逮捕した、と10日付の朝日新聞や読売新聞で報じられました(一部9日付の朝日夕刊で既報)。
 なかで朝日新聞では、「容疑者の逮捕を受けて、同容疑者が所属する埼玉司法書士会では『資格代理人としての地位を悪用し、社会の司法書士に対する信頼を裏切った行為。会としてもおわびしたい』とショックを隠さなかった」と司法書士会のコメントまで報じていました。

 推定無罪、という法律の大原則はどうなったのでしょう。
 裁判員制度も始まろうといういま、「法律家」の団体ならば、被疑者や刑事被告人の立場について、もう少し冷静な対応がなされてしかるべきではないのでしょうか。これだから、司法書士は”自称”法律家だ、と言われるのです。

 それはさておき、朝日新聞ではさらに、「同会では事件を受けて、県内に703人いる会員に対して事実関係の説明とともに『不正行為に加担しないよう』改めて、注意喚起の通達を行う方針だ。」とも報じています。

 一方で会則違反=司法書士法違反を繰り返して解任議案まで出されている執行部が、他方で起こった法律違反をネタに会員に法律を守れ、という通達を出すのでしょうか。以前にも書いたとおり、漫才です。
 もしかすると朝日新聞は、いま埼玉司法書士会で起こっていることをご存じではないのでしょうか。そこで念のために、以下の手紙をしたためFAXにて送付しました。埼玉司法書士会執行部は内部での問題解決をとうに放り捨てていますから、こうした「内部通報」や訴訟提起といった外部への働きかけが増えていくことでしょう。

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ホカベン

 主人公・堂本灯(どうもとあかり)。職業は”弱者救済”の夢を追う新米弁護士。
 同名の漫画を原作とする日テレ系の水曜ドラマで,今週で4話まで放送されました。
 弁護士モノにありがちな現実離れしすぎた演出がさほど多くはなく,ノンフィクションを思わせるところもあって,なんとなく初回から見続けています。しかもビデオに撮ってまで。堂本灯こと上戸彩はカワイイ! じゃなくて,その真剣な演技に好感を持ちつつ,一方で羞恥の念にもかられています。私も,司法書士一年生のときは,「法律家として…」とドラマの台詞のように恥ずかし気もなく広言して憚りませんでしたから。
 ドラマを見ながら過去の自分に反省半分,最近はそのような元気のある無茶な新人を見ないなあ,と晩酌の影響を受けて年寄りぼやきモードに入ったりもします。

 第4話のワンシーンで気付いたこと。堂本灯が自宅で弁護士法を参照しながら,開いていた六法をバタッと閉じる場面があります。使われていたのは,有斐閣の「六法全書」の第1分冊なのですが,薄紫色でした。これだけでも結構な年代物であることが想像できるのですが,一瞬だけ映った表紙から「平成元年版」ではないかと。そうだとすると,小道具としてはちょっと失格ですね,いくらなんでも古すぎます。六法は最新版を使いましょう(もちろん,私たち実務家は毎年買い換えています)。

 で,そのような戯れ言はさておき,今週放送の第4話は多重債務問題が取り上げられていました。多重債務処理は,弁護士だけでなく司法書士も取り扱う法律事務です。破産案件における「過誤」の問題も取り上げられていましたが,話の展開がやや飛躍気味でした。取り上げるのなら,誤解を与えないよう,免責前の破産者に対する資格制限についてはもう少し丁寧な説明がほしかったところです。
 ただ,現実にも十分起こりうる内容で,ちょっとした気の緩みから他人の人生を左右させてしまう過誤の恐ろしさに,実務にいる専門家として改めて襟を正された次第です。

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暫定

ざんてい【暫定】
しばらくの間、仮に決めておくこと。
(三省堂「例解小学国語辞典第三版」、2005年)

 1974年度から34年間続いた「暫定」の制度が、2008年3月31日をもって失効した。しかし、同年5月1日から10年間、これまでと同じ「暫定」の制度が再び続くことになった。2008年4月のわずか1カ月間だけ本則に戻ったのだが、これは極めて『暫定』的な措置であった。

  なんのこっちゃ??

 大人には、小学生にきちんとした説明のできる言動が求められます。

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雲上の温泉と湖底に沈む温泉と

 私は、温泉が大好きです。
 いま現在、一番のお気に入りは群馬県万座。標高1800メートルの雲上にある温泉地です。
 80~90度の強酸性硫黄泉、自噴で湧出量は1日540万リットルにも及び、源泉は27種もあるといいます。源泉掛け流しで、泉温が高く加水してもお湯が濃く、泉質は゛極上゛の一語に尽きます。10数軒の宿泊施設以外に民家がなく、夜には自動車の通行もなくなり静寂に包み込まれます。晴れていれば、露天風呂で満天の星空を仰ぎながらの湯浴みも楽しめます。

 たまたま予定の空いていた先週末、予約ができたので行ってきました。定宿は不買運動の対象ですので、今回は別な宿を取りました。「泉堅」がキーワードの今回の宿は、万座の中で最も歴史があり、源泉にも近いところです。細かいことは他に譲るとして、ここの「極楽湯」と「苦湯」が気に入りました。次回の万座もこのホテルを利用しようと思います。080429_1
 昨年の同時期にも万座に行きましたが、気候に対する認識が甘く、雪のため万座ハイウェイの料金所にて足止め、ホテルの迎えのバスに乗り換えることになりました。その学習の成果あって、今年はスタッドレスで行くことにしました。
 やはり天候は雪。冬季閉鎖から開通したばかりの志賀草津道路(国道292号)で、草津から白根山を経由して゛雪の回廊゛を楽しむつもりでしたけど、白根山では霧も加わり視界がほとんどありませんでした。
 万座に着いても天気は変わらず、満天の星空も見られませんでした。その代わり、露天の「極楽湯」で、季節外れの雪見風呂が堪能できました。

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福知山線列車事故から3年

 あの凄惨な事故から、今日で3年が経ちました。
 いまも心身ともに重い苦しみを背負っている遺族負傷者など関係者に、かける言葉は見つかりません。
 誰もが被害者になりうる事故。被害に遭わなかった者としては最低限、事故を銘記して風化させないよう語り継いでいかなければなりません。同時に、事故の検証を些かの遺漏もなく厳正かつ厳密に行わせ、責任の所在を明確にして、二度とこのような事故を起こさせてはなりません。
 犠牲者42名、負傷者614名を出した1991年の信楽高原鉄道列車事故の教訓は生かされなかったわけです。事故原因を科学的に解明して、再発防止のための安全対策を立てる。大事故を”再発”させたJR西日本は、このうえさらに事故の教訓を読み違えるようなことがあってはいけません。
 この当たり前のことを当たり前に実行していく難しさに、私たちも自分自身の問題として向き合っていかなければならないと思います。

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«「最長片道切符の旅」取材ノート